琵琶湖でバリアフリーな鳥人間体験ができる 車椅子パラグライダー

専用の車椅子「パラグライダーハーネス」を使用して、障がいのある人でも安全にパラグライダーによる空中散歩が楽しめるアクティビティが始まっています。

琵琶湖でこのサービスを提供しているのは「ローカス琵琶湖Flying Adventure」。2人乗りパラグライダーのライセンスを持った、プロのインストラクターと一緒に琵琶湖の空を飛びます。

車椅子パラグライダー

車椅子型パラグライダーハーネスとは、離着陸用の3本タイヤが付いたパイプ構造の特殊車椅子で、腰回りは横にサポートパイプがある構造です。

この頑丈なフレームに、足首、太もも、腰、そして上半身をしっかりと固定させてフライトします。上肢が動かせる人なら、手はバーにつかまることもできます。

離着陸は、安全な草地に作られた琵琶湖畔のモーターパラグライダー飛行場で行います。インストラクターが背負うプロペラエンジンの推力で離陸、上昇を行います。

車椅子パラグライダー

通常の参加条件は、体重20~80kgで約20m駆け足が出来る事ですが、車椅子型パラグライダーハーネスによる体験は、体重10~70kgであれば、立位がとれない人でも条件が合えば利用可能です。

しっかりと体を固定させるので、長時間の座位保持が難しい人でも利用できる可能性があります。

また足を軽く曲げた姿勢で着座するので、下肢の緊張が強い人でもシートが姿勢にフィットすれば、体験できます。

知的な面やコミュニケーション面での障がいがある人は、車椅子に乗って地上を走る練習をする、他の人が飛ぶ様子を何度も見学するなど、その人に合った事前練習をすることで、楽しくフライトが出来る可能性があります。

車椅子パラグライダー

障がいがある人でも、その人に合った楽しみ方が出来るかもしれません。

琵琶湖の自然を楽しむアクティビティ「車椅子パラグライダー」に興味がある方は、「ローカス琵琶湖Flying Adventure」にご相談ください。

滋賀県守山市洲本町 びわ湖MPPG守山飛行場内  ローカス琵琶湖Flying  Adventure

https://www.flying-biwako.com/

Mail:ja4044p28t@gmail.com

Tel:090-4768-7037

担当:川合 健一郎様

≪生きるちから舎バリアフリーニュース 2020年1月30日付≫

今津ヴォーリズ資料館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

滋賀県高島市の「今津ヴォーリズ資料館」は、2000棟以上の建築を手がけたヴォーリズを学ぶ資料館です。大正12年築の銀行を改装した施設で、車椅子でなんとか見学できます。現地の状況を紹介します。

青い目の近江商人、ウィリアム・ヴォーリズ。宣教師であり、建築家であり、近江兄弟社の創業者です。彼の設計で大正12年に建設された百三十三銀行今津支店の建物が、資料館として無料公開されています。

無料駐車場があります。やや段差はありますが車椅子での入館は可能です。バリアフリートイレはありません。

2F建ての大きくはない建物です。建物の出入口に低い段差があります。1Fが公開され、建物内部の壁面周辺にヴォーリズを学ぶ各種の資料が展示されています。

フロア中央部は、テーブルと椅子が設置され、カフェ機能もある市民のための自由スペースです。館内の床面はフラットで、車椅子での館内移動は可能です。車椅子での資料館の見学は、スペースに余裕はありませんが、十分に可能です。

ヴォーリズは活動の拠点を近江八幡においたので、滋賀県には多くの建築物が現存しています。関東地方では「山の上ホテル」「主婦の友社」「東洋英和女学院」などが有名です。生涯で2千棟以上の建築を手がけました。「今津ヴォーリズ資料館」では、それらの建築物の写真パネルと解説、ヴォーリズの経歴年表などが展示されています。

ヴォーリズの略歴です。

明治38年に25歳で英語教師として来日し、滋賀県商業高校に赴任。近江八幡を拠点にキリスト教の布教、建築設計、のちに近江兄弟社になる製薬会社を設立、結核診療所を設立、図書館を開設、出版活動も行い、昭和16年に日本国籍を取得。昭和33年に近江八幡市の名誉市民第一号となり、昭和39年に84歳でその生涯を終えました。奥様はもちろん日本人です。

今津ヴォーリズ資料館の建物の略歴です。

大正12年に百三十三銀行今津支店として建設され、昭和53年まで銀行の支店として使われました。その後町が買い取り、翌昭和54年からは町立図書館になり、平成13年まで図書館として利用。保存活用することが決まり、建設当初の姿に修復工事が行われ、平成15年から資料館として公開されています。

建築されてから約80年間にわたって、銀行、図書館として実際に使用されてきた建物です。国の登録有形文化財に指定されています。建物だけでも見る価値があります。

入口には小さな段差があり、屋内スペースは余裕がありませんが、今津ヴォーリズ資料館の内外は車椅子で見学できます。

琵琶湖畔の「白髭神社」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2016年9月の取材に基づいています)

琵琶湖畔白髭神社 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報

滋賀県高島市、琵琶湖の湖中に建つ大鳥居で有名な「白髭神社」は、本殿は車椅子で参拝できます。2000年の歴史をもつ全国の白髭神社の総本社のバリアフリー状況を紹介します。

創建は紀元前とも伝承されます。近江最古の神社であることは事実のようです。駐車場あり、となっていますが、社務所前のスペースなどに適切に車を停めます。そこから本殿には、車椅子でそのまま行くことが出来、参拝は可能です。

琵琶湖畔白髭神社 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報

車椅子で簡単に移動できるのは、駐車スペースから本殿周辺だけです。有名な琵琶湖の湖中に建つ大鳥居に行くには、国道161号を横断する必要があります。

白髭神社から見える限りの区間、この国道には横断歩道や信号はありません。交通量は多く、それもかなりのスピードで車が走っています。この国道を車椅子で横断するのは危険です。

仮に横断できたとして、湖中の大鳥居により近づくためには、国道脇から階段で湖畔に下ります。車椅子では、本殿のある境内から国道越しに湖中に建つ大鳥居を眺めてください。車椅子利用者に限らず、国道の横断は危険です。

琵琶湖畔白髭神社 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報

本殿の裏は山。ここを階段で上ると「上の宮」とよばれるパワースポットがあります。天照皇大神を始め十柱を祀るお社が点在。お社だけではなく、祭祀に使われたらしい大岩や古墳がある、パワースポット感あふれる「上の宮」です。山登りの階段の先にある「上の宮」なので、車椅子での参拝は出来ません。

湖中に建つ大鳥居の由来です。社伝社記では、2000年前から波打ち際に鳥居が見え隠れしていて、天下変災の前兆として湖中に鳥居が突然姿を現したとされています。

現実には、昭和12年に個人により寄贈された鳥居が湖中に建てられ、現在の鳥居は昭和58年に琵琶湖総合開発の保証事業として建造されています。伝説伝承はともかく、実際には80年ほどの歴史を有する、湖中に建つ大鳥居です。

神社として正確な記録が残っているのは、慶長年間の1603年に、豊臣秀吉の遺命により、豊臣秀頼が本殿を建立したということ。檜皮葺の入母屋造りで、これは桃山時代特有の建築様式です。

屋根続きの拝殿は明治時代、1879年の築。この様式は明治時代の特徴的な増築構造です。

本殿は昭和13年に国の重要文化財に指定されています。戦災にあわずに現存する桃山建築です。

琵琶湖畔白髭神社 車椅子参拝ガイド バリアフリー情報

昭和30年代の写真をみると、琵琶湖畔沿いには江若鉄道が走り、国道の道幅は狭く、神社と琵琶湖の距離が近い印象を受けます。その後鉄道が廃線になり、国道の道幅が拡充され、現在の景観になりました。

桃山建築を残す本殿、パワースポット「上の宮」を有する神社境内と、湖中に建つ大鳥居の間に、交通量が多い国道があります。

観光情報で、それぞれを別々のショットでみると素晴らしい景観に思えますが、現地は国道で分断されています。車椅子では、本殿を参拝して、国道越しに湖中の大鳥居を見て下さい。

「比叡山延暦寺」の情報を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2016年9月の取材に基づいています)