創建は1361年。「鍋冠日親」と称される日親上人の霊跡である千葉県山武市の大丞山妙宣寺は、枝垂れ桜が美しい車椅子でお参りができるお寺です。山門の横に枝垂れ桜があり、参拝者を出迎えてくれます。
妙宣寺の史跡は山武市指定文化財で、安置される仏像6躯は、鎌倉時代に制作された日蓮宗の仏像としては最古のものといわれています。
アクセスは車が便利です。山門がある県道の反対側に、10台程度を収容する参拝者用駐車場があります。
駐車場は未舗装で小さな石が撒かれています。車椅子での移動は快適ではありませんが、路面は固く砂利よりも大きなサイズの石なので、力を入れると車椅子が動きました。
駐車場から山門へは、横断歩道のない道路を横断します。車椅子では駐車場から山門までの移動に気を付けてください。
山門に段差はありません。車椅子で境内に入ることができます。
まっすぐな舗装路面の参道を進みます。傾斜はほとんどありません。
本堂があるエリアの入口にある門は段差があり、簡易型の段差解消スロープが設置されています。
本堂側も段差があり、同様のスロープが設置されています。両方とも角度が急なスロープなので、慎重に車椅子で乗り越えてください。
段を通過すれば、本堂までまっすぐな舗装路面の参道です。車椅子で移動できます。
本堂の手前にある手水舎までの舗装路は、車椅子よりも狭い幅です。賽銭箱は2段の上で、段の手前から車椅子でお参りができます。
枝垂れ桜の状況です。境内にあるもっとも大きな枝垂れ桜は未舗装路面に囲まれています。無理をして車椅子で近づかなくても、舗装路参道の上から鑑賞できます。
他の枝垂れ桜も、多くは未舗装路面に植栽されていますが、ほとんどの枝垂れ桜は舗装路参道から鑑賞できます。
参道上から、枝垂れ桜の先に仏像を拝むポイントがあります。
舗装路面を移動して、鐘楼の後ろ側に移動できます。鐘楼、枝垂れ桜、本堂を拝みことができる場所です。
山武市の妙宣寺は、境内全域を車椅子でお参りすることは出来ませんが、無理なく本堂にお参りが出来て、車椅子から美しい枝垂れ桜を楽しめる古刹です。
(本稿は2022年3月に執筆しました)