赤城山の小尾瀬 覚満淵 バリアフリー木道 車椅子散策ガイド

群馬県前橋市、赤城山の標高1,360mに位置する覚満淵は、周囲1kmほどの小さな湿原で湿生植物と高山植物の宝庫です。覚満淵を一周する木道がありますが、経年劣化が進みました。2021年より木道の再整備事業が始まり、車椅子で覚満淵に行くことが出来るバリアフリー木道の整備が進められています。2022年夏の覚満淵バリアフリー木道の状況を紹介します。

覚満淵

赤城山覚満淵へのアクセスは車が便利です。車椅子散策の起点は「県立赤城公園ビジターセンター」。無料駐車場が用意されています。身障者用駐車スペースの設定はないので、車椅子で乗降しやすい場所に駐車してください。

赤城山ビジターセンター

県立赤城公園ビジターセンター内にバリアフリートイレがあります。一般的なサイズの個室で、シンプルな設備のトイレです。

赤城山ビジターセンター

ビジターセンター前から道路を横断した先に、覚満淵へのバリアフリールートの起点があります。道路から舗装路面を通り移動できます。

赤城山覚満淵

バリアフリールートを進むとほどなく、鹿侵入防止ネットが設置されています。手動の横開きネットで、力を入れることなく簡単に開閉できます。車椅子でネットを通過して覚満淵へ進みます。

赤城山覚満淵

ネットの先で舗装路面からバリアフリー木道に変わります。新しく整備された木道はフラットで、車椅子で問題なく移動できます。ただし車椅子のすれ違いは難しい幅なので、前方の状況を確認しながら譲り合ってバリアフリー木道を散策する必要があります。

覚満淵

森の中をバリアフリー木道が続きます。すぐに覚満淵が見えてきます。

赤城山覚満淵

覚満淵に近づきました。一部舗装路面の箇所から覚満淵に沿ってバリアフリー木道が続きます。

赤城山覚満淵

高山植物の群生の中をカーブしながらバリアフリー木道が続きます。

赤城山覚満淵

バリアフリー木道は覚満淵へ向かい直角に曲がります。

赤城山覚満淵

覚満淵へまっすぐに伸びる木道が、現時点でのバリアフリー木道の終点です。

覚満淵

そこから先の覚満淵を一周する木道は、車椅子では通行できない老朽化した荒れた路面です。ただし通行禁止ではありません。一般ハイカーはこの先も木道を散策できます。

覚満淵

バリアフリー木道の起点側につながる反対側の老朽化した木道は、一般ハイカーも通行禁止です。

赤城山覚満淵

バリアフリー木道の終点から、美しい覚満淵の景観が楽しめます。水面を眺めると、多数のオタマジャクシが泳いでいるのが見えました。

赤城山覚満淵

車椅子では覚満淵一周は出来ません。景観を楽しんだ後はバリアフリー木道を引き返します。

県立赤城公園ビジターセンターには、お洒落なカフェが営業しています。席を選べば車椅子で利用できます。

赤城山ビジターセンター

バリアフリー木道の整備は、今後も続けられると思われます。赤城山の覚満淵は、車椅子で散策が楽しめる湿原です。なお赤城山山頂周辺全体のバリアフリー状況については、別稿「赤城山 山頂周辺の車椅子観光ガイド バリアフリー情報」を参照してください。

(本稿は2022年8月に執筆しました)

戸隠高原 森林植物公園 車椅子散策ガイド バリアフリー情報

標高約1,200ⅿにある長野県長野市の戸隠高原には、昭和43年に開園した戸隠森林植物園があり、一部の区間はバリアフリー木道が整備されていました。しかし経年劣化による木道の腐食が進み危険なため、令和4年2月から3月期にかけて、木道の多くが撤去されました。残された一部の木道も痛みがあり、車椅子での通行は快適ではありません。

戸隠森林植物園

2022年5月時点での、植物園駐車場を起点にした車椅子での散策可能なルートを紹介します。その範囲だけの散策でも、車椅子で大自然の景観と、ネイチャーセンター「戸隠森林館」の見学が楽しめます。

戸隠森林植物園

戸隠森林植物園は、林野庁が管理する広大な「戸隠・大峰自然休養林」の中にある自然公園です。

戸隠森林植物園

有料の戸隠神社奥社駐車場とは別に、無料の植物園駐車場があり、身障者用駐車スペースが設けられています。駐車場の隣接地から高山植物の宝庫で、今回取材時は水芭蕉が満開でした。

戸隠森林植物園

駐車場の周囲には、石像や石碑が建立されています。

戸隠森林植物園

戸隠森林植物園は71haの広さがあり、「植物観察園」「モミの木園地」「水ばしょう園」などが整備されています。車椅子で散策可能なエリアは、そのほんの一部です。鏡池方面は悪路を通行するので、車椅子での散策は困難です。

戸隠森林植物園

駐車場から舗装路を通行して中央広場に行くことができます。中央広場は「みどりが池」に隣接しています。

戸隠森林植物園

「みどりが池」が車椅子で楽に散策できる範囲です。池の周辺は未舗装路面ですが、悪路を避ければ車椅子で池に近づくことができます。

戸隠森林植物園

池の畔は水芭蕉の群生です。狭い範囲ではありますが、標高約1,200ⅿの戸隠高原を車椅子で散策し、水芭蕉を楽しむことができます。

戸隠森林植物園

「みどりが池」周回路の木道は一部残されていますが、すぐに終点になります。快適な木道ではないので、無理をして進む価値はありません。

戸隠森林植物園

中央広場の横に無料で利用できる「八十二 森のまなびや」があります。八十二銀行とのネーミングライツ契約をしているネイチャーセンターで、「ecology Bank82 戸隠森林館」がサブタイトルの施設です。

戸隠森林植物園

「八十二 森のまなびや」は、舗装通路を通り車椅子でアクセスできます。

戸隠森林植物園

「八十二 森のまなびや」は、靴を脱いで入る土足禁止施設です。エントランスに折り畳み式の屋内用車椅子が数台用意されています。

戸隠森林植物園

車椅子利用者は、屋内用車椅子に乗り換えるか、自分の車椅子のタイヤを拭いて入館します。

戸隠森林植物園

戸隠高原の自然と動植物、関連資料が展示紹介されている施設です。館内にはバリアフリートイレがあります。

戸隠森林植物園

スペースは一般的なサイズの個室で、設備はシンプルなトイレです。

戸隠森林植物園

エントランス横が窓口です。今回取材時、記帳は不要でした。

戸隠森林植物園

入口正面にある展示は「戸隠・大峰自然休養林」一帯の広域地形モデルです。山々に囲まれた戸隠高原の位置が確認できます。

戸隠森林植物園

館内には数多くのはく製の展示があります。迫力ある猛禽類のはく製です。

戸隠森林植物園

猛禽類のアート作品です。

戸隠森林植物園

ニホンカモシカのはく製がありました。

戸隠森林植物園

ウッディな館内には、案外ハイテク系の展示が多々あります。

戸隠森林植物園

戸隠の森林を再現したジオラマの展示です。森林の一日が15分で演出されています。動物の行動を紹介するタッチパネルディスプレイがあります。

戸隠森林植物園

マルチビジョンシアターでは、戸隠の自然を紹介する大人向きと子供向きの2本のプログラムが交替で上映されていました。

戸隠森林植物園

館内には資料等を閲覧する「森の図書室」があります。「八十二 森のまなびや」は、土足禁止ですが車椅子で利用できる施設です。

戸隠森林植物園

戸隠高原の森林植物公園は、木道が老朽化したため車椅子での散策範囲は狭くなりましたが、植物園駐車場を起点にすれば、美しい「みどりが池」の風景を車椅子から楽しむことができます。

車椅子で美味しい戸隠蕎麦をいただける「そば処千成」のバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2022年5月に執筆しました)

飯綱高原 ナガノフォレストビレッジ森の駅 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

長野県長野市、飯縄山の南東一帯に広がる飯綱高原に、2022年4月新しいバリアフリー施設が誕生しました。大男「だいだらぼっち」の足跡と伝承される大座法師池の畔「nagano forest village」内の「森の駅 Daizahoushi」は、直売所、カフェ、大座法師池を眺望するウッドデッキなど、車椅子で利用できる新施設です。「アクティビティ棟」「グローサラント棟」とトイレ棟で構成されます。トイレ棟にはバリアフリートイレが用意されています。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

飯綱高原は標高約1,000m。アクセスは長野市街から車で約35分と案内されています。「nagano forest village」は、「フォレストアドベンチャー」「キャンプエリア」などがあるコンプレックス型のアウトドア施設で、その一つがバリアフリー施設「森の駅 Daizahoushi」です。森の駅に隣接した駐車場があり、身障者用駐車スペースが設けられています。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

駐車場から段差回避スロープを上がり、森の駅の施設棟へ向かいます。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

先にアクティビティ棟を紹介します。入口は段差のない構造で木製ドアが開放されていました。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

ここは全天候型の有料アクティビティ施設です。屋内に5棟のツリーハウスとネット遊具がある子供向けの施設で、ワークショップが開催される多目的室もあります。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

アクティビティ棟入口横のスロープを上がると、グローサラント棟のカフェ入口に進みます。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

カフェは9時から11時はモーニングメニュー、11時から17時がランチメニュー、17時から21時はディナーメニューになります。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

カフェは食券制で可動式のテーブル席があり、車椅子で利用できます。カフェの窓からは大座法師池などを眺めることができます。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

カフェ入口の先、アクティビティ棟とグローサラント棟の間が、フラットなウッドデッキになっています。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

ウッドデッキの終点は、車椅子から大座法師池を眺めるベストポジションです。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

ウッドデッキ以外の湖畔は未舗装の悪路なので、車椅子では大座法師池に近づくのは苦戦します。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

ウッドデッキをカフェ入口方面に戻り、直売所に移動します。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

直売所の売り場はカフェよりも一段低い位置にあり、階段とその横に段差回避スロープがあります。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

直売所は大きなお店ではありませんが、通路は車椅子で移動できる幅は確保されています。地元農家から納品された採れたて高原野菜などが並ぶお店です。レジはスロープの上、カフェと同じ高さにあります。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

大谷地湿原ほか、森の駅周辺のバリアフリー状況を紹介します。グローサラント棟の横、大座法師池の反対にツリーハウスがあります。小川に架かる橋の手前まで車椅子で移動できます。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

トイレ棟の横から道路に出ることができます。道路沿いに別棟で観光案内所がありますが、段差構造で車椅子では中に入ることができません。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

道路を横断すると「大谷地(おやち)湿原」があります。面積が約4.5haあり、一周する遊歩道と、湿原内に木道が整備されています。駐車場はありません。「森の駅 Daizahoushi」を拠点にするのが便利です。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

大谷地湿原は水芭蕉の群生地です。今回取材時は水芭蕉が満開でした。水芭蕉の群生の先に木道が見えます。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

木道は車椅子で移動できそうな構造に見えますが、木道までの道が問題です。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

森の駅側の木道への道は未舗装の階段路です。車椅子での移動は困難です。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

反対側の木道への道も、激しいデコボコがある未舗装路でした。道路寄りには未舗装路面ですが、無理をすれば車椅子で入り込めるスペースがあります。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

そのスペースまで行けば、車椅子で近づいて水芭蕉を鑑賞することができます。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

大谷地湿原は「森の駅 Daizahoushi」を拠点にして、少し無理をすれば車椅子で自然美が楽しめ高原の湿原です。ただし冬季は降雪地帯です。

ナガノフォレストビレッジ森の駅

大自然の中にバリアフリー施設が誕生しました。「nagano forest village」内の「森の駅 Daizahoushi」は車椅子で利用できます。

車椅子で水芭蕉を楽しむことができる戸隠高原の「森林植物公園」のバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2022年5月に執筆しました)