横浜 根岸森林公園・馬の博物館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

車椅子で行く横浜 根岸森林公園・馬の博物館バリアフリー情報

横浜の憩いの森「根岸森林公園」と公園内にある「馬の博物館」のバリアフリー状況を紹介します。

根岸森林公園は自然の丘陵を活かした18haの無料公園で、馬の博物館はその一角にある有料の博物館です。アクセスはバスか車です。本牧の海側、三溪園方面から来ると、急な坂道を上った先の高台にあります。

公園専用の有料駐車場が2か所ありますが、週末には満車になることが珍しくありません。駐車場には身障者用駐車区画があります。

障がい者減免制度があり、公園事務所の売店で障害者手帳等と駐車券を提示すると、駐車料金が無料に減免されます。

公園内の歩道は舗装されて車椅子で散策できます。ただしアップダウンがあります。駐車場が高地、芝生広場側が低地、ふれあい広場側がまた高地です。公園内の車椅子散策路は、ほぼ全行程が傾斜路になります。

根岸森林公園・馬の博物館バリアフリー情報

桜が見事な公園です。ソメイヨシノの他に八重桜、枝垂桜も多々あり、園内各所でお花見を楽しめます。アップダウンの問題はありますが、車椅子でのお花見は可能です。

夏場は月二回、冬場は月一回、日曜日が乗馬デーになり、ポニーの乗馬、馬車の試乗などが無料または格安で楽しめます。この企画は行列ができる人気です。したがって桜の季節と乗馬デーは駐車場がたいへん混みあいます。

この公園の歴史を紹介します。

江戸末期に横浜が開港され外国人居留地が誕生。その際に結ばれた覚書の第一条は「外国人のために競馬場を設置する」です。そして慶応二年に誕生したのが「根岸競馬場」。現在の根岸森林公園、この地です。

この公園の地は、戦後GHQに徴収され、米軍のゴルフ場になっていたそうです。

今も残る米軍の「根岸住宅地区」は、立入禁止、写真撮影禁止です。すでにほとんどが空き家で、全面返還される噂が以前からありますが、現時点では政府の正式な発表はありません。横浜市は返還後の公園拡張再整備を計画しています。

公園は「芝生広場側」と「ふれあい広場側」に分かれます。

「ふれあい広場側」に現存する競馬場施設「一等馬見所」は昭和五年の築。建物自体の倒壊リスクと、隣接地が米軍の「根岸住宅地区」のため立ち入り禁止です。公園からは「一等馬見所」の裏側を見ることになります。

ちなみに明治八年に、愛馬「ミカン」に騎乗して初優勝した日本人は、西郷従道です。

根岸森林公園・馬の博物館バリアフリー情報

根岸競馬場跡地には「馬の博物館」があります。入館料は障がい者減免制度があり、本人は無料、介助者1名が半額に減免されます。

馬の博物館は1977年の開館。施設としては古い博物館です。馬の博物館のバリアフリー状況を紹介します。

根岸森林公園・馬の博物館バリアフリー情報

エントランスから館内へ入り、1Fの受付で障害者手帳等を提示し入館手続きをします。

1FとB1の2フロア構成ですが、エレベーターはありません。車椅子利用者は、スタッフの誘導で博物館の外のスロープ路を降り、B1の通用口へ向かいます。

スタッフにB1通用口の扉の鍵を開けてもらい館内へ入ります。1Fは受付があるだけで、展示室はすべてB1にあります。帰るときもスタッフの開錠と施錠が必要です。帰り時間を指定して、その時間にスタッフに迎えに来ていただきます。

B1展示室内は、9割は車椅子で鑑賞可能なバリアフリー構造です。バリアフリートイレが有ります。

馬の博物館

「根岸森林公園」は、混雑日は駐車場が満車になる可能性があります。園内の歩道は傾斜がありますが、車椅子で通行可能です。「馬の博物館」は通用口からの出入りになりますが、車椅子で見学可能です。

「横浜三溪園」のバリアフリー状況を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2017年4月の取材に基づいています)