かんぽの宿浜名湖三ヶ日 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

静岡車椅子観光 かんぽの宿浜名湖三ヶ日 バリアフリー情報

※かんぽの宿浜名湖三ヶ日は2019年に閉館しました。以下は営業時の状況です。

静岡県浜松市の「かんぽの宿浜名湖三ヶ日」は、「東京都障害者休養ホーム事業」指定の宿泊施設です。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。

車椅子利用で交通手段は車である旨を事前に連絡すると、「駐車場をとっておきます」というお話でした。どうなっているのかと思いながら現地に行くと、玄関の脇にある出入口に一番近い場所に後付の身障者用駐車スペースが一台分あり、そこに「○○様 ご予約」と大きな縦看板がでていました。

後付の屋根付き駐車スペースですが、屋根は駐車区画の上だけで、玄関までは繋がっていません。雨天の場合は、エントランスの車寄せが屋根付なので、そこで乗降することになります。

かんぽの宿浜名湖三ヶ日

エントランスから館内へ入ります。1Fの正面はフロントとロビー、そして売店などがあります。ロビーの横にはバリアフリートイレが用意されています。1Fのパブリックエリアはフラット構造で、車椅子での利用に大きな問題はありません。レストラン、大浴場も1Fにあります。

館内は4フロア構造で、客室は2Fから上のフロアです。エレベーターは1基です。取材した日は満室状況で、チェックアウトのピーク時間、エレベーターが混んでいて一回見送りました。

館内のバリアフリー概況

食事は1階のレストランを利用します。フラットでスペースに余裕があり、可動式のテーブルと椅子席です。車椅子で段差なく入店でき、食事ができます。

夕食には、お料理の追加一品メニューに、浜名湖のうなぎの蒲焼または白焼きがあります。朝食はバイキング方式です。

レストランのバリアフリー状況

大浴場のバリアフリー状況です。天然温泉のホテルです。大浴場は1階。家族風呂の施設はなく、男女別のお風呂だけです。

大浴場はバリアフリー仕様で、ほぼ段差のないお風呂に改装されています。つかまり立ちと、介助歩行ができる人なら利用可能です。一般的な簡易折り畳みタイプですが、浴場内用の車椅子が用意されています。

男女風呂とも内風呂と露店風呂があり、露店風呂へ浴場内用の車椅子で向かうことが出来ます。

バリアフリールームの状況です。1室あるバリアフリールームは2階のツインルームです。補助ベッドの利用で3名までは宿泊可能。部屋の扉は改装されて横開きドアです。

部屋内はトイレ・バスがバリアフリーに改装され、広くてフラット。そして手すりをはじめ一般的なバリアフリー設備が用意されています。

バリアフリールームの状況

ベッドからバスにかけて「天井リフト」の設備があります。お部屋のベッドからトイレ、バスにかけての動線で利用できる設定。通常は「リフト」は外されています。「天井リフト」の利用を希望すれば、吊り下げ式の「リフト」をつけていただけるそうです。

バリアフリールームの状況

「かんぽの宿浜名湖三ヶ日」は、内外装とも老朽化していますが、お部屋、お風呂、食事処と、車椅子利用上のポイントになるところは、改装してバリアフリーになっています。

(本稿は2015年8月の取材に基づいています)