千葉県南房総市にある施設です。農産物直売所「土のめぐみ館」は1988年に開館。道の駅第2回登録で、1993年に「道の駅三芳村」として登録されました。道の駅の草分け的存在の施設です。
その後現在に至るまで様々な増改築が行われ、施設は姿を変えてきました。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。
のんびりとした田園風景の中に建つ、地元の農産物や酪農製品などのグルメが楽しめる施設です。ライダーに人気の施設で、二輪車用の駐車場が整備されています。
ハンバーガーの屋台「BINGO」は大人気で、休日のランチタイムは大行列になることが珍しくありません。
建物の構成は、農産物直売所棟と、レストラン及び物産館棟、人気の屋台、足湯、そして独立トイレ棟です。駐車場は2か所に分かれます。
今回の取材で確認できた身障者用駐車区画は、1か所1台分です。その場所は「一般車用」ではなく、「大型車用」の案内がある駐車場に入り、その先の右側、レストラン及び物産館棟の手前、農産物直売所棟の横です。
この身障者用駐車区画を利用できれば、レストラン及び物産館の棟、独立トイレ棟、農産物直売所棟へ、まったく段差のないルートを通り車椅子で移動できます。
独立トイレ棟内に1つバリアフリートイレが用意されています。
スペースは一般的なサイズで、ウォシュレット付きの便器です。ユニバーサルベッドはありません。今回取材時の状況では、便器以外のトイレ設備には経年劣化がみられました。
農産物直売所「土のめぐみ館」の出入口は2か所。レストラン及び物産館側のウッドデッキから入る出入口は自動ドアで、路面はフラットです。
一般車用駐車場側の出入口は緩い傾斜路で、車椅子では動かしにくい開閉式手動ドアがあります。
店内はフラットで段差はありません。通路幅は車椅子が通行可能なサイズは確保されています。混雑していなければ、車椅子で買い物ができます。地元農産物、そして特産の花卉の売り場が充実しています。
レストラン及び物産館棟へは大型車用駐車場側から、反対のウッドデッキ側から、段差なく移動できます。この棟の出入口は2か所あり、どちらも自動ドアです。
館内はフラット、車椅子で問題なく利用できます。高い天井の解放感がある建物です。
レストランは可動式のテーブル席で、車椅子で利用できます。現在はコロナ対策で、全席農村風景を臨む窓を向いた横並びで利用しています。地元野菜の天ぷらはボリュームがありました。
物販コーナーやソフトクリームなどのテイクアウトコーナーも、バリアフリー仕様です。また自由に利用できる屋内フリースペースがあります。可動式のテーブル席なので、車椅子で利用できます。
ウッドデッキにもテーブルが置かれていますが、このテーブルは固定式で車椅子では足が入らないタイプです。
その先に足湯があります。そこまでのルートが段差ありの未舗装路で、足湯は縁石に腰かけて利用するタイプです。足湯は車椅子向きではありません。
好天の週末などは、大賑わいする人気施設です。道の駅三芳村鄙の里は、足湯周辺を除き、車椅子で利用できる施設です。
（本稿は2021年3月に執筆しました）