国立新美術館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

国立新美術館

2007年に開館した東京六本木の「国立新美術館」は、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。館内の仕様、アクセス、展示室など、車椅子からみた現地の状況を紹介します。

国立新美術館はB1から3Fの4フロア構造。展示室があるのは1Fと2F、そして3Fの一部です。B1はミュージアムショップとカフェテリア。3Fはアートライブラリー。吹き抜け空間を利用して2Fにはカフェ、3Fはレストランが営業しています。

国立新美術館

全体としてフラットで広々としたゆとりのある空間設計。車椅子での館内移動に大きな問題はありません。

国立新美術館

広くて高い吹き抜け空間に2系統のエスカレーターがあるので、健常者の上下階移動のメインルートはエスカレーターです。

車椅子では3系統あるエレベーターの利用します。吹き抜け空間には2基のシースルーエレベーター。施設の両脇、通路の奥にそれぞれ1基のエレベーターがあります。エレベーター待ちの行列は全くできません。

国立新美術館

バリアフリートイレは各階に配置。いつでも利用できるトイレが、B1に1つ、1Fに3つ、2Fに2つ、3Fに2つ。他に1Fと2Fのメイン展示室内にもバリアフリートイレがありますが、トイレが利用できる設定になっているかは企画展次第です。

アクセスの状況です。地下鉄大江戸線の六本木駅からは、東京ミッドダウン経由でのアクセスが便利です。ミッドタウン地下からエレベーターで地上へ。そこから美術館までの道は、改修された広くてフラットな歩道です。1F正面入口から美術館に入館します。

地下鉄乃木坂駅と直結しています。駅からエレベーターを利用して、美術館1Fの西入口から入館します。エレベーターから西入口まではフラットな外路歩道ですが、歩道の端に雨除けの庇があるので、小雨程度なら濡れずに入館できます。

一般駐車場はありませんが、身障者専用駐車場があります。青山公園側の、車椅子マークのサインが掲示された西門から入場してください。左折入庫、左折出庫のみです。

国立新美術館

西門入口にスタッフがいるので、原則として駐車禁止除外証や身体障害者手帳など、身体障がい者であることがわかるものを提示します。身障者専用なので、知的障がい者は原則として利用できません。

スタッフの誘導にしたがって美術館敷地内へ入ります。スロープルートを上がった先に、駐車場があります。屋根付き駐車スペースは3台分。そこが満車の場合は、フリースペースに誘導されるので指示にしたがってください。駐車料金は無料です。

駐車場の場所は乃木坂駅からのエレベーターの裏側です。そこから西入口まではフラットな外路歩道を進みます。屋根付き駐車スペースを利用できれば、雨の日でも濡れずに美術館に入館できます。

展示室は1Fに3室、2Fも3室、3Fに1室あります。企画展が開催される展示室は「1E」と「2E」です。それ以外の展示室は公募展などが開催されます。1Fの3つの展示室は「野外展示場」があり展示場として利用されることもあります。いずれの展示室も構造的には完全なフラット構造で、車椅子で快適に利用できます。

国立新美術館

館内の吹き抜け空間を利用して、1Fにはテイクアウトカフェがあります。フードコートスタイルでフリーテーブル席があり、持ち込みも可。車椅子での利用は可能です。

2Fはカフェ、3Fはレストラン。どちらもフラット構造で稼働式のテーブル席がメインなので、車椅子で利用できます。

国立新美術館

国立新美術館で開催される有料の企画展・公募展は、障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。会場入口で手帳等を提示してください。

国立新美術館

六本木の国立新美術館は、車椅子で快適に利用できるバリアフリー施設です。

(本稿は2018年8月に執筆しました)