埼玉 国分牧場直売所 車椅子買物ガイド バリアフリー情報

埼玉県東松山市古凍にある小さな牧場「国分牧場」には、カフェを併設する直売所があります。場所は市野川に架かる慈雲寺橋の西側です。

国分牧場直売所

駐車場は道路沿いに5台分が並びます。身障者用駐車スペースはありません。他にお店の裏側が舗装駐車スペース、川沿いが坂道を通る未舗装の駐車スペースです。車椅子利用者は店舗前か店舗裏側の駐車スペースの利用が便利です。

国分牧場直売所

店舗前駐車スペースの横から、段差迂回スロープ路があります。スロープ路の横のオープンデッキはカフェのスペースです。手ぶらでバーベキューもできます。

国分牧場直売所

直売所のメインエントランスは手動式開閉ドアです。段差はありませんが、車椅子では介助者がいると助かる構造のドアです。

国分牧場直売所

直売所内はスペースに余裕があります。主にパックに入った冷凍国分牛が陳列販売されています。カフェメニューは現在コロナ対策で縮小されていますが、もちろんソフトクリームはあります。名物は牛肉のふりかけをかけた「牛削り節アイス」です。

国分牧場直売所

直売所内のトイレの1つは、バリアフリートイレではありませんが、一般的な個室よりもスペースが広く手すりがあるトイレです。

国分牧場直売所

直売所とオープンデッキの間の屋内スペースは、「イートインスペース」です。直売所から段差はなく、車椅子で移動できます。

国分牧場直売所

可動式テーブル席が配置されています。スペースに余裕があるので車椅子で利用できるイートインスペースです。テーブル布巾やお水などが用意されています。

国分牧場直売所

国分牧場直売所は車椅子で買い物とカフェの利用ができるお店です。牛舎は直売所から約300ⅿ離れた場所にあり、約130頭の牛が育っているそうです。

(本稿は2022年4月に執筆しました)

東松山ぼたん園 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

埼玉県東松山市の市の花は「ぼたん」。「東松山ぼたん園」は平成2年に開園した日本最大級のぼたん園です。

東松山ぼたん園

4月から5月にかけての「ぼたん」開花時期は有料になりますが、入園料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名は無料に減免されます。

東松山ぼたん園

それ以外の期間「東松山ぼたん園」は無料開放されています。6月はアジサイが彩り、紅葉の季節はイロハモミジが色づき、そして早春にはロウバイが咲きます。他にハナミズキ、ハクモクレン、サルスベリ、ツバキなどが植栽されているので、一年中散策が楽しめる公園です。子供向きの大型遊具があるので、家族連れも通年遊べます。

東松山ぼたん園

東松山ぼたん園は傾斜地にあります。そのため散策コースにアップダウンがあるのが車椅子からみた難点です。現地の状況を紹介します。

東松山ぼたん園

アクセスは車が便利です。通年無料で利用できる第1駐車場と第2駐車場があり、「ぼたん」の開花時期は第3駐車場まで開放されます。

東松山ぼたん園

しかしながらどの駐車場も小石混じりの未舗装路面で、車椅子での移動は快適ではありません。

東松山ぼたん園

第1駐車場は傾斜地の高地にあり、ぼたん園入口までは下り坂を通行します。

東松山ぼたん園

その先が東松山ぼたん園のメインゲートです。有料時期はここで入園料を支払います。

東松山ぼたん園

第2駐車場は低地にあります。ぼたん園内で坂道を上がります。

東松山ぼたん園

ぼたん園全体が丘です。散策路はアップダウンが連続します。

東松山ぼたん園

園内全域に舗装された散策路があります。大型遊具があるエリアが低地部で、その周囲の散策路が最もアップダウンが激しいエリアです。

東松山ぼたん園

園内にフラットな散策路はありません。車椅子では体力の範囲で、無理をしないように散策してください。

東松山ぼたん園

バリアフリートイレは園内の高地部にあります。トイレ棟は新しくて綺麗です。

東松山ぼたん園

トイレの個室は一般的なサイズで、ウォシュレット付き便器が備えられています。

東松山ぼたん園

東松山ぼたん園は、通年散策が楽しめる植栽が美しい公園です。ただしアップダウンが激しいので、車椅子での散策はご注意ください。

(本稿は2021年12月に執筆しました)

埼玉ピースミュージアム(埼玉県平和資料館)車椅子利用ガイド バリアフリー情報

埼玉県東松山市の「埼玉県平和資料館」は、車椅子で利用できる施設です。2013年にリニューアルを実施し「埼玉ピースミュージアム」という愛称が付けられました。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。

戦争の記憶をつなぎ、平和の尊さを伝える、埼玉県が運営する無料の施設です。常設展示と企画展示、そして展望タワーなどがあります。開館は1993年。改修されて全館車椅子で利用できるバリアフリー施設です。

埼玉ピースミュージアム

徒歩圏内に駅はありません。車でのアクセスが便利です。38台を収容する来館者用の無料駐車場があります。埼玉ピースミュージアムは小高い丘の上にある施設。一般用の駐車場からは資料館のエントランスまで徒歩で坂道を上ります。エントランス付近から一般駐車場方面を見下ろした写真です。

埼玉ピースミュージアム

身障者用駐車区画は坂の上、エントランスとほぼ同じ高さの場所に2台分用意されています。身障者用駐車区画へ上る車道は細い坂道で、対向車とすれ違いは出来ません。

埼玉ピースミュージアム

身障者用駐車区画から資料館のエントランスまでは、緩やかな上り坂の舗装路で、50mほどの距離です。この間に屋根はありません。

埼玉ピースミュージアム

エントランスから館内へ入ります。このフロアはB2になります。

埼玉ピースミュージアム

すぐにインフォメーションコーナーがあり、パンフレット類が置かれています。「埼玉平和資料館」は入館無料です。検温、手指消毒をして館内を進みます。

埼玉ピースミュージアム

資料館は高台に建つ地形を生かした設計で、B2の移動通路は車椅子で楽に移動できるレベルの緩やかな上り坂です。展示室の手前にエレベーターがあり、B1へ上ることができます。

B1には「分類展示室」と「マルチライブラリー」があります。「分類展示室」は、軍服、ラジオ・・・、などと資料が分類された小さな展示室でスペースは5坪ほどです。

「マルチライブラリー」は、大戦関係の視聴覚資料の貸し出しと視聴が出来るコーナー。こちらも同じく5坪ほどの広さで、管理スタッフが1名常駐しています。どちらも狭いながら、車椅子での利用は可能です。

エレベーターでB2へ戻り、通路を進むと「展示室」があります。常設展示室の入口は「タイムトンネル」。動く歩道を抜けると、戦時中にタイムスリップするという趣向です。

埼玉ピースミュージアム

当時の学校や一般住居を再現した展示があります。展示物の中に入ることができますが、段差があり車椅子での立ち入りは出来ません。召集令状や当時の人形などの資料系展示は車椅子で見学可能です。

この資料館の目的は「風化しつつある戦争の体験を次の世代に引き継ぎ、県民に戦争の悲惨さと平和の尊さを伝えることにより、平和に対する意識の高揚を図り、平和な社会の発展に寄与すること」です。

展示室を出て傾斜通路に戻り、更に先に進むとバリアフリートイレがあります。

埼玉ピースミュージアム

設備が更新された綺麗なトイレです。スペースは一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイト装置が備えられています。

埼玉ピースミュージアム

トイレの先に進みます。そしていったん外に出ます。そこに展望塔があり、エレベーターで展望室へ上ることができます。

埼玉ピースミュージアム

車椅子で展望室の利用は可能です。展望塔の高さは40m超。そもそも高台に建っているので、標高を加えると147.5mの高さから埼玉を眺望します。

埼玉ピースミュージアム

狭い展望室ですが、低い位置からガラス面なので、車椅子から眺望を楽しめます。無料で利用できる望遠鏡が2台設置されていますが、車椅子ではやや利用しづらい高さ。子供は踏み台に乗って覗き込む望遠鏡です。ただし現在はコロナ対策で利用できません。周囲には高い建物がありません。眺めの良い展望室です。

埼玉ピースミュージアム

展望塔の下は「ピースガーデン」という広場になっています。

埼玉ピースミュージアム

広場に面して休憩コーナーがあり、飲料の自販機とフリーテーブルが置かれています。車椅子で利用できる休憩コーナーです。

埼玉ピースミュージアム

資料館の周辺は「もみじ谷」や「さくら谷」がある散策コースです。自然を楽しむエリアですが、未舗装で段差があるルートのため、車椅子での散策は無理のない範囲に限られます。

すぐ近くにある「岩殿観音」は、趣のある素敵な古寺ですが、どのルートからも激しい傾斜や段差があり、車椅子での参拝はほぼ不可能です。

岩殿観音

埼玉ピースミュージアムは、展示室、展望室ともに、車椅子で利用できる施設です。

(本稿は2021年8月に加筆修正しました)