鋸山美術館(旧金谷美術館)車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

鋸山美術館

鋸山の麓、千葉県富津市金谷にある美術館です。東京湾フェリーが発着する金谷港に近く、館山道の富津金谷ICから車で約3分、JR浜金谷駅から徒歩5分の案内です。

2010年に「石と芸術の町」の「金谷美術館」として開館。2019年に鋸山美術館に名称変更しました。「地域の芸術文化振興に寄与する」ことが使命の美術館です。

別館は国指定有形文化財鈴木家石蔵。「鋸山資料館」として有料公開されています。観覧料の障がい者減免制度はありますが、別館は段差構造のため、車椅子での観覧は困難です。鋸山美術館はバリアフリー仕様。車椅子で観覧できる美術館です。

来館者用の無料駐車場が建物の横に用意されています。

鋸山美術館

駐車区画が不明瞭な未舗装路面で、身障者用駐車スペースは設定されていません。薄い砂利がまかれた固い路面の駐車場なので、慎重に進めば車椅子で移動できます。

鋸山美術館

駐車場の横から美術館のエントランスまで、舗装通路が整備されています。建物の外壁の一部に使用されているのは、鋸山産の房州石です。

鋸山美術館

エントランスの前庭には、下の写真のようなアートが展示されています。

鋸山美術館

エントランスの横に、お庭に通じる通路があります。路面に木材が敷かれていますが激しくデコボコがあるので、車椅子での通行は苦戦します。

鋸山美術館

お庭には下の写真のようなアートが点在しています。

鋸山美術館

美術館内に入ります。入口は自動ドアで段差はありません。今回取材時は、企画展「𠮷田堅治展」が開催されていました。

鋸山美術館

ドアから入るとすぐに受付があります。鋸山美術館は観覧料の障がい者減免制度があり、本人の観覧料が無料に減免されます。受付で障害者手帳等を提示して減免措置を受けます。館内は段差のない構造です。車椅子で問題なく移動できます。

鋸山美術館

展示室の手前に、バリアフリートイレがあります。ドアは引き戸です。

鋸山美術館

個室内のスペースはあまり余裕がありませんが、車椅子は入ります。ウォシュレット付き便器とおむつ交換台があるトイレです。

鋸山美術館

展示室の手前に中庭に面する休憩室があります。ここもフラットな空間です。

鋸山美術館

展示室は3室あり、通路でつながります。通路は椅子や展示ケースが置かれていても、車椅子で移動できる幅があります。

鋸山美術館

通路の照明は光がデザインされています。

鋸山美術館

展示室内の状況です。今回は壁面を利用した展示がほとんどで、問題なく車椅子から鑑賞できました。上質なアートスペースです。

鋸山美術館

吉田氏のテーマは黒。「無機的で深い闇」と評される黒です。

鋸山美術館

やがて色のある作品へ。

鋸山美術館

吉田氏の後半の作品は、大きな画面が特徴。

鋸山美術館

そして金箔銀箔の世界へ。「光の画家」と称されます。

鋸山美術館

鋸山美術館

鋸山美術館は内外ともにデザインされた、上質な美術館です。別館は段差構造ですが、美術館は車椅子で観覧できます。

東京湾フェリー乗り場、金谷港はすぐ近くです。別稿で「金谷ザ・フィッシュ」を紹介していますのでご参照ください。

(本稿は2021年9月に執筆しました)