脳性麻痺の子に家族が自宅で行うリハビリテーション

脳性麻痺の子に家族が自宅で行うリハビリテーション

一般的にみられる脳性麻痺による運動能力の障害は、以下のようなものです。

・手足が麻痺している

・体が硬い

・反り返りが強い

・バランスのとれた連動する運動ができない

・不随意に体が動く

 

脳性麻痺は根治療法がありません。リハビリテーションと、症状によっては薬物療法を併用して運動障害の改善を図ります。

家庭での家族によるリハビリテーションは、脳性麻痺の子にとって重要な医療行為です。

脳性麻痺の子に家族が自宅で行うリハビリテーション

医師や理学療法士(PT)、作業療法士(OT)などから、家族がリハビリテーションの方法を学び、体操やマッサージ、歩行訓練、手作業訓練などを家庭で行います。

 

脳性麻痺の人とリハビリをすると、一般的な健常者にはない体の反応があります。

緊張性の高い脳性麻痺の子の場合、足の柔軟体操を行い、それなりに柔らかく動くようになってきた。その時ふと鼻を手で掻いた。その手を動かした瞬間に、足がぴんと突っ張って動かなくなることがあります。

例えば、好きな音楽をかけながら、体操をしています。誰かが間違って突然音楽を止めてしまった。そちらの方向に顔を動かして見た。それだけで動いていた足が固まってしまうことがあります。

体幹の運動で膝を抱えるように体操をしています。その姿勢の状態で足首を動かそうとしても、固まって動きません。楽な姿勢になると足首が動きます。

 

一般に人間は、深く意識することもなく、とても複雑な体の動かし方をしていることに気が付きます。

健常者は体のあちこちを、バランスと連携を取りながらバラバラに動かしています。多くの脳性麻痺の人は、体のパーツをバラバラに動かすことが苦手です。どこかを動かすと、本人の意思とは別に不随意に別のパーツが反応してしまう、あるいは同時に随意に反応できない。これが脳性麻痺の特徴的な症状です。

 

脳性麻痺は、出来ていた運動が経年とともに出来なくなる、残酷な病気です。

徐々に背骨が湾曲して、とれていた座位がとれなくなる。動いていた手首が硬くなって、物が持てなくなる。

運動障害の改善を図るためだけではなく、悪化を防ぐためにも、日々の家庭でのリハビリは重要です。

また言語や表情によるコミュニケーションが難しい重度障がいの子は、毎日のリハビリ行為がコミュニケーションの一つになります。

脳性麻痺の子に家族が自宅で行うリハビリテーション

毎日のようにリハビリを行うことで、脳性麻痺の子の運動障害の現実が分かります。そしてその障害が、改善しているのか、維持しているのか、悪化しているのかも、長年リハビリを続けている家族には分かります。

その状況を医師やPT・OTの専門家に相談をして、リハビリテーション方法の指導を受ける。

このようにして、脳性麻痺の子と家族の自宅でのリハビリテーションは続きます。

(本稿は2020年1月に執筆しました)