静岡県沼津市、天然の良港西伊豆戸田に、2015年にオープンした道の駅です。施設の概要と車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。
西伊豆は鉄道がありません。そして戸田は、周囲を山に囲まれた漁港の町です。どの方向から車でアクセスしても、つづら折りの山間ルートを通ります。
港から続く狭い平地部に「道の駅くるら戸田」はあります。戸田ではとても貴重な車椅子で利用できるバリアフリー施設です。
戸田にあるもう一つの観光施設「駿河湾深海生物館(戸田造船郷土資料博物館)」は、御浜岬の突端にある有料施設です。内部はリニューアルされたものの、入口が階段構造のため、車椅子での利用はできません。
「くるら戸田」施設の概要です。市役所窓口や高齢者施設など、公共施設の要素が強い施設です。
商業施設としては、日帰り温泉、無料の足湯、お土産コーナー、軽食コーナー、歴史・観光展示コーナーなどがあります。
施設全般フラット構造でスペースに余裕があり、車椅子で利用できます。
日帰り温泉は車椅子のための特別な設備はありませんが、一般的なレベルのバリアフリー仕様です。
駐車場の状況です。普通車42台を収容する駐車場があり、身障者用駐車区画は屋根無しで2台分用意されます。
バリアフリートイレの状況です。
24時間利用できるトイレが1つと、施設棟内には1Fと2Fに各1つバリアフリートイレがあります。館内の1Fと2Fトイレには、ユニバーサルベッドが用意されています。
物販と飲食は、比較的小規模な施設です。むしろ特徴的なのは、歴史・観光展示コーナーです。
難破したロシア船の新造船に協力した歴史、吊るし雛などの民俗文化、名産の高足蟹や深海魚の解説など、充実した展示があります。
戸田の歴史民俗資料館機能を有した道の駅です。
軽食コーナーでは深海魚メニューがあり、館内のフリーテーブルなどでいただくことが出来ます。道の駅くるら戸田は、車椅子で利用できる施設です。
伊豆の国市の道の駅「伊豆のへそ」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2019年12月の取材に基づいています)