茨城県筑西市の「道の駅 グランテラス筑西」は、車椅子で利用しやすい施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。
2019年7月のオープン。直売所と食事処が中心の従来型の道の駅ではなく、多様なニーズに高い品質で応える複合的なサービスの提供を目指した、4棟構成の施設です。
有料のキッズスペースやドッグラン、収穫体験コースがあるBBQ施設、コインランドリーやコインシャワーがあるリラクゼーションルーム、スポーツ施設スラックラインパーク、地元の伝統工芸販売コーナー、2軒のレストランとフードコートにスタバ、CVSなどがあります。
施設全域、段差はありません。唯一BBQ施設へのアプローチに段差がありますが、横にスロープが用意されています。
2F部にあり筑波山を見晴らす「渡り廊下デッキ」へは、CVSの横からエレベーターで上ることができます。
駐車場は360台以上を収容。満車の場合は施設の外側にある未舗装の臨時駐車場も利用できます。
身障者用駐車区画は「トイレ・情報提供施設棟」の前に屋根付きで6台分あります。屋根は施設内にある4棟すべてにつながります。身障者用駐車区画を利用できれば、雨天でも普通の雨なら心配はありません。
バリアフリートイレの状況です。「トイレ・情報提供施設棟」の中に独立室で1つ。男女別トイレの中に、車椅子が入るサイズのトイレがそれぞれ1つあります。
独立室のバリアフリートイレはスペースに余裕がある個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイト装置、ユニバーサルベッドが備えられています。
直売所などが入るメイン棟のなかにあるインドアトイレにも1つ。
スタバの裏側の外側から利用するトイレにも1つ。
合計で5つのバリアフリートイレがあります。ベビーコーナーは「トイレ・情報提供施設棟」内にあります。
「芝生広場」を中心にした屋外スペースは、フラットで開放感あふれる空間です。中央部にはステージがあり、イベント会場としての利用が可能です。施設よりのフラット通路場にはフリーテーブルやベンチが置かれ、休憩や飲食に利用できます。
農産物やお菓子など物産品売場、フードコート、レストランが入るメイン棟の状況です。
農産物の販売コーナーは面積としては大きくありません。むしろ惣菜やパン、加工品、物産品のコーナーに比重が置かれています。
店内の通路幅は一般的なサイズで、車椅子での移動は可能ですが、混雑すると一部の通路は移動に苦戦します。
フードコートとレストランのスペースも一般的なもので、特別に余裕のある状況ではありません。フードコート側の出入口は自動ドアですが、通路幅が少し狭く、人が1人立っていると車椅子での通行に苦労します。
メイン棟は大きな建物ですが、内部は混雑すると車椅子での移動はやや苦戦するスペース設定です。
グランテラス筑西は、これまでの道の駅を超えた施設を目指しています。混雑以外は車椅子での利用に問題がないバリアフリー施設です。
茨城県にあるすべての道の駅を別稿でまとめて紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2019年9月の取材に基づいています)