静岡県 道の駅朝霧高原 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

静岡県富士宮市の朝霧高原にある、何も遮るものなく富士山の絶景が楽しめる道の駅です。隣接して「朝霧フードパーク」があります。

道の駅朝霧高原

開業は2000年。農産物直売所と物産品販売所、食事処とソフトクリームなどのテイクアウトショップが営業しています。ショップの通路は幅に余裕があり、レストランは可動式のテーブル席です。

身障者用駐車スペースは屋根付きで2台分用意されています。

道の駅朝霧高原

身障者用駐車スペースからトイレ棟とメイン棟へ、屋根がつながっています。24時間トイレ棟にバリアフリートイレがあります。

道の駅朝霧高原

メイン棟の外観は牛舎風デザインで高原の風景にマッチしています。直売所では高原野菜や乳製品など地元の産物が販売されています。白糸の滝など静岡県側から、河口湖など山梨県側から、どちらからもアクセスが良い風光明媚な道の駅です。

道の駅朝霧高原

隣接する「朝霧フードパーク」を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2023年1月に執筆しました)

世界遺産富士山 白糸の滝 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

静岡県富士宮市の名瀑。「音止めの滝」など周辺地を含めた場合は「白糸ノ滝」と表記されます。「白糸ノ滝」には観光駐車場があり、車椅子で利用できる展望台が3ヵ所あります。しかし「白糸の滝」の滝壺に近づくには、100段の階段を下ります。

富士山 白糸の滝

2016年に、階段を回避して「白糸の滝」の滝壺に近づける通路が開通しました。ただし距離は550mで高低差が40mある長距離急坂路です。今回の取材では、車椅子1台と介助者2名で、実際に長距離急坂路を通行しました。現地の状況を紹介します。

富士山 白糸の滝

アクセスは車です。「白糸の滝観光協会駐車場」ではなく、その奥にある「白糸自然公園」の無料駐車場を利用します。

富士山 白糸の滝

「白糸自然公園」には広い駐車場があります。観光シーズンでも満車の心配はあまりありません。駐車場内の長距離急坂路に近いエリアには身障者用駐車区画はありませんが、車椅子で乗降しやすい場所に駐車できるはずです。

富士山 白糸の滝

車両の駐車場入場口から外に出て、長距離急坂路のスタート地点を目指します。

公園の駐車場を出て右に進みます。「この先通り抜けできません」という案内がある舗装路を進みます。

富士山 白糸の滝

ほどなく下り坂になります。まだこの付近の傾斜は緩く、車椅子での通行に問題はありません。

富士山 白糸の滝

まもなく車両通行止めの柵と富士山柄のパイロンが置かれる横道があります。ここが長距離急坂路の始まりです。

富士山 白糸の滝

「白糸ノ滝」まで550mという案内版があります。その先から下り坂が始まります。

富士山 白糸の滝

この付近は駿河湾を眺望できる高台です。

富士山 白糸の滝

ここから滝壺の近くまで、急坂が続きます。車椅子は後ろ向き、そしてジグザクに走行すべき傾斜です。しっかりとしたベルトがない車椅子の場合は、絶対に前向き走行はしないようにしてください。危険です。

安全にジグザク走行をすると、直進する場合の倍の距離を走行します。したがって500mの2倍、約1㎞の走行距離になります。

途中に休憩できるフラットな区間はありません。中間地点に「展望場」が整備されていますが、小さな段差の上に傾斜したスペースがあるだけです。

しっかり効くブレーキがある車椅子なら楽ですが、一般的な車椅子の場合、元気な介助者が体力を使い果たす急坂路です。

坂を下り終わる50m手前から、傾斜は少し弱くなります。ここから滝壺まで約100m。最後の50mは未舗装路と上り坂です。ただし、ここまで来ることが出来る人なら、最後の50mはなんとかなります。

富士山 白糸の滝

滝壺周辺の状況です。最後の坂を上がると、橋の横に出ます。

富士山 白糸の滝

橋の上から、車椅子で「白糸の滝」を鑑賞することができます。

富士山 白糸の滝

橋の先は「音止めの滝」方面へ上がる階段路です。

富士山 白糸の滝

「白糸の滝」の滝壺に最も近い見学台までは、途中に階段があるので車椅子では行けません。

富士山 白糸の滝

車椅子で最も滝壺に近づけるのは、一般見学者が観光駐車場から下りてくる階段路の手前までです。

富士山 白糸の滝

この付近からでも、車椅子で利用できる高台の展望台からの眺めとは、全く違う「白糸の滝」が楽しめます。

富士山 白糸の滝

名瀑鑑賞を楽しんだ後は、来た道を帰ります。上りは体力勝負です。介助者1名ではバテます。複数名で車椅子を押す。または交代で押す。坂の途中で休憩しながら押す。工夫して坂上がりに挑戦する必要があります。

観光案内では健常者の徒歩をイメージして550mの所要時間を「下りは8分、上りは20分」としています。今回の取材では「下り10分」「上り15分」で走行できました。

急傾斜で距離があり、かつ途中に平坦な場所が全くない坂道なのが、堪えます。歩ける人でも、体力に自信のない方にとっては、かなり辛い急坂路です。

富士山 白糸の滝

これまで車椅子では遠目でしか見ることが出来なかった「白糸の滝」に、「白糸自然公園」からの通路を利用すれば車椅子で近づくことが出来ます。ただし大変な急坂路です。体力に自信のある車椅子利用者と介助者に限り、お薦めします。

富士宮市にある「静岡県富士山世界遺産センター」情報を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2022年8月に加筆しました)

JA富士宮ファーマーズマーケット「う宮~な」車椅子バリアフリー情報

静岡県富士宮市にある県下最大のJA直営店です。

JA富士宮ファーマーズマーケット「う宮~な」

売り場面積は約600㎡。駐車場から店内まで、段差のないバリアフリー設計です。

JA富士宮ファーマーズマーケット「う宮~な」

身障者用駐車区画は、店舗前に3台分用意されています。

JA富士宮ファーマーズマーケット「う宮~な」

駐車場の一角には、富士山の湧水が流れ出る泉があります。

JA富士宮ファーマーズマーケット「う宮~な」

トイレは独立棟で、バリアフリートイレは1つ。ウォシュレット付きのトイレです。ユニバーサルベッドはありません。

JA富士宮ファーマーズマーケット「う宮~な」

店内は広く、通路幅は余裕があります。車椅子で快適に買い物ができるお店です。

JA富士宮ファーマーズマーケット「う宮~な」

農産物に限らず、鮮魚、精肉にも力が入っている産直ショップです。

JA富士宮ファーマーズマーケット「う宮~な」

「う宮~な」は、もちろん富士宮の方言が語源です。ファーマーズマーケット「う宮~な」は、車椅子で買い物がしやすいバリアフリーな農産物直売所です。

浅間神社の総本宮「富士山本宮浅間大社」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2020年10月に執筆しました)