赤い靴、七つの子などの童謡の作詞で知られる野口雨情。明治15年に現北茨城市磯原町に生まれました。生家は現在も保存されています。生家の近くに、昭和55年「野口雨情記念館」が開館。平成31年にリニューアルされ、第一展示室と第二展示室が有料公開されています。
アクセスは磯原駅から徒歩20分の案内。車の利用が便利です。記念館の前庭が来館者用無料駐車場で、身障者用駐車スペースが1台分設定されています。
前庭にあるしゃぼん玉像は、近づいて人感センサーが反応すると、童謡「シャボン玉」が流れ、シャボン玉が浮かびます。
正面から見て右側の少女のしゃぼん玉像の後ろに、センサーがあります。段差があるため、車椅子でセンサーの横に移動するのは難しい構造です。
今回取材時は風が強く吹いていたので、シャボン玉はすぐに飛んでしまいましたが、穏やかな日は、大量のシャボン玉が舞う光景を楽しむことができます。
前庭には雨情ゆかりの碑が設置されています。「磯原小唄」の碑。
「かもめ」の碑。いずれも車椅子で見学できます。
野口雨情記念館の正面は階段路ですが、両脇はスロープ路です。
記念館の出入口はフラットな構造の自動ドア。この施設は元々「北茨城市歴史民俗資料館」と「野口雨情記念館」です。リニューアル後は、第一展示室が野口雨情関係の展示、第二展示室が北茨城市の歴史と民俗を紹介する展示になりました。
一枚目の自動ドアを入ると受付があります。野口雨情記念館の入館料は障がい者減免制度があり、本人は無料に減免されます。受付で障害者手帳等を提示して減免措置を受けます。
二枚目の自動ドアを通り、館内に入ります。二つの展示室は1Fにあります。
館内1Fはフラットな構造で、車椅子で問題なく利用できます。現在では2Fは展示室としては使用されていません。階段の下部付近はミュージアムショップです。
1Fにバリアフリートイレがあります。
奥行に余裕がある個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイトが備えられています。またトイレの壁に家庭用のエアコンが設置されています。
ロビー空間の壁面には、雨情の似顔絵イラストがあります。その下のモニターで、3本の映像プログラムがリピート放映されていました。野口雨情の紹介コンテンツ、北茨城の紹介コンテンツなどです。車椅子で鑑賞できます。
第一展示室に向かいます。壁には雨情作品のポスターが掲示されています。
展示室の入口です。
展示室内はフラットでスペースに余裕があります。壁面やケースを用いて、雨情に関する資料が展示解説されています。
分かりやすい年表もあります。すべての展示が車椅子から観覧できます。
次に第二展示室に向かいます。北茨城市の歴史民俗を紹介しています。
北茨城の古代史紹介コーナー。
世界かんがい施設遺跡「十石堀」の紹介。350年前に建設され、現在でも現役の総延長15㎞のかんがい施設です。
常磐炭田の歴史の紹介コーナー。
太平洋戦争で使用された風船爆弾のミニチュアです。
第二展示室も車椅子で見学できます。
野口雨情記念館の展示室はワンフロアで、綺麗なバリアフリートイレがある、車椅子で見学ができる施設です。
北茨城市大津町にある「JA常陸五浦農産物直売所」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2022年1月に書き直しました)