車椅子で行く国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑 バリアフリー情報

国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑

千代田区三番町二番地。皇居千鳥ヶ淵に面した「国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑」は、環境省が管轄する国立の墓苑です。車椅子で墓参できるのか。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

 

○無料駐車場あり

周囲にマンションが並ぶ住宅立地です。アクセスは九段下駅から約1km。靖国通りを九段上まで上り、内堀通りを進みます。

広い無料駐車場があるので、車椅子利用者は車の利用が便利です。駐車場から墓苑内へは、スロープ利用でバリアフリーに移動できます。

国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑

○施設全体概要

駐車場からの墓苑入口は「西門」。反対側に「東門」があります。

「無名戦没者の墓」である納骨堂の名称は「六角堂」。現在36万柱強の遺骨が奉安されています。

「六角堂」の手前には、昭和天皇と今上天皇の「御製碑」があります。またさらにその手前には「前屋」があり、過去の「拝礼式」などでの皇室の方のご様子を撮った写真が、複数枚掲示されています。

「前屋」から「六角堂」をみて左側のエリアに、2010年「戦後強制抑留・引揚死没者慰霊碑」が建立されました。強制抑留での死者が5.5万人。引揚死没者は20万人。この膨大な犠牲者の鎮魂碑です。

また「管理事務所」の近くには「さざれ石」が鎮座しています。

国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑

○バリアフリー状況

墓苑の敷地は5,000坪。すべての施設を車椅子で周ることができます。

1959年に建設された施設ですがバリアフリー改修済みで、段差はすべてスロープがあります。駐車場からスロープ利用で墓苑内へ。「六角堂」まではすべてフラットな路面。車椅子での移動に問題はありません。「六角堂」では「献花」用のお花が無人販売されています。

公衆トイレに併設されている障害者用トイレは、メンテナンスされて真新しいウォシュレット付きトイレが設置されています。

敷地の奥「管理事務所」の横に車椅子でも利用可能な「休憩所」があり、自由に利用できます。「休憩所」の中には、遺骨に関わる様々な資料の展示があり自由に見学できます。

 

○緑豊かな静かな墓苑

慰霊行事のない日は、とても静かな空間です。墓苑内に植生されている植物は、墓苑設計時に高名な専門家によって、100年先を見据えて配置されたとのことです。墓苑の開設からすでに50年超の年月が流れました。今ではしっかりと成長した静かな森となっています。

 

○墓参時の注意点

年中無休で開園していますが、夜間は閉まります。また、数多くの慰霊行事が開催され、その際には一般の参拝が制限されることもあります。お出かけの際には、事前に行事の予定をご確認ください。

国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑

○千鳥ヶ淵戦没者墓苑の歴史

1950年代になり、米軍からの遺骨送還、政府による遺骨の収集が本格化。身元不明の遺骨が比例して増加し、その取扱いが課題になりました。

憲法の定める政教分離に抵触しない方法で、国家として遺骨を奉安する施設として、この「国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑」が整備されました。現在では、施設の管理は環境省。拝礼式などの国主催の行事は厚労省の主幹になっています。

したがって、ここは政教分離に基づく国立の無宗教のお墓です。宗教法人である靖国神社とは、全く性格が異なります。

 

存在は知っていても、足を踏み入れたことのない人が多いのではないでしょうか。皇居のお濠端のマンション街にある、無料駐車場完備の無宗教墓苑。千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、車椅子で墓参できるバリアフリー施設です。