クイーンの塔がシンボルの横浜税関には、入館無料の「横浜税関資料展示室」通称「クイーンの広場」があります。また年に数回「省庁見学会」があり、3Fの保存室と7Fの屋上バルコニーが一般公開されます。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。
横浜税関には身障者用も含めて、来場者用の駐車場はありません。公共の交通機関の利用が推奨されています。
徒歩圏内に障がい者減免制度がある横浜市営駐車場があります。車の場合は、市営駐車場から徒歩でのアクセスがお得で便利です。
「横浜税関資料展示室」の入口に、麻薬捜査犬をモチーフにした、太った犬系のゆるキャラ「カスタム君」が立っています。「カスタム君」を目印に、横浜税関「クイーンの広場」へ入ります。
「クイーンの広場」は1Fワンフロア構成の、車椅子で見学が出来るバリアフリー施設です。施設の奥に綺麗なバリアフリートイレがあります。
税関の歴史、輸出入の統計データなどから始まり、麻薬、偽ブランド品、密輸出品の手口や現物(麻薬は模造品)の展示があります。偽ブランドと本物を並べた展示があり、見分けられるか、力試しができます。
「クイーンの広場」は、年末年始以外はいつでも公開しています。
横浜税関はクイーンの塔がある歴史的建造物で、年に何度か内部の部分公開デー「省庁見学会」があり、7Fと3Fを車椅子で見学できます。
過去の見学会では、特別公開部に行くと最初に来館者へのお土産をいただけます。お土産はクイーンの塔のポストカードなどです。次は公開される7Fと3Fの状況です。
最初に向かう公開先は7Fの屋上バルコニー。エレベーターで1Fから直行します。目の前にクイーンの塔があるビュースポットで、横浜港がよく見えます。車椅子での見学は可能です。
シンボルであるクイーンの塔の庁舎の竣工が昭和9年。近代日本の夜明けとともに誕生し、現在まで続く横浜税関です。
次の公開部は3Fの保存室。エレベーターで7Fから3Fへ移動します。
3室が建設当時の状態で保存されています。古い部屋のままですが、車椅子での巡回は可能。内装、調度品など、時代を感じる立派なものです。
壁面に歴代税関長の肖像写真が掲示されたいます。明治4年の上野税関長から税関長全員の写真が並びます。横浜税関長は初代以来全員が任期1年で交代しています。したがって、100人以上の肖像写真が並んでいます。
3Fから1Fへの戻りは、一般見学者は階段利用ですが、車椅子利用者はエレベーターに案内されます。
「横浜税関資料展示室」通称「クイーンの広場」は、車椅子で利用できます。「省庁見学会」も、車椅子で参加できます。
馬車道駅の近くある「神奈川県立歴史博物館」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2017年5月の取材に基づいています)