3kmの遊歩道に1000本のしだれ桜が咲く、喜多方の春。喜多方しだれ桜並木は、車椅子で快適に散策ができます。現地のバリアフリー状況を紹介します。
しだれ桜並木があるのは、1984年に廃線になった日中線の線路の跡地です。まっすぐに伸びる遊歩道の両脇に、約1000本のしだれ桜が植栽されました。今では立派に育ったしだれ桜が咲き誇ります。
線路の跡地を遊歩道にしているので、真っすぐでフラット。車椅子で快適な散策が楽しめます。ただし3kmもあるので、どこまで行くかはその人次第。無理のない範囲で車椅子での観桜を楽しんで下さい。
2018年4月時点の状況です。さくら祭り期間中、無料観光駐車場が用意されます。場所は県立喜多方商業高校跡地。未だ校舎が残る、廃校になった学校の校庭が駐車場です。
元校庭の駐車場は未舗装路面です。身障者用駐車区画の設定があるので、誘導スタッフに車椅子利用の旨を申告相談してください。場所は出入口に近いのですが、未舗装路面で広さも一般駐車区画と変わらない身障者用駐車区画でした。
駐車場に停まっている車のナンバーを観察すると、県外ナンバーが過半です。広範囲からの集客を実現しています。
遊歩道の正式名称は「日中線記念自転車歩行者道」です。
遊歩道は周囲よりも一段高い箇所が多く、一般道路へ接続する出入口はところどころにある構造です。したがってしだれ桜並木と一般道路の出入り箇所は限定されるので、計画的に行動する必要があります。喜多方市内を散策して、しだれ桜並木に戻ろうとしたのですが、車椅子で通行できる出入り箇所に、なかなかたどり着けませんでした。
喜多方はバリアフリートイレの設置を努力しています。しだれ桜並木から最寄りの屋内トイレは喜多方プラザ内にあります。SLが展示されている場所の公衆トイレにも、バリアフリートイレが設置されています。
街中を散策するなら、各観光案内所にバリアフリートイレの用意があります。また喜多方市役所内には、とても綺麗なバリアフリートイレがあります。喜多方は、車椅子でのトイレ利用はなんとかなる観光地です。
喜多方ラーメン店のバリアフリー事情です。ラーメン以外を食べるのが大変なくらい、喜多方はラーメン店が多い街です。
車椅子で喜多方ラーメンを食べたい方へ。とてもすべてのラーメン店をチェックできたわけではありませんが、観察する限り、車椅子で利用しやすいラーメン屋さんは数が少ない印象です。
狭いお店、入口に段差があるお店、店内を覗いてみると席のほとんどが小間上がりのお店。そしてランチタイムは、人気店は行列ができます。
車椅子で喜多方ラーメンを味わいたい場合は、グルメ情報だけに頼らず、バリアフリー状況をよく確認して、お店を選ぶ必要があります。
車椅子で散策しやすい桜並木です。しだれ桜の開花時期に喜多方へお出かけください。喜多方しだれ桜並木は、車椅子利用者にお薦めできます。
日本で4番目に大きな湖「猪苗代湖」の観光情報を別稿に掲載しています。ご参照ください。
(本稿は2018年4月の取材に基づいています)