「箱根やすらぎの森」は、芦ノ湖南岸に広がるアップダウンがある自然公園です。公園内には、有料施設「箱根町立森のふれあい館」があります。車椅子からみた「箱根やすらぎの森」のバリアフリー状況を紹介します。
「箱根やすらぎの森」は入園無料。44haの自然公園です。身障者用駐車区画の設定がある、広い無料駐車場があります。
公園の開放時間は17時まで。それを過ぎると駐車場から出られない、と掲示されています。また園内には照明設備がないので、冬場や濃霧の日の利用への注意があります。
園内はまさに森。「中心園路」という散策路があり、一部区間が舗装されています。舗装区間は駐車場から「展望所」まで。ただしこの舗装区間はアップダウンが激しく、車椅子での散策は困難を伴います。
「展望所」は東屋のような構造で、芦ノ湖方面を眺望します。夏場は周囲の木々が生い茂り、ほとんど何も展望出来ません。冬場の葉が落ちた状態であれば、対岸の箱根神社などを眺望する展望場所です。
「箱根町立森のふれあい館」は、箱根の自然、動植物の生態などを展示解説する2フロアの有料施設です。バリアフリートイレ、エレベーターがあり、車椅子で利用できます。
箱根町の障がい者減免制度が2019年4月に変更されました。利用料が障害者手帳等の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。
無料駐車場から先は、一般車両は通行止めです。ただし身体障がい者は「箱根町立森のふれあい館」入口まで車両通行可、入口周辺に駐車可となっています。この区間も舗装路ですがアップダウンがあるので、車椅子利用者は森のふれあい館入口まで、車で移動することをお薦めします。
「箱根町立森のふれあい館」の入口には、入館者以外は駐車場のトイレを利用してください、という掲示があります。
無料駐車場に公衆トイレがあり、バリアフリートイレが併設されています。また中心園路を進んだ先、急な上り坂にある公衆トイレにも、バリアフリートイレが併設されています。
車椅子利用者は、「箱根町立森のふれあい館」内のバリアフリートイレの利用をお薦めします。
自然のままを楽しむ公園です。森の中の散策路は未舗装路、植栽は自然のまま、「箱根やすらぎの森」はワイルドな公園です。車椅子での散策には向いていません。
「箱根やすらぎの森」はアップダウンが激しいため、舗装路区間でも気軽に車椅子で散策できる森ではありません。「箱根町立森のふれあい館」は、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。
環境省の施設「箱根ビジターセンター」を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2018年9月の取材に基づいています)