東京都台東区上野公園、国立西洋美術館の「松方コレクション展」に車椅子で行きました。現地のバリアフリー状況を紹介します。会場は企画展示室、会期は2019年6月11日から9月23日です。
国立西洋美術館へは、JR上野駅公園口から出ると、アップダウンの無いルートを通り車椅子で移動できます。来館者用の駐車場は身障者用も含めてありません。
JR上野駅公園口に隣接する「都立上野公園駐車場」は、身障者用駐車区画があり、駐車料金の障がい者減免制度があります。ただし週末は9:30頃までに満車になることが多く、16時頃まで満車が続くことが多い駐車場です。※都立上野公園駐車場は閉鎖されました。
上野公園内の路面は小さな凹凸がありますが、それを埋めたフラット通路が整備されています。デコボコの衝撃を避けて、ルートを選んで西洋美術館に向ってください。
美術館への入口は段差箇所には回避スロープがあります。前庭に多くの屋外作品が展示され、いずれも車椅子から鑑賞可能です。エントランス周辺はフラットで、美術館館内への出入口は自動ドアです。

企画展示室は地階です。館内に入り、右手に進んで下さい。1FとB1を結ぶエレベーターが1基あります。
企画展示室内のB2にバリアフリートイレがありますが、ややスペースは狭いトイレです。広いトイレが良い方は、エレベーターに乗る前に、1Fバリアフリートイレの利用をお薦めします。
B1へ下りると企画展の受付があります。松方コレクション展の観覧料は、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。B1の受付で手帳を提示する運用です。
展示室入口はB2です。B1から別のエレベーターでB2へ移動します。このエレベーターは小さく、大型の車椅子だと入らない可能性があります。
エレベーターでB2に下りると「クロード・モネ 睡蓮、柳の反映」のデジタル推定復元画像が、巨大なモニターに映し出されています。この画像は写真撮影可です。

B2の展示室入口手前が、企画展の解説コーナーです。特別なバリアフリー対策はありませんが、横から車椅子での解説鑑賞は可能です。

松方コレクション展の車椅子での動線です。B2展示室に入ると「プロローグ」コーナーがあり、モネの睡蓮、松方氏の肖像画、「共楽美術館構想図」の3点の展示があります。
そして次はB3の展示室に移動します。車椅子ではB1からB2へ移動する際に使用した小型エレベーターでB3に移動します。スタッフの誘導に従ってください。
B3の展示を鑑賞したのちに、B2の展示室での鑑賞に上がります。この際も同じエレベーターを使います。スタッフの誘導に従ってください。B3には第二・第三コーナーがあり、B2に戻ってから第四から第八コーナーまであります。
一般の見学ルートはコーナーの数字順ですが、B2最後の第八コーナーの先にある出口からは、B1へのエスカレーターの利用になります。車椅子では第五コーナーにある暗幕から展示室の外に出ます。わかり難いのでスタッフに動線を確認して鑑賞してください。

絵画、彫像、そして手紙などの資料が展示されます。絵画は壁面展示で、一部の作品には「どこから買った」という解説が掲示されています。
ロダンなどの彫像作品は、展示室に点在させた展示。絵画、彫像は車椅子で問題なく鑑賞できます。
手紙などの資料は、ほとんどが高さのある展示ケース内に平面に置かれています。車椅子からの目線では、見えない展示がほとんどです。
会場内の通路は広く、相当な混雑であったとしても、車椅子での移動は可能です。
今回取材時は、ゴッホやマネ、マティスなどの話題作も、車椅子から十分に鑑賞できました。

国立西洋美術館「松方コレクション展」は、手紙などの資料は車椅子から見にくい展示ですが、それ以外はとても見やすい企画展です。少々の混雑程度なら、車椅子で鑑賞できる、スペースに余裕があるバリアフリー展示です。