坂本龍馬が許された寺 下田宝福寺 車椅子バリアフリー情報

伊豆半島の南、静岡県下田市の「八幡山 宝福寺」は、坂本龍馬が脱藩の罪を許された宿、唐人お吉の菩提寺、そして幕末の日米和親交渉の日本全権の本陣になった寺院です。宝福寺のバリアフリー状況を紹介します。

坂本龍馬が許された寺 下田宝福寺

土佐藩を脱藩した坂本龍馬。文久3年、宝福寺に滞在中の土佐藩主山内容堂に勝海舟が来山し、龍馬の脱藩の罪の許しを乞い、許されました。謁見の間は当時のまま保存されています。この日龍馬は下田の旅館で吉報を待っていました。お寺の正面に坂本龍馬の木像が建っています。

坂本龍馬が許された寺 下田宝福寺

アメリカ総領事ハリスの待妾となり、その後差別と偏見を受けて自殺したお吉の墓があります。境内には有料施設「お吉記念館」があり、入口にはスロープが用意されています。

坂本龍馬が許された寺 下田宝福寺

嘉永7年に日米和親条約交渉の日本全権の本陣として「下田奉行所」になりました。お寺には当時の様子を今に伝える表札などがあります。実際には日米交渉を担当する幕府役人の宿舎として使用されました。

坂本龍馬が許された寺 下田宝福寺

境内のバリアフリー状況です。境内の横が駐車区画の無い無料駐車場です。15台収容と案内されています。

そのままフラットな舗装路面を通り、境内正面に移動できます。参拝所は段の下ですが、お堂は階段を上る構造です。お堂の横が墓地ですが、段差構造なので車椅子では入ることが出来ません。

コンパクトな寺院なので、フラットな路面部から、車椅子でほぼ境内全体を見ることができます。

坂本龍馬が許された寺 下田宝福寺

歴史の舞台になった下田宝福寺は、車椅子でお参りが出来るお寺です。

下田港に面する「道の駅 開国下田みなと」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2019年12月の取材に基づいています)

大本山 護国寺 車椅子お参りガイド バリアフリー情報

東京都文京区の護国寺は、本堂が急坂の上にあるお寺です。車椅子からみた現地の状況を紹介します。

護国寺 車椅子で参拝

創建は1681年。5代将軍徳川綱吉の母、桂昌院の発願によって建てられた、真言宗豊山派の大本山です。

護国寺は、江戸期の大火、明治維新期の廃仏毀釈、関東大震災、大戦での空襲などにあわず、江戸期の姿を今に残しています。

地下鉄の駅名や首都高のIC名称にもなっているので、知名度が高い寺院ですが、観光地化していません。現地の雰囲気は、古寺名刹そのものです。

護国寺 車椅子で参拝

東京メトロの護国寺駅至近、不忍通りに面しアクセスのよい大寺院です。地下鉄駅の地上エレベーターは、すぐ隣にあります。

東京都文京区の護国寺

参拝者用の駐車場があります。山門の左側を進みます。大きなイベントが開催されている日は、利用できないことがあります。

東京都文京区の護国寺

不忍通り沿いに「仁王門」がそびえます。

東京都文京区の護国寺

この周辺まではアップダウンがなく、車椅子でのアクセスに問題はありません。

護国寺

「仁王門」は正面と裏に一対の像が護ります。

護国寺

正面は両脇間には金剛力士像で、向かって右が阿形、左が吽形。門の裏側両脇には仏法を守る仏像である二天像の増長天と広目天が安置されています。

護国寺

「仁王門」をくぐると本堂に向かう階段が見えます。

護国寺 車椅子で参拝

「仁王門」をくぐると本堂に向かう階段

通常の参拝ルートは、長い階段を上がり本堂へ向かいます。

護国寺

正面左手が階段を迂回できるきつい坂道です。車椅子ユーザーは介助者がいても辛い傾斜の道です。

護国寺 車椅子で参拝

大きなイベントがあるときなどは、参拝者用駐車場には、上り用カートが配置されています。ただし車椅子仕様ではありません。

護国寺 車椅子で参拝

奥の手としては、車で坂の上まで行き、駐車は原則出来ないので車椅子の人を降ろしてドライバーは戻ります。

護国寺 車椅子で参拝

本堂は江戸元禄期の建造物です。お堂へは階段でスロープはありません。

護国寺

車椅子では無理ですが、本堂の中に入ってお参りすることができます。本堂の中には、数多くの仏像が安置されています。国宝はなく、文京区の指定文化財ですが、美術史的にも価値のある作品に見えます。本堂内は撮影禁止です。

護国寺 車椅子で参拝

境内には本堂の他に「薬師堂」「月光殿」「大師堂」「鐘楼」などがあり、江戸期の様子を今に伝えます。

護国寺

本殿の奥は墓地で、三条実美、山県有朋、大隈重信などの著名人が眠ります。墓地のエリアはデコボコがあるので、車椅子での立ち入りは困難です。更に奥は皇族の墓地、豊島岡墓地へと続きますが、豊島岡墓地の内側には入れません。

護国寺

境内は一部舗装路がありますが、多くは未舗装路面で車椅子での移動可能ルートは限られます。それでも境内の荘厳な空気に触れることができます。

護国寺 車椅子で参拝

敷地の西側横には日大豊山高校、反対側の東側横は音羽幼稚園。周辺は文京エリアです。

7月10日に護国寺にお参りをすると、46000日お参りしたのと同じ後利益があります。46000日ですから約126年間、無病息災です。

この日は、境内で「ほおずき市」が開催されます。また毎月第二土曜には、境内で骨董市が開催されます。本殿の前から横にかけて、10数店舗の規模で、骨董商が店を開きます。

護国寺 急坂の先にある本堂は段差構造で、車椅子でのお参りには限界がありますが、護国寺は地下鉄駅至近でアクセスがいい江戸の名刹です。

徳川将軍家の菩提寺「伝通院」を別稿で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2019年11月の取材に基づいています)

雑司ヶ谷鬼子母神と大鳥神社 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報

東京都豊島区雑司が谷の「鬼子母神」は、車椅子での参拝ルートが限定されるお寺です。

東京都豊島区雑司が谷の「鬼子母神」

近隣の「大鳥神社」は、バリアフリーに参拝できます。現地の状況を紹介します。

「大鳥神社」は、バリアフリーに参拝

鬼子母神の由来です。寺院の名称は「威光山 法明寺」。法明寺のお堂の一つが「鬼子母神堂」になります。読み方は「きしもじん」。「母」は濁音ではありません。

810年に真言宗のお寺「威光寺」として開創。その後1312年に、日蓮宗に改宗して「威光山 法明寺」となりました。

鬼子母神信仰

鬼子母神信仰は平安時代からあったようですが、のちに日蓮宗と結びつき、日蓮宗徒にとって鬼子母神は「神」に昇華しました。

鬼子母神は鬼で、自分は1000人の子どもを産んだ、自分が一人子を産むと人の子を一人食べた、という怖い鬼で、お釈迦様がその非を説き、悔い改めたという伝説です。

鬼子母神信仰

鬼子母神への車椅子でのアクセス方法です。雑司ヶ谷の鬼子母神は、池袋駅から500mほどしか離れていませんが、静かで緑が深く、祭事以外の平時は人数も少ない一角です。都電の鬼子母神駅から鬼子母神に向かうと、ケヤキ並木の参道が現れます。

鬼子母神に向かうと、ケヤキ並木

この参道に雑司ヶ谷の案内所があり、観光案内をしていただけます。現在では、並木と案内所しかない参道ですが、戦前は多くの商店が軒を並べていました。

鬼子母神に向かうと、ケヤキ並木

境内へのアクセスルートです。境内への入口は4か所ありますが、ケヤキ並木参道から入るルートなど3カ所は段差があります。

鬼子母神に向かうと、ケヤキ並木

決定的な段差がない入口は、ケヤキ並木参道の反対側「妙見堂」につながる入口です。

ここから舗装傾斜路を通り、車椅子で境内に進むことができます。

雑司ヶ谷鬼子母神

境内はバリアフリーではなく小さなデコボコやゴツゴツした路面を通りますが、決定的な段差箇所を回避して車椅子である程度の範囲での移動は可能です。ただし「鬼子母神堂」は階段があり、車椅子では段差の手前からのお参りになります。

鬼子母神境内のバリアフリー状況

境内にある他の堂の紹介です。「法(のり)不動堂」は金剛不動尊を安置。路面が悪く車椅子での参拝は苦戦します。

ひときわ目立つ赤い鳥居が並ぶ祠は「武芳稲荷堂」で、倉稲魂命(うけみたまのみこと)を祀っています。祠の奥まで車椅子で進むのは困難です。

武芳稲荷堂

「大黒堂」は団子屋さん。売っているのは名物の「おせん団子」です。

鬼子母神境内にある駄菓子屋「上川口屋」さんは、創業1781年という掲示があります。店前はデコボコがある未舗装路面ですが、慎重に進めば車椅子で近付くことができます。

鬼子母神境内にある駄菓子屋「上川口屋」

境内の大銀杏「大公孫樹」は、1400年前後に植えられたという伝承が掲示されています。

境内の大銀杏「大公孫樹」

境内の大銀杏「大公孫樹」

鬼子母神のお土産品として長く販売されてきた「すすきみみずく」。貧しい少女がお金に困って鬼子母神の境内で眠っていると、ススキでミミズクを作って売りなさい、という夢のお告げがあり、その通りにミミズクの人形を作るとよく売れて、病気の母親に薬を買ってあげることができた、という伝承です。

製作を継承する技能者が一度は絶えてしまいました。現在では「すすきみみずく保存会」が結成されて、技能の継承が行われています。

豊島の森

次に大鳥神社のバリアフリー状況です。都電の鬼子母神駅から徒歩2分にある「雑司ケ谷のお酉様」です。元々は鬼子母神の境内に祀られていた社ですが、明治の神仏分離政策で現在地に移りました。

大鳥神社のバリアフリー状況

境内2か所の入口はバリアフリー仕様、境内もほとんどがフラットな舗装路面で、車椅子での参拝は可能です。

大鳥神社のバリアフリー状況2010年に雑司ヶ谷七福神の創建に伴い、恵比寿様が勧請され祀られています。車椅子での参拝は可能です。

大鳥神社のバリアフリー状況

雑司ヶ谷の鬼子母神は、参拝ルートは限られますが、車椅子で趣のある境内を散策できます。大鳥神社はバリアフリー神社です。

真言宗豊山派の大本山「護国寺」の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2019年11月の取材に基づいています)