東京都台東区の都立恩賜上野動物園は、混雑と園内に坂道が多いため、車椅子での見学ルートは、利用者と介助者の体力に応じて考える必要があります。2019年7月現在でのバリアフリー状況を紹介します。

混雑時は入園に行列が出来ます。混雑するのは上野公園から東園へ入る「表門」です。西園に入る「弁天門」と「池之端門」は、あまり混雑することはありません。行列は入園券の購入列です。

上野動物園は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名の入園料が無料に減免されます。入園ゲートで障害者手帳を提示して入園する運用です。従って本人と介助者1名までの入園であれば、入園券の購入列に並ぶ必要はありません。年間パスポートの入場口など、空いているゲートに直行してください。
介助者が2名以上の場合は入園券の購入が必要です。上野動物園の入園券は、園窓口でしか購入できません。混雑を避けたい場合は、「弁天門」か「池之端門」からの入園を計画することをお薦めします。

不忍池に面した「西園」内はアップダウンがありません。「両生爬虫類館」「小獣館」「アイアイがすむ森」などは、車椅子で見学できます。「子ども動物園」内は、一部車椅子での移動が難しい箇所がありますが、総じて見学に大きな問題はありません。西園内にバリアフリートイレは4か所に用意されています。

「東園」は上野の山の一部で、アップダウンがあります。「西園」から「いそっぷ橋」を渡り「東園」へ向かうルートは上り坂です。モノレールは老朽化により2019年11月から無期限で運休になります。
モノレール東園駅付近が中腹の高さです。「藤棚休憩所」の付近がもっとも低い場所で、パンダ舎や「表門」付近が最も高い場所になります。特に傾斜の強い坂道があるのは「クマたちの丘」周辺や「バードハウス」周辺です。
東園内にバリアフリートイレは6か所に用意されています。ユニバーサルベッドを備えたバリアフリートイレもあります。

上野動物園でも動物の自然な行動展示が一部でとりいれられています。混雑時に車椅子での展示鑑賞が難しくなるのは「トラ」と「ゴリラ」です。動物が見えるポイントには、人垣ができ、車椅子からの見学は苦労します。

2019年7月現在の「パンダ」の見学状況です。現時点では原則として、身障者、車椅子利用者への優先見学制度はありません。パンダの見学ルートは、子ども連れが進む前列と、大人が進む後列があります。車椅子利用者は、原則前列に誘導されます。

シャンシャン誕生以来、パンダ見学方法は、これまでに2回変更されています。2018年5月までは整理券方式でした。2018年6月から自由観覧方式に変更になりましたが、10月までは特例措置がありました。詳しくその「特例」の内容を紹介します。
なんらかの事情により行列が出来ない見学者には、その時点での行列待ち時間経過後に、特別ルートで案内する制度でした。見学ルートは一般見学と同じです。特別対応の対象者は、行列に参加出来ない合理的な理由がある人。障害者手帳の等級ではなく、動物園スタッフの判断になります。障がいのある人は、身体障がい、知的障がいなどの状況により、行列に参加できない合理的な理由を説明する必要があります。また特別対応の適用は60分以上の行列発生時だけ。それ未満の待ち時間では適用されません。対象人数は、最大で本人と介助者5名まで。1日に1回限りの適用というルールも定められていました。現在は前出の通り、優先見学制度はありません。
シャンシャン誕生以前は、パンダ舎前の最前列が「車椅子専用レーン」として用意され、一般見学者が並んでいる状況でも、待ち時間ゼロで「車椅子専用レーン」に優先誘導されていました。今後もパンダ見学のルールは変更になる可能性があります。最新情報を確認してください。

車椅子で行く上野動物園。東園はアップダウンがあり、車椅子での移動に体力を使います。西園内はアップダウンはありません。