登呂遺跡は日本の稲作文化が初めて証明された遺跡で、科学的な日本考古学の出発点となった史跡です。昭和18年に発見され、昭和22年から3年間本格的な調査が行われました。その後平成11年から5年間かけて再発掘調査が実施され、その調査結果に基づいて遺跡が再整備されました。
見学施設としては、登呂ムラの地形や住居、倉庫などを復元した「東側居住域」、メモリアル広場などが整備された「西側居住域」、弥生の水田が復元されているエリア、静岡市立登呂博物館、有料駐車場などで構成されています。
住宅街にある史跡ですが徒歩圏に駅はありません。アクセスは車が便利で、有料駐車場があります。駐車料金の障がい者減免制度はありませんが、身障者用駐車スペースは設けられています。
静岡市立登呂博物館はバリアフリー施設で、1Fは無料展示エリア、2Fは有料展示エリア、屋上はテラスになっています。
1Fと2Fにバリアフリートイレがあり、エレベーターで屋上まで利用できます。また有料展示エリアの観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。
館内の復元展示物は車椅子で観覧できます。
無料展示室は写真撮影ができます。
平地式住居、高床式倉庫などの展示があり、登呂遺跡の概要が理解できます。
博物館から「学びの広場」方面に段差なく移動できます。
博物館は平成22年にリニューアルオープンしました。
学びの広場から登呂遺跡が復元された「東側居住域」へ向かいます。通路は未舗装ですが、硬くデコボコが少ない路面なので、車椅子が動きます。
しかし復元施設の周囲はデコボコや段差があります。車椅子では無理のない範囲に限られた見学になります。
高床式倉庫はかなりの無理をすれば、車椅子で近づけます。
平地式住居の内部見学は、車椅子では困難です。
車椅子では近づくことさえ困難な平地式住居もあります。また復元水田のあぜ道はデコボコが激しいので、車椅子での通行は困難です。
特別史跡登呂遺跡の車椅子での見学は、復元エリアの見学は部分的に可能、博物館はバリアフリー施設です。
静岡市を代表する観光地「三保の松原」の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2022年10月に執筆しました)