千葉県香取市の「水郷佐原あやめパーク」は、アヤメとハスが美しい水生植物園です。「水郷佐原水生植物園」から2017年にリニューアルして「水郷佐原あやめパーク」へと改称されました。アップダウンがない車椅子で利用しやすいバリアフリー観光施設です。
「水郷佐原あやめパーク」は佐原の古い町並みとは離れた場所にあります。アクセスは車が便利で、P1からP5までの無料駐車場があります。
なお佐原の古い町並みの詳しいバリアフリー情報は、別稿「車椅子で訪ねる水郷佐原 古い町並み バリアフリー情報」を参照してください。
身障者用駐車スペースは、パークエントランスに近いP1に設けられています。
10台分の身障者用駐車区画が横並びで用意されています。前後左右スペースに余裕がある駐車区画です。
駐車場からフラットな舗装路面を通り、パークエントランスに進みます。入園料は季節変動制で、ピークはあやめ祭り期間、冬季は無料になります。有料期間中でも、障がい者減免制度があり、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入園料が無料に減免されます。チケット窓口で減免措置を受けてください。
パーク内に入ります。入口にあるのは「あやめ広場」で、売店棟に囲まれています。
中央部にフリーテーブル席があり、自由に利用できます。
売店棟内は常設店ではなく、いくつもの地元のお店がワゴン販売しています。今回取材時はアイス、銘菓、お団子、佃煮、お酒などのお店が出店していました。閑散期は出店者が少なくなります。
バリアフリートイレは園内3か所のトイレとP5駐車場トイレにあります。下の写真はあやめ広場横のトイレ棟に2つあるトイレの1つです。スペースは一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。
このトイレ棟の近くに「体験工房棟」があり、その一部が屋内無料休憩所として開放されています。車椅子で利用できる休憩スペースです。
園内の散策路を右回りで進む順に紹介します。あやめ広場の左側は「スイレン池」で、池の周囲は「キショウブ」が植栽されています。
「ショウブ田」を右に見ながらフラットな舗装通路を進みます。「ショウブ田」の奥に70ⅿの「藤のトンネル」があります。
あやめパークは藤の名所でもあります。
園内にはバラ、アジサイ、ツツジなども植栽されています。バラ園の休憩所へは階段で上がります。
「結の島」へのルートは、車椅子では渡ることができない構造の橋で結ばれています。ベビーカーで渡橋している人がいましたが、車椅子は無理をしないほうが良いと思います。
バリアフリーな水路の周回路から、十分にアヤメを鑑賞できます。
園内の舗装散策路は車椅子で問題なく通行できます。
左廻りで進んだ先には「ドッグラン」と「森の遊び場」があります。パークにはアクティビティな施設もあります。
ドッグランの手前に、もう一つのバラ園があります。春と秋のバラシーズンは綺麗です。
「野点広場」にある休憩スペースは、固定式テーブル席が置かれています。車椅子はテーブルの横から利用できます。
展望台は階段のみです。展望台からは園内と水郷「与田浦」を眺望します。
ハスが浮かぶ水路を進むサッパ舟は、車椅子仕様ではありません。
与田浦側の散策路もフラットな舗装路です。品種名が掲示されたアヤメの植栽が続きます。
このエリアにはアジサイが植栽されています。左側は与田浦です。
園内を一周してサッパ舟乗り場に到着しました。舟乗り場の横もジョウブ田です。
400品種150万本の花菖蒲、300品種のハス、70ⅿのフジ棚、そして水仙、梅、ツツジ、バラ、アジサイ。水郷佐原あやめパークは車椅子で観光できるバリアフリーな水生植物園です。
(本稿は2023年4月に加筆しました)