山梨県富士河口湖町の「富士山世界遺産センター」は、世界遺産登録を受け2016年にオープンした車椅子で利用できる施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

「富士山世界遺産センター」は、新設された南館とビジターセンター時代からある北館で構成される施設です。展示内容は極めて真面目。富士山の自然と富士山と人間の関わりを中心にした展示内容です。特に南館は、新世代の自然史博物館兼民俗資料館です。

ビジターセンター時代に比べて、バリアフリーレベルも進化しました。拡大整備された駐車場には身障者用駐車区画を配置。屋根無しなので、駐車場から館内までは雨や雪の日は濡れます。

南館内にはバリアフリートイレがあります。ウォシュレット付き便器、オストメイト装置が備えられています。

各展示はいずれも車椅子で快適に見学できます。

南館は開館当初は有料の施設でしたが、2019年4月から無料になりました。

見学は2Fから。車椅子利用者はエレベーターで移動します。

2Fは回廊のような展示スペースで、周囲にある展示と館内全体を眺めながら一周します。

ほぼ一周した箇所が「遥拝所」。大きなスクリーンに放映される映像を見る場所です。富士山を精巧に模した「富嶽三六〇」は、この映像に連動した照明で演出されます。「遥拝所」には車椅子用特別なスペースはありませんが、車椅子からのスクリーン及び「富嶽三六〇」の鑑賞は可能。「遥拝所」鑑賞は南館の目玉企画の一つです。

車椅子では同じエレベーターを利用して1Fへ下ります。1Fは円形空間の中、複数の展示物が配置されています。いずれも車椅子での見学は可能。スペースに余裕があるので、少々混雑しても車椅子で苦戦することはありません。

南館から北館に移動します。旧ビジターセンターの北館は無料施設です。新しい南館と比較すると見劣りしますが、基本的にはバリアフリー設計です。

北館の展示は富士の自然がメインテーマ。富士山を題材にした浮世絵などの展示、ショップがあります。

北館にもエレベーターがあります。

2Fのカフェや展望広場は車椅子で利用できます。

日本人にとっては信仰の対象でもある富士山。とても真面目に正面から富士山を紹介する施設です。「富士山世界遺産センター」は、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。
お隣の富士吉田市には「ふじさんミュージアム」があります。別稿で紹介していますので、ご参照ください。
(本稿は2019年12月の取材に基づいています)