栃木の清流那珂川の水族館「なかがわ水族園」バリアフリー情報

大田原市の「なかがわ水族園」は、栃木県唯一の水族館です。よく考えられた構造の施設で、車椅子で様々な角度から水と緑と魚の世界を楽しめます。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年7月の取材に基づいています。

 

○広大な公園にある水族館

「なかがわ水族園」は栃木県水産試験場に併設された施設で、大きな公園の中に水族館があります。

広大な公園にある水族館

水族館があるのは「おもしろ魚館」。隣接して蓮が咲く「大池」があり、ジャブジャブ遊びが出来る「水の広場」、釣り堀と魚のつかみ取り池がある「お魚ふれあいステーション」、「お花畑」や「調整池」などがあり、背後には清流那珂川が流れます。また独立棟で蕎麦処も営業しています。

広大な公園にある水族館

○駐車場のバリアフリー状況

アクセスは車が便利。大きな無料駐車場が2ブロックに分かれて用意されます。

水族館がある「おもしろ魚館」に近い駐車場には、障害者用駐車区画が5台分。駐車場と施設側の境は段差がありますが、障害者用駐車区画の後方は段差が解消されています。

駐車場のバリアフリー状況

○ロングスロープでエントランスへ

駐車場から「おもしろ魚館」のエントランスまでは、長いスロープです。傾斜角度は緩いので車椅子で問題なく移動できます。

ただし、この区間は屋根が無いので雨天は濡れます。

ロングスロープでエントランスへ

スロープを上った先のエントランスは「おもしろ魚館」の2Fになります。

ロングスロープでエントランスへ

○障害者減免制度あり

「なかがわ水族園」の「おもしろ魚館」内にある「水族館」は有料施設ですが、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。入館券の自動販売機の横を通り、受付で手帳を提示して入館手続きを行います。

障害者減免制度あり

○スタッフの誘導で1Fへ

水族館の展示はワンフロア下の1Fから始まります。健常者は入口からエスカレーターで1Fへ下ります。

スタッフの誘導で1Fへ

車椅子利用者は受付からスタッフの誘導で1Fへ下ります。2Fの「創作工房」の近くに2Fと1Fをつなぐエレベーターがあります。このエレベーターは誰でも自由に利用できます。

エレベーターで1Fへ下り、その先はスタッフの誘導で、関係者以外立ち入り禁止の水族館バックヤードを通り1Fの観覧スペースに移動します。

1Fのエレベーター乗降場所の近くに、障害者用トイレが用意されています。もう一つ、2Fの土産品コーナーに障害者用トイレがあります。

 

○車椅子でみやすい展示

ここから先は出口までバリアフリールートです。1Fから2Fへスロープを上りながら展示を鑑賞します。

一つの水槽を様々な角度と高さから観察する構造です。とてもよく考えらえた設計で、且つ車椅子からも見やすい展示です。子どもの目線を意識している高さなので、車椅子からみやすい展示になっています。

車椅子でみやすい展示

○大池を眺める

水族館1F部館内から、横に広がる「大池」が眺められる構造になっています。車椅子で窓越しに蓮の花を鑑賞することができます。

大池を眺める

大池を眺める

大池を眺める

1F展示室はフラットで全体的にスペースに余裕があり、車椅子で快適に利用できます。

大池を眺める

○水中トンネルはバリアフリー

見学コースの途中には「アクアコリドール」と呼ばれるチューブ型トンネルがあります。ここも車椅子で問題なく移動できます。

チューブが通る展示水槽は「アマゾン大水槽」。アマゾンの珍魚巨大魚が泳ぎます。

水中トンネルはバリアフリー

水中トンネルはバリアフリー

水中トンネルはバリアフリー

○2Fは大温室

スロープの見学コースを進むと、水槽の上の高さに上がります。2F部は解放感のある大温室で、熱帯植物が植栽され、カピバラが遊びます。

2Fは大温室

2F部も車椅子で問題なく見学できます。

2Fは大温室

2Fは大温室

2Fは大温室

○海水魚の展示もあり

「なかがわ水族園」は淡水魚水族館を標榜していますが、鯛や鯵が泳ぐ水槽など、数は少ないながら海水魚の展示もあります。

その中でも目立つのは2Fの「あこがれの海ゾーン」。グレートバリアリーフの海を再現した水槽です。水族館の入口と出口付近から観察できます。

海水魚の展示もあり

出口の先は土産コーナー。ここの店内通路はあまり広くありません。混雑すると車椅子の移動は苦戦します。

 

○スロープで屋上へ

「おもしろ魚館」には無料開放される屋上があり、車椅子でもスロープで上ることができます。広大な公園、そして那珂川の流れを眺望します。

スロープで屋上へ

スロープで屋上へ

スロープで屋上へ

○アマゾンカフェが車椅子可

「おもしろ魚館」内にある喫茶店は「アマゾンカフェ」。フラット構造で可動式のテーブル席なので、車椅子での利用は可能です。

おもしろ魚館

「なかがわ水族園」の「おもしろ魚館」はバリアフリーです。その中の有料施設「水族館」は車椅子で利用出来る施設です。

古代那須国を知る「なす風土記の丘湯津上資料館」バリアフリー情報

栃木県大田原市の「なす風土記の丘湯津上資料館」は、「那須国造碑」や「侍塚古墳」が点在する古代那須国の中心地に建つ資料館です。車椅子での観覧は可能のです。現地のバリアフリー状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年7月の取材に基づいています。

 

○古墳の横を通る

アクセスは車が便利です。那珂川と並行して走る国道294号線沿いにあります。

国道を挟んだ資料館の反対側に見える小さな丘は「下侍塚古墳」です。車から古墳が見えます。

古墳の横を通る

○駐車場のバリアフリー状況

敷地内には風土記の丘資料館の他に「大田原市歴史民俗資料館」があり、それぞれの建物の前に、障害者用駐車区画が1つ用意されています。

駐車場は無料で舗装路面のフラットな構造。駐車場から施設まで車椅子で問題なく移動できます。

駐車場のバリアフリー状況

○エントランスはスロープ

「なす風土記の丘湯津上資料館」のエントランスは階段ですが、段差回避スロープが用意されています。

出入口は自動ドアで床に段差はありません。

すぐに受付窓口があるので入館手続きを行ないます。有料の施設ですが、障害者手帳の提示で本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。

 

○那須国造碑が建つ展示室

展示室はワンフロアに1室。入ると正面に「那須国造碑」のレプリカがあります。「那須国造碑」は国宝指定。西暦700年頃建立された碑です。江戸時代に旅の僧に発見されるまで、歴史の中で忘れられた存在でした。

 

○水戸光圀が調査

展示は、那須古墳群からの出品と、各古墳の紹介で構成されます。

「下侍塚古墳」が属する「侍塚古墳」は、「那須国造碑」の謎を解明するべく水戸光圀が発掘を指示した古墳群です。ゆえに「日本考古学発祥の地」といわれます。

このような知識が得られる資料館です。

個人利用に限り資料の写真撮影は一部資料を除き可能ですが、ネットへの掲載は許可が必要です。

 

○障害者用トイレ有り

資料館の中には、展示室の他に休憩コーナーを兼ねた資料室があります。

障害者用トイレ有り

その横の障害者用トイレが用意されています。

障害者用トイレ有り

「なす風土記の丘湯津上資料館」は、古代那須国の息吹を感じる施設。車椅子で利用できます。

重文指定の茅葺建築に車椅子でお参り 黒羽山大雄寺 バリアフリー情報

栃木県大田原市の「黒羽山大雄寺」は、600年以上の歴史がある禅寺です。7つの茅葺建築物があり、国の重要文化財指定を受けています。

山寺なので車椅子でのお参りは簡単ではありませんが、最低限のバリアフリー対応はあります。現地の状況を詳しく紹介します。

なお本稿は2019年7月の取材に基づいています。

 

○車椅子利用者専用駐車場あり

アクセスは車が便利です。参拝者用の一般無料駐車場はお寺のある山の下にあります。そこから階段の参道か、舗装された急坂を上り大雄寺に向かうのが一般ルートです。

この急坂は車椅子では苦労します。お寺への道は一般車両通行禁止ですが、車椅子利用者は通行できます。そして門前に2台分ほどのスペースがある、障害者専用駐車場があります。

車椅子利用者専用駐車場あり

○障害者専用駐車場から境内へ

障害者専用駐車場から、舗装された坂道を少し上がります。左手に「総門」があり、段差解消木製スロープが設置されていますが、快適に移動出来るスロープではありません。かなり力を入れて、ガタゴトしながら車椅子でスロープを通過します。

「総門」は茅葺で国の重文指定を受けています。

障害者専用駐車場から境内へ

○茅葺の回廊を行く

境内の周回は「茅葺の回廊」が巡ります。この回廊も国の重文指定を受けています。

茅葺の回廊を行く

回廊の下の道は、古民家の土間のような状況です。堅く踏みしめられた土の道で、デコボコが多々ありますが、車椅子で通行できないことはありません。

茅葺の回廊を行く

「総門」からみて左回りに行くと段差があります。車椅子では右回りに進みます。途中にまた段差解消木製スロープがあるので、力を入れて車椅子で乗り越えます。

茅葺の回廊を行く

その先本堂まで、土間のような土の路面が続きます。快適ではありませんが、頑張れば本堂の前まで車椅子で行くことが出来ます。

茅葺の回廊を行く

○境内は車椅子通行不可

健常者の参拝ルートは「総門」から境内の中央部を通り本堂へ向かいます。回廊の内側の境内中央部は、車椅子では通行できない段差構造です。車椅子では回廊から境内を観る参拝になります。

境内は車椅子通行不可

境内は車椅子通行不可

○本堂の茅葺は壮観

茅葺の最大の建造物は本堂です。国の重文指定を受けている大伽藍。ご本尊は釈迦如来像です。

本堂の茅葺を眺めるなら、車椅子では「総門」付近からがベストです。

本堂の茅葺は壮観

「黒羽山大雄寺」は、黒羽藩主大関家累代の墓所がある菩提寺です。周囲には歴史のある史跡が多々ありますが、車椅子での見学は難しい悪路を通ります。「総門」から茅葺の回廊周辺の参拝までが、車椅子での限界です。

 

○障害者用トイレ有り

「東司(とうす)」とよばれる独立棟がトイレです。回廊の外側「総門」の左手にあり、障害者用トイレが用意されています。

障害者用トイレ有り

○関係者用駐車場に現代アートあり

障害者専用駐車場の少し下に、関係者用駐車場があります。ここに屋外展示の現代アート作品があります。

関係者用駐車場に現代アートあり

「黒羽山大雄寺」は茅葺の建築物が見ごたえのある古刹です。ただし車椅子ではかなり無理をする参拝になります。体力に応じての参拝を心掛けて下さい。