再生した池を車椅子で散策 吉祥寺井の頭公園 バリアフリールート案内

東京吉祥寺の「井の頭恩賜公園」では、「かいぼり」による自然再生の取り組みが行われています。しかし公園の開園は大正6年で、バリアフリーではありません。車椅子で「井の頭池」を散策するルートについて紹介します。

井の頭恩賜公園

吉祥寺駅南口方面から井の頭公園へアクセスする場合、「七井橋通り」他、一般的な直進ルートを進むと、車椅子では通行が難しい段差路、傾斜路、段差の中央部だけをスロープ化した道などがあります。ベービーカーならなんとか通過できますが、車椅子では避けた方が無難です。

車椅子では迂回して「吉祥寺通り」の歩道を「井の頭文化園前」方面へ進みます。進行方向左側の歩道を利用して下さい。

「公園入口」から「井の頭池」方面へ左折するルートがあります。傾斜があり、一部スロープが狭いルートです。力強い人なら車椅子で通行できます。

「井の頭文化園前」付近まで来ると、「井の頭池」方面へ車椅子で左折できるルートが現れ始めます。

最初は「井の頭自然文化園水生物園」へ向かうスロープ傾斜路です。この傾斜が通行できるならバリアフリー最短ルートです。

さらに進むと、ほぼ平坦な左折ルートが現れますが、路面が一部未舗装になります。

駅方面からアクセスする場合は、迂回して「吉祥寺通り」を進み、自分の体力で通行できる道を見つけて井の頭公園内へ進みます。

吉祥寺駅方面からのバリアフリールート

井の頭公園駐車場からのバリアフリールートです。井の頭公園には第一と第二の2つの駐車場があります。都立の駐車場なので障害者手帳の提示で駐車料金は無料に減免されます。

駐車場は、好天の休日などはすぐに満車になります。右折入庫は不可、満車時の路上待ちも原則出来ません。

第一駐車場は「井の頭文化園前」の先の「万助橋」の近く。第一駐車場からは「井の頭通り」を吉祥寺駅方面に戻りながら、「吉祥寺駅方面からのバリアフリールート」と同じ要領で自分にあった公園への道を探します。

第二駐車場は「三鷹の森ジブリ美術館」の隣です。「井の頭池」までは1kmほどの距離になります。

第二駐車場からは「井の頭公園西園」内を通ると直線的なルートですが、途中で未舗装路になり、車椅子での通行に苦労するデコボコ路になります。無理をして進んでも、その先が段差路になるルートもあります。

裏道に不案内な方は、第二駐車場からも「吉祥寺通り」を駅方面に進み、第一駐車場まで戻り、更にその先の公園への道を通行してください。

井の頭公園駐車場からのバリアフリールート

井の頭公園駅からのバリアフリールートです。京王井の頭線で吉祥寺駅の隣が「井の頭公園駅」です。「井の頭公園駅」はスロープまたはエレベーターで、上下線いずれのホームも車椅子で利用できます。

駅は井の頭公園の東端にあり、「井の頭池」方面へほぼフラットなルートで移動できます。車椅子利用者の場合、吉祥寺駅から一駅電車に乗って「井の頭公園駅」から、「井の頭池」へ向かうルートも検討の余地があります。

井の頭公園駅からのバリアフリールート

池の周囲が散策コースになっています。しかし、必ずしもバリアフリーではありません。

車椅子通行しやすいのは「井の頭池」北側の「野外ステージ」附近です。そこから「七井橋」附近までは、池の脇がフラットで舗装された散策路になります。

「野外ステージ」附近から「井の頭公園駅」へ進むと、一般的な池の周回ルートでは「ひょうたん橋」を渡り池の南側に移動します。この橋は傾斜があり、車椅子で通行できるかはその人次第です。また池の南側は荒れた路面の散策路になり、通行は可能ですが車椅子での移動は快適ではありません。

井の頭池の散策ルート

どのルートを選んでも一長一短はあります。傾斜や段差および未舗装悪路を極力避けて「井の頭池」を楽しむ、という条件であれば「井の頭公園駅」から「井の頭池」北側を「七井橋」附近まで散策するルートです。

井の頭池」を楽しむ一番楽なバリアフリールート

3回の「かいぼり」で自然再生された井の頭公園は、ルートを選べば車椅子で散策できます。

井の頭自然文化のバリアフリー状況は、別稿「吉祥寺井の頭自然文化園 車椅子観光ガイド バリアフリー情報」を参照してください。

(本稿は2019年7月に執筆しました)

吉祥寺井の頭自然文化園 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

東京都武蔵野市吉祥寺にある「井の頭恩賜公園」のほぼ3分の1を占める「井の頭自然文化園」は、動物園の「本園」と水生物園の「分園」がある都立の施設です。車椅子から見た、井の頭自然文化園のバリアフリー状況を紹介します。

井の頭恩賜公園のバリアフリー状況は、別稿「再生した池を車椅子で散策 吉祥寺井の頭公園 バリアフリールート案内」を参照してください。

井の頭自然文化園

自然文化園の入園料は障がい者減免制度があり、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。

本園の入口は吉祥寺通りに面しています。主な施設は動物園とメリーゴーランドなどがある小さな遊園地、そして「彫刻園」です。分園は水鳥や魚が展示され、入口は井の頭公園内にあります。

本園はほぼ全域がバリアフリー。分園はアクセス路及び園内の一部に、車椅子では通行が困難な箇所があります。現地の状況を詳しく紹介します。

井の頭自然文化園

吉祥寺駅方面からのアクセスルートです。吉祥寺通りの歩道は、やや荒れた路面の箇所もありますが、車椅子での通行は可能です。吉祥寺駅から700mほど、吉祥寺通りを進んで下さい。本園は進行方向右側にあり、正面入口から車椅子で入園できます。

分園の入口は井の頭公園内に2か所あります。井の頭公園はあまりバリアフリーではなく、公園に入るルートには急坂や段差路があります。車椅子でのお薦めルートは、本園と同様に吉祥寺通りを直進し、本園の前付近からスロープ路で進行方向左側の井の頭公園に入ります。園内は未舗装の歩道や荒れた路面が多いので、車椅子では慎重に進んで下さい。案内板にしたがって進むと、分園の「弁天門」入口に着きます。

井の頭自然文化園

車利用の場合、都立の「井の頭恩賜公園第一駐車場」と同「第二駐車場」があります。どちらの駐車場も身障者用駐車区画があり、また障害者手帳の提示で駐車料金が無料に減免されます。第一第二ともに右折入庫はできません。吉祥寺駅方面から吉祥寺通りを進んで下さい。

満車の確率が高い駐車場で、道路での待機はできません。最初にある第一駐車場は60台収容。ここに駐車できれば井の頭自然文化園はすぐ近くです。次の第二駐車場は100台収容で場所は「ジブリ美術館」の先。自然文化園までは700mほど距離があります。

井の頭自然文化園

自然文化園の本園は全域バリアフリーです。園内の通路はすべて舗装路でアップダウンはほとんどなく、車椅子で通行不能な箇所はありません。

本園内には屋外一戸建て方式の公衆トイレが4か所あり、すべてバリアフリートイレがあります。屋内トイレでは、彫刻館B館内のトイレにバリアフリートイレがあります。

「動物園」は一般的な車椅子利用者なら、すべての動物展示を見学できます。「リスの小径」内にも車椅子で入ることが出来ます。

小さな遊園地は幼児向けの有料遊具の広場です。車椅子のまま利用できる特殊な遊具はありません。

井の頭自然文化園

2016年に69歳で亡くなった象の「はな子」。「はな子」の象舎は現存しています。大きな「はな子」の写真パネルが飾られ、屋内スペースが一般来場者に開放され、「はな子」の遊び道具などが展示されています。車椅子での見学は可能です。現時点では、象舎は「はな子」のメモリアル施設になっています。別稿で吉祥寺駅の北口のはな子像を紹介しています。ご参照ください。

井の頭自然文化園

本園の彫刻園は目の肥えた大人の美術ファンが楽しめる施設です。彫刻家北村西望氏により、長崎の平和記念像はここにあるアトリエ館で製作されました。

井の頭自然文化園

氏の作品が並ぶA館とB館。さらに屋外展示されている作品は38点。ライトアップ設備もあります。すべて車椅子で鑑賞可能。彫刻を見るために訪れる価値がある井の頭自然文化園です。

井の頭自然文化園

また本園内には野口雨情の書斎を移築した「童心居」があり、お座敷ですが時間貸しで利用することが出来ます。

分園「水生物園」のバリアフリー状況です。オフロードなのは「水辺の小道」で、ここ以外の通路は車椅子で楽に通行できます。池に突き出た「ハクチョウデッキ」へも、車椅子で行くことができます。

井の頭自然文化園

屋外の公衆トイレ内にバリアフリートイレがあります。十分に実用に耐えるトイレで、設備は新しくウォシュレット付き便器が備えられています。屋内トイレは水生物館にあります。館内に一般トイレはありませんが、バリアフリートイレだけがあり、広くて綺麗なトイレです。誰でもトイレという名称になっています。

井の頭自然文化園は、車椅子で大人も子供も楽しめる、バリアフリー施設です。

(本稿は2018年5月の取材に基づいています)