国立科学博物館「恐竜展2019」車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都台東区上野公園、国立科学博物館の「恐竜展2019」に車椅子で行きました。現地のバリアフリー状況を紹介します。

会期は2019年7月13日から10月14日。観覧料は、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。

国立科学博物館の「恐竜展2019

国立科学博物館へはJR上野駅公園口からアクセスすると、上野の山のアップダウンを避けて車椅子で移動することが出来ます。

上野公園内の通路は、小さなデコボコがある舗装路面が多く、車椅子にゴツゴツと衝撃がきます。場所によってはデコボコを埋めた舗装面があるので、ルートを選んで車椅子で通行して下さい。

科博には来館者用の駐車場はありません。近くにある都立上野公園駐車場は、身障者用駐車区画の用意があり、駐車料金の障がい者減免制度があります。ただし週末は9:30頃には満車になり、それが夕方まで続くことが多い駐車場です。

※都立上野公園駐車場は閉鎖されました。

科博への車椅子でのアクセスルート

科博は常設展と特別展で入口が異なります。「恐竜展2019」入口の案内表示に従い、上野公園内通路から入ります。観覧券を購入しない場合は、通路右側を通り最初のゲートへ。ここで障害者手帳を提示して科博敷地内に入場します。

更に進み「恐竜展2019」の会場入口に向かいます。ここまですべて地上路で大きな段差はありません。

混雑時は入場制限がかかります。ここまでの地上路は、冷房のない屋外です。体調管理に気をつけてください。

専用入口から会場へ

「恐竜展2019」の展示会場は地階です。会場入口の受付で再度障害者手帳を提示。車椅子利用者はエレベーターを利用します。スタッフの誘導にしたがって下さい。

地階展示会場フロアでエレベーターから出ると、地階のスタッフから見学要領などの説明があります。車椅子では会場を出る際に、またこのエレベーターを利用します。

恐竜展2019」の展示会場は地階です

地階の会場は「第1会場」です。車椅子でも一般来場者と同じ動線を通ります。特に車椅子で通行しにくい狭い箇所や、車椅子から見えない展示はありません。すべての展示を車椅子から見学することができます。

地階の会場へ

それでも入場制限がかかる混雑状況だと、やはり車椅子での場内移動や展示見学は苦戦することが予想されます。今回は土曜日の夜間延長開館の時間帯に取材に行きました。会場内はそれほどの混雑ではありませんでした。

会場内はフラット構造で広い通路

世界初公開の展示は「デイノケイルス実物化石」2点と、「むかわ竜全身実物化石」です。日本初公開の展示は「デイニノクス実物化石」と「恐竜絶滅前後のカメ・ワニなどの化石」です。

世界初、日本初の展示

全身復元骨格の主な展示は「デイニノクス」「タルボサウルス」「デイノケイルス」「むかわ竜」「モササウルス」「ティラノサウルス」など。いずれも車椅子から鑑賞できます。

迫力の全身復元骨格

実物化石や全身復元骨格の展示に比べると、展示として派手さがありませんが、「恐竜の全身の色がわかった」コーナーほか、恐竜研究の成果が展示されるコーナーがあります。

最新研究成果の展示

第1会場の見学が終わると、スタッフの誘導でエレベーターに戻り、中地階フロアへ上がります。その先はスロープ路を通り第2会場へ。途中に子供向けの記念撮影コーナーがあります。

第2会場では「化石クリーニングラボ」があり、スタッフが実演します。その先は恐竜博ショップ。出口通路の動線を確保したレイアウトで、大勢のスタッフが投入されています。混雑で車椅子での移動に困った場合は、スタッフに誘導を頼めます。

「恐竜展2019」第2会場から科博を退館するルートの紹介です。第2会場出口の前にある、自由に使用できるエレベーターで1Fへ上がります。地上に出て「日本館」の地階に下りるエレベーターに移動します。日本館の地階を進み科博の出口へ。日本館の外に出てその先にあるスロープで上野公園の地上に出ます。

エレベーターで第2会場へ

「恐竜展2019」は、混雑を回避すれば、車椅子で鑑賞できます。展示内容のレベルは深く、子供から大人まで楽しめます。

別稿で「上野国立科学博物館 企画展 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報」を掲載しています。ぜひご覧ください。

名刀の見方が解る 東京国立博物館シアター「VR刀剣」バリアフリー情報

東京都台東区上野、東京国立博物館ミュージアムシアターで、日本刀の鑑賞方法が解るプログラム「VR刀剣」が上演されています。現地のバリアフリー状況と車椅子での鑑賞方法を紹介します。会期は2019年7月3日から10月6日までです。

東京国立博物館(トーハク)は、JR上野駅公園口からアクセスすると、ほぼ坂道のないルートを通り車椅子で移動できます。

身体障害者手帳を持っている人は、駐車場の利用が可能です。事前予約が推奨されているので、来館予定が決まったらトーハクへ電話連絡をしてください。

トーハクへの車椅子でのアクセス

シアターは東洋館のB1にあります。東洋館の1Fエントランス周辺はフラットで出入口は自動ドア、車椅子での入館は可能です。エレベーターは2系統合計3基あり、1FからB1へ下りることができます。

東洋館のバリアフリートイレはB1にはなく、1Fに1つ用意されます。このトイレには多目的シートはありません。

シアタープログラムは各回定員90名。有料で鑑賞チケットの購入が必要です。障がい者減免制度があり、障害者手帳の提示で本人と介助者1名まで鑑賞料金が無料に減免されます。

定員制なので障がい者も事前にチケットを手配する必要があります。鑑賞チケットは正門チケット売り場で上映15分前まで、シアター前は上映直前まで購入できます。

シアター内には車椅子でプログラムを鑑賞するスペースが最前列に1席用意されています。開場は開演5分前。車椅子利用者を最初にシアター内に誘導していただけるので、5分前までにシアター入口に行くことをお薦めします。

ミュージアムシアターの利用方法

「VR刀剣」はトーハクが所蔵する二口の国宝「三日月宗近」と「岡田切吉房」を比較しながら、それぞれの名刀の美を楽しむと共に、刀剣の鑑賞方法を理解するプログラムです。

解説される鑑賞方法の内容は伏せますが、かなり専門的な内容です。一般的な知識レベルの人なら、初めて聞く専門用語が多数あるはずです。

プログラムは約30分。この時間で日本刀の美の鑑賞方法が身に付きます。ちなみにトーハク本館には、日本刀の名品が展示されるコーナーがあり、車椅子での鑑賞は可能です。

日本刀の鑑賞方法を知る

東京国立博物館シアター「VR刀剣」は車椅子で鑑賞できます。プログラムの内容は専門的です。

別稿で「東京国立博物館 東洋館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報」を掲載しています。ぜひご覧ください。

国立西洋美術館「松方コレクション展」車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都台東区上野公園、国立西洋美術館の「松方コレクション展」に車椅子で行きました。現地のバリアフリー状況を紹介します。会場は企画展示室、会期は2019年6月11日から9月23日です。

国立西洋美術館へは、JR上野駅公園口から出ると、アップダウンの無いルートを通り車椅子で移動できます。来館者用の駐車場は身障者用も含めてありません。

JR上野駅公園口に隣接する「都立上野公園駐車場」は、身障者用駐車区画があり、駐車料金の障がい者減免制度があります。ただし週末は9:30頃までに満車になることが多く、16時頃まで満車が続くことが多い駐車場です。※都立上野公園駐車場は閉鎖されました。

上野公園内の路面は小さな凹凸がありますが、それを埋めたフラット通路が整備されています。デコボコの衝撃を避けて、ルートを選んで西洋美術館に向ってください。

美術館への入口は段差箇所には回避スロープがあります。前庭に多くの屋外作品が展示され、いずれも車椅子から鑑賞可能です。エントランス周辺はフラットで、美術館館内への出入口は自動ドアです。

アクセスの状況

企画展示室は地階です。館内に入り、右手に進んで下さい。1FとB1を結ぶエレベーターが1基あります。

企画展示室内のB2にバリアフリートイレがありますが、ややスペースは狭いトイレです。広いトイレが良い方は、エレベーターに乗る前に、1Fバリアフリートイレの利用をお薦めします。

B1へ下りると企画展の受付があります。松方コレクション展の観覧料は、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。B1の受付で手帳を提示する運用です。

展示室入口はB2です。B1から別のエレベーターでB2へ移動します。このエレベーターは小さく、大型の車椅子だと入らない可能性があります。

エレベーターでB2に下りると「クロード・モネ 睡蓮、柳の反映」のデジタル推定復元画像が、巨大なモニターに映し出されています。この画像は写真撮影可です。

睡蓮、デジタル復元の鑑賞

B2の展示室入口手前が、企画展の解説コーナーです。特別なバリアフリー対策はありませんが、横から車椅子での解説鑑賞は可能です。

企画展の解説コーナーです

松方コレクション展の車椅子での動線です。B2展示室に入ると「プロローグ」コーナーがあり、モネの睡蓮、松方氏の肖像画、「共楽美術館構想図」の3点の展示があります。

そして次はB3の展示室に移動します。車椅子ではB1からB2へ移動する際に使用した小型エレベーターでB3に移動します。スタッフの誘導に従ってください。

B3の展示を鑑賞したのちに、B2の展示室での鑑賞に上がります。この際も同じエレベーターを使います。スタッフの誘導に従ってください。B3には第二・第三コーナーがあり、B2に戻ってから第四から第八コーナーまであります。

一般の見学ルートはコーナーの数字順ですが、B2最後の第八コーナーの先にある出口からは、B1へのエスカレーターの利用になります。車椅子では第五コーナーにある暗幕から展示室の外に出ます。わかり難いのでスタッフに動線を確認して鑑賞してください。

B2展示室内の動線

絵画、彫像、そして手紙などの資料が展示されます。絵画は壁面展示で、一部の作品には「どこから買った」という解説が掲示されています。

ロダンなどの彫像作品は、展示室に点在させた展示。絵画、彫像は車椅子で問題なく鑑賞できます。

手紙などの資料は、ほとんどが高さのある展示ケース内に平面に置かれています。車椅子からの目線では、見えない展示がほとんどです。
会場内の通路は広く、相当な混雑であったとしても、車椅子での移動は可能です。

今回取材時は、ゴッホやマネ、マティスなどの話題作も、車椅子から十分に鑑賞できました。

展示のバリアフリー状況

国立西洋美術館「松方コレクション展」は、手紙などの資料は車椅子から見にくい展示ですが、それ以外はとても見やすい企画展です。少々の混雑程度なら、車椅子で鑑賞できる、スペースに余裕があるバリアフリー展示です。

別稿で「国立西洋美術館 企画展示室 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報」を掲載しています。ぜひご覧ください。