千葉県千葉市の千葉港に建つ「千葉県立美術館」は、平屋構造で段差が無い車椅子で利用しやすい施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。
1974年に開館した美術館です。2013年から耐震補強などの改修工事を行い、2015年にリニューアルオープンしました。
約1万坪の広い敷地に、全8室の展示室が配置されています。
「千葉県立美術館」の所蔵作品は、千葉県出身の画家の作品など、千葉にゆかりのある作品がほとんどです。そして「ミュージアムショップ」には、千葉に関わる商品が並びます。
千葉都市モノレールの千葉みなと駅から徒歩10分の案内です。
78台収容の無料駐車場があり、身障者用駐車区画が2台分用意されています。身障者用駐車区画は建物入口に一番近い場所にあります。
唯一の注意点は駐車場からエントランスまでのルートです。駐車場から段差解消スロープで歩道に上がると、その先に段差があります。
車椅子では辛い高さの段差です。
車椅子では駐車場出入口の車道から出て、美術館エントランスに向かうと段差を回避できます。
千葉県立美術館の観覧料金は企画展によって変わりますが、障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。
エントランスから館内に入ると、すぐに受付があります。その右奥がミュージアムショップです。
エントランスから直線的に通路が伸びて、左右に展示室が並びます。
館内はフラットな構造でスペースは余裕があります。とても車椅子で利用しやすい美術館です。
バリアフリートイレは建物奥のレストランの近くにあります。ちょっとした空間を改装して、バリアフリートイレを設置しています。
スペースに余裕がある個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。
館内でレストランが営業しています。
レストランはフラットで可動式のテーブル椅子席です。車椅子で利用できます。
千葉県立美術館の敷地内には「野外彫刻」が多数展示されています。
駐車場の周辺、展示棟のまわり、アトリエ等の裏側などに、20体以上あります。
「野外彫刻」が展示されているのは無料エリアで、館内から観覧する作品も多々あります。窓越しに作品をご覧ください。
敷地内には他に、講堂とアトリエ3室などがある「県民アトリエ棟」と「管理棟」があります。「県民アトリエ棟」にもバリアフリートイレが用意されています。
千葉県立美術館は、古い施設ながら館内に段差はありません。1万坪の余裕あるスペースに建つバリアフリー美術館です。
(本稿は2022年2月に加筆修正しました)