明治神宮外苑 聖徳記念絵画館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

大正8年に着工し、大正15年に竣工した聖徳記念絵画館は、明治天皇と皇后の御事績を描いた80枚の壁画が展示されている絵画館です。壁画のサイズは縦3ⅿ、横2.7mで、延べ250ⅿの壁面に年代順に展示されています。

アクセスは信濃町駅から徒歩3分の案内。車利用の場合は、絵画館前のスペースが有料駐車になっています。駐車料金の絵画館の鑑賞による減免や、障がい者減免制度はありません。

聖徳記念絵画館

絵画館の周囲はフラットな地形で、段差構造箇所には段差解消スロープが設置されています。「なんじゃもんじゃ」の木の周囲などを車椅子で散策できます。

聖徳記念絵画館

聖徳記念絵画館の内部は2フロア構造で、1Fが事務所、絵画館学園、トイレ、2Fが展示室です。正面入口は20段程度の階段を上がります。階段に手すりは設置されています。

聖徳記念絵画館

車椅子利用者は絵画館を正面にみて右側に進みます。壁面に「外苑事務所」と掲示がある方面です。

聖徳記念絵画館

建物横側に段差迂回スロープが設置されています。ここを上がります。

聖徳記念絵画館

スロープの先に事務所と絵画館学園の入口があります。手動ドアでドアの下には小さな段差があります。ここから館内に入り、スタッフを呼び、誘導を受けてください。エレベーターで2F 展示室東側に上がることができます。観覧には施設維持協力金が必要です。2F正面入口にある窓口で支払います。

聖徳記念絵画館

聖徳記念絵画館は、2016年にバリアフリートイレを設置しました。トイレが絵画館西側の1Fにあり、通常のアクセスルートは、中央ドーム下の2Fから階段で1Fへ下ります。

聖徳記念絵画館

車椅子利用者は、1Fの事務所を横断して、絵画館西側1Fへ移動します。

聖徳記念絵画館

段差解消されたスロープ面の先にバリアフリートイレがあります。

聖徳記念絵画館

2016年に行われた改修工事なので、今どきのバリアフリートイレが用意されています。

聖徳記念絵画館

スペースは一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器、オストメイト装置が備えられています。トイレからの帰りルートは行きと同じです。

聖徳記念絵画館

絵画館西側1Fには小さなモニターが設置され、聖徳絵画館や明治神宮外苑に関する映像コンテンツがリピート放映されていて、自由に観覧できます。

聖徳記念絵画館

2Fの展示室は段差の無いフラットな構造です。展示される壁画はサイズが大きいので、車椅子から観覧できます。東西展示室出入口に展示される壁画は、展示の向きが違い、車椅子で正面に回り込んで鑑賞する必要があります。

明治天皇の生誕から崩御までの出来事を題材にした壁画には、それぞれ解説が付けられていて、何を描いているのか、登場人物が誰なのかよくわかります。明治天皇はもちろん、昭憲皇太后が公務に励まれるお姿をみることができます。

壁画は往時の有名な画家が描いています。画家の紹介文もあるので、作品の理解が深まります。明治という時代の苦難と高揚感が理解できる絵画館です。

展示室は改装されて綺麗で、壁画の痛みも修復されていますが、天井の壁紙などは破損個所が散見されます。

聖徳記念絵画館

明治神宮外苑の聖徳記念絵画館は、特別な段差回避ルートを通行しますが、車椅子で観覧できる絵画館です。

外苑には現代アートの拠点「ワタリウム美術館」があります。別稿で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。

(本稿は2022年3月に執筆しました)

戦争遺跡 筑波海軍航空隊記念館 車椅子見学ガイド バリアフリー情報

昭和9年に開隊された「筑波海軍航空隊」の跡地を活用した茨城県笠間市にある施設です。2018年から笠間市の施設として一般公開されるようになりました。太平洋戦争末期には特攻の訓練が行われた同隊に関する記録の保存公開が行われています。

筑波海軍航空隊記念館

現在はグランド、病院、あるいは住宅街などになっている広大な範囲に、当時の施設が点々と現存しています。

メイン施設は、新設された「筑波海軍航空隊記念館」と「旧指令部庁舎」です。どちらも2F構造で階段のみ。車椅子では1Fだけの見学になります。この2棟を中心にバリアフリー状況を紹介します。

筑波海軍航空隊記念館

アクセスは車が便利。友部ICから約6分の案内です。記念館の案内板はありますが、「県立こころの医療センター」の敷地内にあるので、医療センターを目指してください。来館者用の無料駐車場があります。

筑波海軍航空隊記念館

筑波海軍航空隊の古い施設と、グランド、病院などが建ち並ぶ不思議な空間を進み、「筑波海軍航空隊記念館」に向かいます。

筑波海軍航空隊記念館は入館料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。記念館1Fの受付で障害者手帳等を提示して減免措置を受けます。

記念館のエントランスには段差回避スロープが設置されています。傾斜角度は緩く、エントランスに車椅子で上がることができます。

筑波海軍航空隊記念館

入口は横開きのドア。段差はありません。

筑波海軍航空隊記念館

展示室は1Fと2F。1Fに2つの展示室があり、一つ目の展示室の手前にバリアフリートイレがあります。

筑波海軍航空隊記念館

バリアフリートイレはスペースがやや狭い個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。新しくて綺麗なトイレです。

筑波海軍航空隊記念館

記念館1Fの展示の一部を紹介します。映画のロケで使用された機材の展示。

筑波海軍航空隊記念館

映像コンテンツの放映コーナー。

筑波海軍航空隊記念館

各種資料の展示などです。

筑波海軍航空隊記念館

2Fは階段で上がります。

筑波海軍航空隊記念館

2Fのパネル展示。

筑波海軍航空隊記念館

各種の資料展示。

筑波海軍航空隊記念館

制服などの展示があります。

筑波海軍航空隊記念館

次は旧指令部庁舎の見学です。記念館で庁舎入館用のストラップを受け取ります。退館後にまた記念館にストラップを戻しに来る運用です。

一般見学者のコースは段差を上がり、庁舎の1Fに入ります。車椅子利用者は、スタッフの誘導に従い庁舎の正面入口に移動します。

筑波海軍航空隊記念館

スロープがある正面のドアは通常は閉められています。車椅子利用者の見学のために、スタッフが同行して開錠し、ドアを開けていただきました。退館する際にはスタッフに声をかけて、施錠していただく運用です。

筑波海軍航空隊記念館

庁舎1Fの通路です。

筑波海軍航空隊記念館

展示室には様々な戦争遺品が展示解説されています。

筑波海軍航空隊記念館

魚雷やプロペラ。

筑波海軍航空隊記念館

写真パネルもあります。

筑波海軍航空隊記念館

庁舎2Fへは階段で上がります。

筑波海軍航空隊記念館

再現された司令室。

筑波海軍航空隊記念館

司令官の席です。

筑波海軍航空隊記念館

再現された隊員の部屋。

筑波海軍航空隊記念館

2Fの通路。

筑波海軍航空隊記念館

映画関連の展示もあります。車椅子での見学ができないことが残念な2F展示です。

筑波海軍航空隊記念館

以上が「筑波海軍航空隊記念館」と「旧指令部庁舎」の状況です。記念館のテーマは「歴史を体験する」。車椅子では1Fだけの見学になりますが、それだけでも筑波海軍航空隊の史実と戦争の記録を、体感することができます。

茨城県阿見町にある「予科練平和記念館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2021年11月に執筆しました)

大田区立 川端龍子記念館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

「大田区立龍子記念館」は、画家の川端龍子の自宅とアトリエがある、東京都大田区の施設です。記念館は自宅の隣接地に、龍子本人によって1963年に設立されました。設計も川端龍子です。現在は大田区立の施設で、自宅とアトリエは「龍子公園」として一般公開されています。

川端龍子記念館

大田区立龍子記念館は、スロープを上がることができれば車椅子で観覧できます。龍子公園はバリアフリー仕様ではありません。車椅子では無理のない範囲の見学になります。両施設の現地の状況を紹介します。

川端龍子記念館

龍子記念館は西馬込駅から徒歩15分の案内。住宅街にある施設です。車利用の場合、来館者用の無料駐車場があります。記念館横の細い一方通行路を進むと駐車場のサインがあります。建物の屋根に飾られているのは「龍舌蘭」の彫刻です。

川端龍子記念館

記念館の横の細長い敷地が駐車場です。駐車区画のラインはペイントされていません。適切な場所を選び、縦列駐車で停めます。

川端龍子記念館

「前向き駐車」をして「帰りはバック」で道まで出ます。ある程度の運転技術が必要な駐車場です。駐車場の先が記念館のエントランスです。

川端龍子記念館

大田区立龍子記念館のエントランスは、階段の上にあります。

川端龍子記念館

正面からみて左側に段差回避する折り返しスロープがあります。このスロープは角度があります。車椅子で上がるには、元気な介助者または2名による介助が望まれます。帰りは車椅子を後ろ向きにして下りることをお薦めします。

川端龍子記念館

このスロープが通行できれば、エントランスからはバリアフリー施設です。出入口は幅広い自動ドアで段差がありません。

川端龍子記念館

2枚目のドアも自動ドア。段差なく入館できます。

川端龍子記念館

下の写真は館内からみたエントランスの状況です。フラットな構造で、車椅子での入退館が可能です。

川端龍子記念館

エントランスホールの棚で、ミュージアムグッズが販売されています。その横が受付です。

川端龍子記念館

エントランスホールにバリアフリートイレがあります。出入口は自動ドアです。

川端龍子記念館

スペースはやや狭い個室で、ウォシュレット付き便器とオストメイトが備えられています。ユニバーサルベッドはありません。

川端龍子記念館

大田区立龍子記念館は現在のところ事前予約は不要です。コロナ対策としてのアンケートを記入して受付に提出し、観覧料を支払います。そして展示室に入館します。展示室の出入口のドアは、手動の開閉式です。

川端龍子記念館

記念館は外見も大きな造りですが、展示室もフラットで大きな空間です。

川端龍子記念館

大作が多いことでも知られる龍子の作品。下の写真は「香炉峰」。縦245×横727㎝の作品です。

川端龍子記念館

このサイズの作品が、空間的に余裕をもって展示できます。

川端龍子記念館

展示室入口からゆとりある展示スペースが広がります。

川端龍子記念館

展示室内の壁の一部は障子風。室内の装飾もすべて龍子のデザインです。

川端龍子記念館

今回取材時は「川端龍子VS.高橋龍太郎コレクション」展が開催されていました。下の写真の作品は、会田誠氏の「紐育空爆之図」で、縦174×横382㎝の作品です。展示室内は車椅子で問題なく観覧できるバリアフリー仕様です。

川端龍子記念館

記念館から自宅とアトリエがある龍子公園へ移動します。その途中にある記念館の中庭は「龍子草苑」。龍子が選んだ石と植栽が自然の姿で楽しめます。龍子公園は現在一日に3回、各30分間公開されています。その時間にあわせて、龍子草苑付近に集合します。

川端龍子記念館

下の写真は、龍子公園の内側からみた出入口の門扉とそこからのアプローチです。ここまでは車椅子で通行可能です。

川端龍子記念館

アプローチの横に「爆弾散華の池」があります。ここは空襲で爆撃されました。その時にできた穴に、自然に水が溜まった池です。アプローチからは囲いや植栽が車椅子からの視界を邪魔するので、池はよくみえません。

川端龍子記念館

自宅の玄関周辺はデコボコがある舗装路面です。慎重に移動すれば、車椅子で近づくことができます。

川端龍子記念館

玄関の横にある客間の内部です。変わった造形の窓飾りは龍子のデザイン。これに限らず、自宅もアトリエも、内外装や調度品、照明器具まで、すべてが龍子こだわりの品です。

川端龍子記念館

自宅見学のハイライト「持仏堂」の内部。襖絵は俵屋宗達が描いたと伝わる逸品。現在は複製がとりつけられています。ここまで、車椅子で無理をしてデコボコを乗り越えれば、なんとか行けないこともありません。

川端龍子記念館

持仏堂の前庭の風景。苔むした石がアクセントです。

川端龍子記念館

アトリエへは、玄関横の庇をくぐり、ところどころにデコボコがある舗装路面を進みます。

川端龍子記念館

空爆の衝撃に耐えた、1938年築の60畳の広さがあるアトリエをガラス越しに見学します。アトリエの周囲は、デコボコはありますが、無理をすれば車椅子で移動できます。

川端龍子記念館

ロッキングチェアは龍子デザインのもの。

川端龍子記念館

アトリエ内部には画材の展示あります。

川端龍子記念館

ここから先の裏庭方面は、車椅子では無理な段差路です。

川端龍子記念館

このような景観のお庭です。龍子公園は、アプローチから持仏堂へ、そしてアトリエまでは、バリアフリーではありませんが、無理をすれば車椅子で見学できます。裏庭の車椅子見学は困難です。

川端龍子記念館

大田区立龍子記念館および龍子公園は、そのすべてに川端龍子の思想や趣向が込められた、見どころの多い施設。龍子に関する知識があるとより深く楽しめます。事前に龍子情報を収集して、観覧されることをお薦めします。

大田区の歴史が学べる「大田区立郷土博物館」の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2021年10月に執筆しました)