栃木県鹿沼市の「まちの駅新鹿沼宿」は、鹿沼市まちの駅ネットワークの中心拠点です。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。
栃木県鹿沼市は「まちの駅」の町。市内100カ所以上の民間施設が「まちの駅」として登録され、楽しく回遊できる町づくりを目指しています。全国的にみても、鹿沼市は「まちの駅」企画に熱心な町です。その中核施設、中心拠点が「まちの駅新鹿沼宿」です。
「まちの駅新鹿沼宿」は2011年開業。新鹿沼駅や市役所にも近い、元ジャスコがあった市の中心部に位置します。
「まちの駅新鹿沼宿」は農産物直売所が入る物産館と、本館、独立棟のトイレで構成。本館に中には観光案内所と軽食コーナーが入ります。
バリアフリー水準は一般的なレベルで、全体的に小さな施設なので絶対的なスペースの余裕はありませんが、車椅子で利用に困るほどの狭さではありません。
細長い敷地を有効活用する設計です。場内の車道は一方通行で周回。円の中心部が駐車スペースです。
身障者用駐車区画は一般駐車スペースとは離れたトイレ棟の前にあります。この区画は横幅は余裕がありますが、後ろはすぐに自動販売機があるので余裕がありません。後部からスロープで乗降する車椅子利用者は、利用が難しい駐車スペースです。
JA系農産物直売所とお土産コーナーがある物産館は、庇を伸ばして屋外売り場を拡張しました。店内の通路の幅はあまり余裕がありません。混雑していると車椅子での買い物は苦戦します。
バリアフリートイレはトイレ棟に用意されます。
一般的なサイズの個室でウォシュレット付き便器、オストメイト装置、ユニバーサルベッドが備えられています。
「まちの駅新鹿沼宿」周辺の鹿沼市中心部の道路と歩道は、バリアフリー改修済みです。広くフラットな歩道で、歩道と車道との段差が解消されています。車椅子で利用しやすいインフラ整備が進んでいます。鹿沼市中心部は、快適に車椅子で散策できます。
施設敷地内には芝生広場も整備。「まちの駅新鹿沼宿」は、明るく清潔な観光施設です。
栃木県には「道の駅」が25か所あります。別稿でまとめて紹介しているのでご参照ください。
(本稿は2023年1月に加筆しました)