国立新美術館「ジャコメッティ展」車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

国立新美術館で2017年6月14日から9月4日の開催。細長い彫像のポスターが印象的な「ジャコメッティ展」に車椅子で行きました。ゆったりスペースに立体的な展示、混雑もなく車椅子でとても観やすい企画展です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

「ジャコメッティ展」の観覧料は障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。会場はフラット構造でスペースに余裕あり。その上、とても車椅子で観やすい展示手法です。

展示構成はオーソドックスな年代順展示が基本です。会場内は初期の作品、キュビスム・シュルレアリスムに影響を受けていた時代の作品展示からスタートします。

それに飽きたらず独自の道を進むジャコメッティ。リアリズムを追求すると、どんどん彫像作品が小さくなった、という時代の展示に移ります。

そして小さい作品からの脱却を図ったら細長くなったジャコメッティ作品へ。ここまでの彫像を中心にした展示で、十分に観るものを引き付けます。

中盤は作品を通じてジャコメッティを知る展示。ルックスはごく平凡。パリの小さなアトリエで40年間制作をつづけた地味な生活。その一方、モデルには微動もしない姿勢を強要。それを数百日間連続して要求。作品を創ってはすぐに破壊し、アトリエが戦場に。多数のデッサンの展示などを通じ、普通の人による異常な創作の様子が伝わります。モデルをつとめてもらえたのは、親族友人など、ごく限られた人だけだったそうです。

展示場壁面を利用して、本人や関係者のコメントが書かれています。ジャコメッティは「見たものを見えたように表現」することだけを追い求めた芸術家。コメントも普通の人ではありません。

展示会終盤のコーナーは写真撮影可。大型の彫像作品3体と記念撮影ができます。スペースに余裕があるので、車椅子での鑑賞も快適です。

今回取材時は、展示会最後にあるお土産コーナーも空いていて、車椅子でも快適に回遊できました。ネット上に多数の情報があがっているので詳述は避けますが、ダジャレ、ゴロ合わせ系の珍品が複数あります。これも見て楽しんでください。

会期末になると混むかもしれませんが、今回取材時は車椅子で快適に鑑賞でき、ジャコメッティの世界を堪能できる展示会でした。

国立新美術館の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

国立新美術館 「開館10周年記念ウィーク」車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

「国立新美術館」は2017年1月21日で開館10周年です。1月20日から1月30日までが「開館10周年記念ウィーク」。このイベントに車椅子で参加しました。

エマニュエル・ムホー氏のデザインによるインスタレーション「数字の森」が展示されました。インスタレーション設営作業を手伝う、ボランティアスタッフが公募されていました。1月8日から1月14日の間で、各日30人募集。高校生以上。一日参加も可という条件。募集してすぐに定員数のスタッフが集まりました。無数の数字が織りなす、豊かな色彩のグラデーションの世界。車椅子での鑑賞は可能です。

21日と22日の二日間だけ、来館者全員に配られたプレゼントは「チケットフォルダー」。10年を象徴する「10のグラデーション」でデザインされた素敵な記念品です。この「10のグラデーション」は、2017年通年使われるデザインです。

この他に「開館10周年記念ウィーク」には、複数のシンポジュウムや公演、コンサート、美術館案内ツアーなどのイベントが開催されました。事前申し込みが必要なイベントはありますが、すべて無料の企画です。

「国立新美術館」は車椅子で利用しやすいバリアフリー美術館です。国立新美術館の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

国立新美術館「東山魁夷展」車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都港区。国立新美術館の「東山魁夷展」に車椅子で行きました。唐招提寺障壁画は車椅子で鑑賞可能です。国立新美術館で2018年10月24日から12月3日の開催。「生誕110年 東山魁夷展」は、氏の代表作が並ぶ企画展です。

国立新美術館はバリアフリー施設。企画展会場内は通路幅に余裕があり、会場内にもバリアフリートイレがあります。入場料は障害者手帳の提示で、本人と介助者1名が無料に減免されます。

国立新美術館の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

混雑した場内でも大勢の人に作品が見えるように、よく考えられた展示方法になっています。例えば代表作のひとつ「道」は、壁面展示ではなく会場中央部に立つように展示。来場者の動線を確保しながら、一度に多くの人が鑑賞できる工夫です。

唐招提寺御影堂の障壁画の再現展示は圧巻です。畳の上からみるのではないので、車椅子からの鑑賞に大きな問題はありません。これだけの大掛かりな展示舞台を造りながら、鑑賞者の動線通路は広さに余裕があります。

今回は会期序盤の土曜日、夜間延長開館の時間帯に訪れました。待ち時間はゼロ。それでも会場内はそれなりの賑わい。最後のお土産コーナーは、混雑で車椅子での通行に苦戦する状況でした。短い会期ですが、この先週末の日中時間帯は混雑が予想されます。

紹介したように、混雑対策を考えた展示方法にはなっています。それでもこの先の大混雑を想像すると、やはり車椅子での鑑賞は苦戦が予測されます。週末の日中時間帯は、車椅子での利用は避けることをお薦めします。少々の混雑は覚悟しても、観る価値がある「東山魁夷展」です。