新宿住友ビル33Fにある「平和記念展示資料館」は、戦争の労苦を知るための総務省の施設です。車椅子で利用出来るのか。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。
○資料館はバリアフリー
平和記念展示資料館は2000年に開館し、2015年に大規模改装された施設です。ワンフロア構造、施設内はフラット通路、通路幅は余裕があり、車椅子から見やすい展示。車椅子での見学に大きな問題はありません。
○入館無料、記帳も不要
入口を入ると受付があり、施設案内のパンフをいただけます。記帳は不意です。そのまま入館してください。
最初の展示は「兵士コーナー」。赤紙が届き、出征する兵士の様子、見送る家族の様子などの展示です。
次が「戦後強制抑留コーナー」。ソ連による強制抑留の実態に関する展示です。
3つ目が「海外からの引揚げコーナー」。満州他大陸から、または南方からの苦難の引き揚げの展示です。
その先には当時の衣装を着ることができる体験コーナー、図書閲覧コーナーなどがあります。
全体をさっと見て、30分ほどの資料館です。
○実物展示、リアルな展示
展示の特徴は、赤紙をはじめ実物の資料が多いこと。市民から提供された現物の展示が充実しています。
そしてジオラマやマネキンなどによる、リアリティのある展示。例えばシベリアに抑留されて栄養失調になった人の様子が、マネキンで精密に再現されています。小さな子供がみると、怖がるようなマネキンです。
○ほどよい混み加減
ある休日の午後の様子です。館内にそれなりの入場者がいます。混み合うほどではありませんが、どの展示の前にも、常に見学者がいる程度の人はいます。施設の規模と来場者数が、ちょうどほどよいバランスでした。
○新宿住友ビルのバリアフリー
新宿住友ビルは古いビルです。それでもスロープの後付対応により、以前のように車椅子ではどうにもならない、というレベルではなくなっています。
新宿駅から中央地下通路で来た場合、段差を残り超えて住友ビルの入口に車椅子でたどり着くルートが一か所あります。また地下駐車場もあります。
障害者用トイレは、1Fと50Fの2か所です。「平和記念展示資料館」のある33Fには、ありません。
2018年現在、住友ビルは大規模なリニューアル工事がおこなっています。2019年7月完成予定です。
新宿住友ビルの段差構造をスロープで乗り越えれば、「平和記念展示資料館」は車椅子で利用できます。