栃木県鹿沼市の「鹿沼市花木センター」は、高低差がある3つのブロックに、複数のショップがある施設です。車椅子での利用にはコツが必要です。現地のバリアフリー状況を紹介します。
実際に現地に行かないと、どういう施設なのか全貌が掴みにくい施設です。花木の販売ショップ、産直ショップ、お土産ショップ、園芸ショップ、食事処、催事場、いちご園、温室、石材販売、梅園。これらが高低差のある敷地に、複雑に入り混じり点在します。
エリアとしては大雑把に表現して、高低差がある3つのブロックに分類できます。道路と同レベルの高さのエリアを、仮に低層部と定義します。ここには「バス添乗員休憩室」「セリ場」「燈籠庭石販売所」と公衆トイレがあります。バリアフリートイレはここの公衆トイレに併設されています。
「セリ場」は展示催事場。興味のあるイベントが開催されていればお立ち寄りください。
この低層部の中央がもっとも広い駐車場スペースです。健常者はそこから階段で中層部へ向かいます。
一段高いブロックを中層部とします。このレベルにも狭いながら駐車場があるので、車椅子利用者は車で坂を上ってください。施設に近い場所が身障者用駐車区画になっています。
中層部には「農産物直売所」「鹿沼物産館&売店」「園芸資材販売所」「温室」「鹿沼そば店」、屋外施設で「庭木販売所」などがあります。
直売所は小屋のようなお店で、他の屋内ショップや温室のバリアフリーレベルは高くなく、手動ドアや小さな段差があります。それでも一般的な車椅子利用者なら、何とか利用できます。
この中層部が「鹿沼市花木センター」の中心ブロックです。車椅子では少し苦労しますが、利用できます。
施設内の山頂部にあるのは、観光イチゴ園「ベリーちゃんハウス」と、催事場の「緑の産業館」です。ここへは健常者でも低層部、中層部から車で移動する距離があります。上層部には駐車可能なフリースペースがあります。
「ベリーちゃんハウス」はバリアフリー対応ではない、昔ながらのイチゴハウスです。催事場はイベント開催時のみの開館になります。
花木のなかでも鹿沼の名産は「さつき」。周辺にも「さつき」を販売する園芸店が点在します。「さつき」の盆栽は必見です。イベントが多頻度で開催されるので、スケジュールをチェックしてください。
「鹿沼市花木センター」は、全体的にはバリアフリーレベルは高くはありませんが、中層部のショップを中心に車椅子での買い物は可能です。
鹿沼市の「まちの駅新鹿沼宿」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2018年2月の取材に基づいています)