千葉県山武市の「山武市歴史民俗資料館」は、伊藤左千夫の生家がある有料の資料館で、車椅子での利用は可能です。現地のバリアフリー状況を紹介します。
「野菊の墓」などの作品を残した歌人で小説家の伊藤左千夫。その生家の横に、昭和47年に開館した「山武市歴史民俗資料館」。展示は事実上「伊藤左千夫」資料館と呼ぶべき内容です。古い施設ですが車椅子での利用は可能です。
アクセスは車が便利です。広い無料駐車場があります。乗降しやすい場所を選んで駐車してください。駐車場は舗装されていますが、施設敷地内に入ると未舗装です。しかし固くフラットな路面なので、一般的な車椅子なら移動可能です。
資料館に入る前に、伊藤左千夫の生家を紹介します。古民家なのでバリアフリーではありません。土間など家屋内の見学が出来ますが、段差があるので車椅子での内部見学は難しい構造です。車椅子では未舗装路の上から、家屋の外部を無理のない範囲で見学します。
資料館の内部にトイレはありません。生家と資料館の間に独立トイレ棟があり、バリアフリートイレがあります。
「山武市歴史民俗資料館」は、少額ですが有料の施設です。観覧料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。
資料館は2フロア構造です。1Fは企画展示室、2Fが伊藤左千夫に関わる常設展示室でエレベーターはなく、2Fへは2007年の改装で設置された昇降機でスタッフの操作により移動します。1F、2Fともフロア内はフラットで車椅子での展示鑑賞は可能です。
「野菊の墓」は何度か映画化されました。最後の映画のヒロインは、松田聖子さんが演じています。そのポスターが常設展示されています。
「山武市歴史民俗資料館」は古い施設ですが、館内のバリアフリーは確保されています。展示は、伊藤左千夫に関わる専門性の高い内容です。
(本稿は2018年12月の取材に基づいています)