都立庭園 小石川後楽園 車椅子散策ガイド バリアフリー情報

小石川後楽園

東京都文京区後楽にある国の特別史跡・特別名勝「小石川後楽園」は、水戸光圀の代に完成した水戸徳川家の庭園。東京都心部に残る深山幽谷です。

園内の約半分はアップダウンがある段差路で足が悪いレベルの人でも散策に苦戦します。平地部も砂利が敷かれた未舗装路面や、飛び石などによるデコボコ路面。車椅子で快適に散策できるエリアはありません。庭園案内で紹介されている「車いす通行可ルート」は、無理をすれば車椅子でもなんとかなるルートです。それでも園内には3か所のバリアフリートイレがあります。

バリアフリーの観点からみた、庭園の状況を紹介します。

小石川後楽園

〇アクセスの状況

2000年代半ば頃までは、身障者の利用に限り予約制で西門内に車を駐車することが出来ましたが、現在はできません。来園者用の駐車場はありません。

飯田橋駅、水道橋駅、春日駅、後楽園駅などが徒歩圏の駅です。いずれも大きな駅で、バリアフリールートがあり、車椅子で利用できます。

庭園の出入口は「西門」と「東門」の2か所。西門に一番近いのは都営大江戸線の地上エレベーター出口です。

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奥まった場所にエレベーターがあります。

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東門に最も近いのは、JR水道橋駅の西口です。

 

〇西門周辺の状況

メインの出入口は西門です。周辺はフラットな地形で、極端な坂道はありません。少しデコボコした路面を通りますが、車椅子で西門から入園できます。

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現時点では、入園は原則事前予約制です。入園可能定員数に空きがあれば、現地で記帳をして入園できます。

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西門の先はしばらく平坦な舗装通路です。

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進むと受付と売店があります。小石川後楽園の入園料は障がい者減免制度があり、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。受付で障害者手帳を提示して減免措置を受けます。

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受付の横に「酒徳亭」があります。入口には段差回避スロープが設置されています。

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館内にバリアフリートイレがあります。入口のすぐ近くです。

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スペースは一般的なサイズの個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

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酒徳亭では食事や喫茶を提供する「びいどろ茶屋」が営業。稼働式のテーブル席なので、車椅子で利用できます。

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〇東門周辺と復元された唐門の状況

東門は東京ドームシティの「黄色いビル」の近くにあります。日によって閉門されていることもあるので、確認してから利用してください。下の写真は東門から入った地点。手前が受付棟で、奥がバリアフリートイレ棟です。

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東門のバリアフリートイレはスロープ構造です。

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スペースに余裕がある個室で、このトイレにはオストメイトが備えられています。

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2020年12月に公開が始まった話題の施設、復元された「唐門」は東門の近くにあります。内庭の池の向こう側です。

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唐門は太平洋戦争の空襲で焼失しました。約75年の歳月経て、復元された歴史的建造物です。

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唐門で小石川後楽園は内庭と後楽園に分けられるそうです。

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しかしながら、東門から内庭を通り唐門へ進むルートは、車椅子では通行不能な悪路です。

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内庭の池周辺の散策路は、段差はありませんが深い砂利路面です。車椅子の通行は大苦戦します。したがって、東門には新しくて綺麗なバリアフリートイレはありますが、そこから先の車椅子散策は、ほとんど不可能です。

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〇3つの車いす通行可ルートの状況

公式に案内されている3つの「車いす通行可ルート」の状況を紹介します。いずれも起点は西門です。庭園入口には石のデコボコがあります。

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庭園内に入るとすぐに砂利路面になります。ただしこの一帯は、それほど深い砂利ではありません。無理をすれば一般的な車椅子が動きます。

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手前の樹は銘木「枝垂桜」。そして「大泉水」の向こうに東京ドームが見えます。

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一つ目の「車いす通行可ルート」ここから「大泉水」に浮かぶ「蓬莱島」を眺める絶景ポイントを目指します。

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「枝垂桜」の横の平坦な砂利路面を車椅子で進みます。

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その先に、車椅子で通行しにくいデコボコの石畳が中央にある舗装通路があります。車椅子に衝撃がくるので、ゆっくり進んでください。

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まだまだ悪路は続きます。

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ここを抜けると「蓬莱島」を眺める絶景ポイントに到着します。この先は深山幽谷エリアになるので、車椅子では帰りも同じルートで引き返します。

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二つ目の「車いす通行可ルート」は、西門側から「屏風岩」方面を目指します。砂利路面を無理して車椅子で進みます。

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酒徳亭方面への道は、石が行く手を阻みます。ここは避けて隣の砂利路を進みます。

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やがて「小盧山」を眺める地点に着きます。もう少し、車椅子で進むことが出来ます。

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次のビューポイントは右に「大堰川」を眺める地点。

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そして左に「西湖の堤」を眺めることできます。

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川というよりは池のイメージ。美しい花が咲いていました。

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さらに進むと「屏風岩」まで、無理をすれば車椅子で行くことができます。

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「屏風岩」までが限界です。その先は段差路になります。

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三つ目の「車いす通行可ルート」は、「大泉水」を眺めながら、「白糸の滝」方面を目指します。東京ドームの方向に砂利道を進みます。

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すぐに段差路に突き当たります。「白糸の滝」までは車椅子で行くことができません。

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〇団体休憩所のバリアフリートイレまでの状況

「円月橋」などがあるエリアの奥に、団体休憩所があり、バリアフリートイレがあります。

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トイレ棟へは、段差を回避する木製板を通り、未舗装路面を通行して向かいます。

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「だれでもトイレ」と案内があります。

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バリアフリートイレのスペースは一般的なサイズです。

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団体休憩所へ向かうルートは複数ありますが、すべて段差路です。その中で、もっとも段差が小さい路は下の写真のルートです。「白糸の滝」方面を目指す車椅子可ルートからこの路に入ります。その気になれば車椅子でクリアできるかもしれない段差路です。

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〇梅林周辺の状況

車椅子で行くことはできませんが、庭園の奥にある梅林周辺の状況を紹介します。

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藤田東湖の記念碑が建ちます。

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散策路は未舗装の段差路がほとんどです。

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稲田や花菖蒲田があります。

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散策路は悪路です。

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「赤門」の近くには祠がありますが、参道は悪路です。

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この付近から内庭方面へ行く路は、深い砂利で、車椅子は動きません。

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〇深山幽谷の紹介

最後に、車椅子では観ることができないビューポイントを写真で紹介します。音羽の滝に架かる「通天橋」です。

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「通天橋」から観る「大堰川」は、紅葉の名所です。

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「得仁堂」の佇まい。

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「八卦堂」跡に向かう山岳路です。

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これが「円月橋」。正面から観た構図です。

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横から観た「円月橋」。

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様々な箇所に段差があります。

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「寝覚滝」が木曽川に落ちるビューポイント。

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展望地「西行堂」の跡。

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「西行堂跡」から眺める渓谷。昼なお暗い深山幽谷です。

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九代斉昭公の命名「駐歩泉」。

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切石と玉石を組み合わせた「延段」です。

小石川後楽園

小石川後楽園は、車椅子で散策できる範囲は限定的です。しかし銘木「枝垂桜」は、車いす通行可ルートにあり、お花見ができます。

(本稿は2021年11月に執筆しました)