障がい者入所施設での感染症発生時の対応に関する国のQ&A

厚生労働省から令和2年5月28日付で「障害者支援施設における新型コロナウイルス感染症発生時の具体的な対応について(令和2年5月4日付け事務連絡)に関するQ&A(障害児入所施設関係)」と「同Q&A(グループホーム関係)」の2通の事務連絡が発信されました。内容はほぼ重複しますので、まとめてポイントを紹介します。なお内容を分かりやすくするために、一部原文から意訳して表現を変更しています。ご承知おきください。

 

〇軽症であるなど感染者の状態によっては施設での療養も可能

感染者は感染症法に基づく入院措置が原則であるが、管理者と相談しながら保健所は最終的な検討を行うこと。状況によっては障害児入所施設・グループホームで療養することもあり得る。

 

〇医療機関との連携と施設内の体制確保を図る

施設管理者は発症者が発生する前から、あらかじめ協力医療機関と相談して、医療との連携を確保しておくこと。

またゾーニングなどの一般的な感染拡大策の徹底、そして施設内の体制を確保しておくこと。

特にグループホームは、最低限の体制も確保できない場合の応援体制について、関係団体と相談しておくこと。

 

〇人員体制の強化に伴う経費負担には加算金や補正予算等が活用できる

体制確保は「看護職員配置加算」「医療連携体制加算」「夜間支援等体制加算」「日中支援加算」の算定対象となる。

また応援体制は、令和2年度補正予算の「社会福祉施設等の介護職員等の確保支援」の活用が想定できる。

 

〇感染拡大防止策を保健所に伝える

医療機関との連携、体制の確保、そしてゾーニングなどの一般的な感染防止策の状況について、各施設は保健所に的確に伝えること。

 

〇児童相談所とも協議すること

措置による入所児童が感染した場合は、管理者と保健所は児童相談所とも協議や説明をすること。

《生きるちから舎ニュース 2020年5月29日付》

緊急事態解除後の放課後等デイサービスに関する国からの連絡②

令和2年5月28日付で厚生労働省から事務連絡「緊急事態措置を実施すべき区域の指定の解除に伴う放課後等デイサービス事業所の対応について(その2)」が発出されました。全国で緊急事態が解除されたことによる連絡です。以下にそのポイントを紹介します。

なお内容を分かりやすくするために、一部原文を意訳して表現を変更しています。ご承知おきください。

〇柔軟に学校休業日の報酬単価を適用する

分散登校や午前又は午後のみの登校など、どのような形態で登校する場合であっても、学校が通常通りの登校に戻るまでの間については、放課後等デイサービスの報酬単価については、全部を休業しているものとして、学校休業日単価を適用する。

複数の学校に通う児童を受け入れており、学校が休業中の児童や分散登校となっている児童と、通常通り学校に登校する児童が混在する場合も、全部を休業しているものとして、学校休業日単価を適用する。

 

〇休業単価の適用終了は市町村が慎重に判断する

放課後等デイサービスの運営に大きな影響があるので、学校休業日単価の取扱いの適用の終了については、地域の全ての学校が通常通りの登校となってから1~2週間の期間をおいた上で終了することし、終了の日については、あらかじめ市町村において定めること。

特別支援学校等の再開により、一度この取扱いを終了した場合においても、再度、新型コロナウイルスの影響で、特別支援学校等が臨時休業となるような状況が生じた場合には、市町村において、適宜学校休業日単価を適用することとしてよいこと。

 

〇「臨時的な取扱い」は当面継続する

「定員を超過して児童を受け入れた場合や人員基準を満たさない場合でも減算を適用しないこと」

「電話等による代替的な支援であっても事業所に通所して支援をしたときと変わらず報酬の対象とすること」

以上を「臨時的な取扱い」として連絡していますが、地域の感染状況によっては、感染者が発生していない学校であっても臨時休業が行われる場合があること、医療的ケアを必要とする児童生徒等や基礎疾患等がある児童生徒等、保護者から感染が不安で休ませたいと相談があった場合の対応について方針が示されていることから、この取扱いは当面、継続することとする。

《生きるちから舎ニュース 2020年5月29日》

コロナ対策 障害児の親が感染した場合などの対応に関する国の連絡

重い障がいのある人と生活をする家族にとって、新型コロナウイルスに感染した場合の対応は、正解のない難しい問題です。この問題に係る厚生労働省からの事務連絡が発信されました。

令和2年5月20日付「新型コロナウイルス感染症に係る医療的ケアを必要とする 児童への対応について(その3)」と、同22日付「新型コロナウイルス感染症に係る障害児への対応について」です。

障がいと共に生きる家族にとってポイントになることを紹介します。事務連絡原文では明言を避ける表現ですが、意図することを分かりやすくするために、あえて直接的な表現に意訳して紹介します。したがって厚労省の文章とは大きく違うことをご承知おきください。

また両連絡とも「障害児」が対象で、「障害者」に関する連絡ではありません。

 

〇入院時は保護者の付き添い可

医療的ケア児など重度の障がいがある子どもが感染して入院する場合、保護者の希望を踏まえて付き添いを積極的に検討していただきたい。

ただし付き添う保護者が他者に感染させないように、万全の注意をすること。

 

〇濃厚接触でもショートステイ可

保護者が感染して障がいのある子どもが濃厚接触者になった場合、施設での療育も検討できる。

ただし健康観察や医師の判断によるPCR検査の受診など、必要な対策をとること。

 

〇親と一緒に入院する

保護者が感染して入院した場合、ケースによっては一緒に入院することもありえる。

また令和2年5月22日付の事務連絡「新型コロナウイルス感染症に感染した障害児者に係る今後の医療提供体制に関する報告依頼について」で、各都道府県における障害児の受け入れに係る検討状況を、5月27日までに厚生労働省へ報告するように求めています。

《生きるちからニュース 2020年5月25日付》