東京都港区の六本木は、多数のギャラリーが集まるコンテンポラリーアートの発信地です。その中から車椅子で観覧可能なギャラリーが集まる「ピラミデビル」と「complex665」などのバリアフリー状況を紹介します。
「ピラミデビル」
六本木交差点の南東方面、六本木通りから一本裏に入った道沿いに建ちます。六本木通り側からアクセスすれば、ほぼアップダウンのないルートです。飯倉方面から、または芋洗坂や鳥居坂方面からは坂道になります。ビル周辺は平坦な舗装路で車椅子での利用に大きな問題はありません。
ピラミッドをイメージした複雑な構造の建物です。
地階から4Fまでの構成で、エレベーターが1基あります。
ギャラリーがあるのは、1Fから4Fです。エレベーターでフロア移動すれば、各フロア内には段差はありません。
ビルとしては新しくはありませんが、すべてのギャラリーは車椅子で訪問可能です。ただし、出入口は手動ドアのギャラリーが目立ちます。バリアフリートイレは、現時点では発見できていません。
主なギャラリーを紹介します。1Fの目立つ場所にあるのが「ペロタン東京」。壁面はガラスで、ギャラリーの外からでも展示がすべて見えます。
2Fには「Yutaka Kikutake Gallery」や古美術の「ロンドンギャラリー」。
3Fには「OTA FINE ARTS」や「WAKO WORKS OF ART」。4F には「TARO NASU」などが入ります。
「complex665」
2016年開業のバリアフリー施設です。場所はピラミデビルの西隣で、路地の奥へ進みます。
complex665は新しいビルなので、バリアフリーレベルが高い、車椅子で安心して利用できる施設です。エントランスは無機質なコンクリート面で、ビル出入口は手動ドアです。
1Fのショールームは「ブロードビーン」です。1Fに綺麗なバリアフリートイレがあります。
一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイト装置が備えられています。
2Fと3Fに3つのギャラリーが入ります。エレベーターは1基。大きなエレベーターで、大型の車椅子でも問題なく利用できます。
ギャラリーを紹介します。2Fには「小山登美夫ギャラリー」と「シュウゴアーツ」。
3Fには「タカ・イシイギャラリー」があります。いずれも車椅子で問題なく鑑賞できるギャラリーです。
「AXISビル」
complex665の「タカ・イシイギャラリー」の写真館は、「AXISビル」の2Fに入ります。
このビルも「デザイン提案」がテーマのアートビルです。
館内にはエレベーターがあり、バリアフリートイレもあります。
AXISビルは、六本木交差点から外苑東通りを飯倉方面に進んだ場所にあります。多少坂道になりますが、六本木交差点方面からなら、急坂ではありません。飯倉方面からは、かなりの上り坂になります。
ビルの出入口は、段差構造です。外苑東通りから周りこんだ、ビルの東側の入口に、傾斜のつよいスロープが設置されています。元気な介助者がいれば、通行可能な段差回避スロープです。
以上のギャラリーは、車椅子で観覧可能です。特に「complex665」は、ビルがバリアフリーなので、安心して車椅子で利用できます。
別稿で「六本木ヒルズの駐車場 車椅子利用ガイド バリアフリー情報」を掲載しています。車でアクセスする場合はご参照ください。
(本稿は2020年10月に執筆しました)