神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

2019年10月にリニューアルオープンした「神奈川県立美術館鎌倉別館」は、車椅子で利用できるバリアフリー施設です。現地の状況を紹介します。

なお本稿は2020年2月の取材に基づいています。

○神奈川県立美術館と鎌倉別館の歴史

神奈川県立美術館は、日本最初の公立近代美術館として、1951年に鎌倉の鶴岡八幡宮の境内に開館。1966年には隣接して新館と学芸員棟が増築されました。

本稿で紹介する「別館」は、1984年に現在の地に開館しました。

2003年には「葉山館」が開館。この時点の神奈川県立美術館は「鎌倉館」「鎌倉別館」「葉山館」の3館体制になりました。

2007年に、鎌倉館新館が耐震性の問題で公開を停止。そして2016年に鎌倉館は閉館となりました。

2019年に鎌倉別館がリニューアルオープン。現在神奈川県立美術館は「葉山館」と「鎌倉別館」の2館体制です。

 

○鎌倉別館への車椅子でのアクセス方法

鶴岡八幡宮境内の北側、鎌倉駅と北鎌倉駅の中間付近に建つ美術館です。

鎌倉駅からは約1kmの距離。極端なアップダウンはないルートですが、鶴岡八幡宮の鳥居の先は、交通量が多い歩道のない道を進みます。

美術館には1台分身障者用駐車場が用意されています。利用は早い者勝ちの予約制です。美術館に電話で申し込みます。原則として利用は90分単位です。

美術館駐車場入口は扉が閉じられています。現地に着いたらインターフォンか、電話で到着を連絡します。スタッフが扉を開けて誘導していただけます。

美術館のエントランスは階段があり、段差回避スロープが用意されています。車椅子の場合、身障者用駐車場を利用したとしても、いったん扉の外に出直して、スロープを上ります。バリアフリールートは迂回路になるので、雨天の場合は30m以上屋根無しの区間を通ることになります。

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド 

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド 

○館内のバリアフリー状況

エントランス周辺はフラットな構造で車椅子での移動に問題はありません。

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド 

館内への出入口の横に、チケット販売窓口があります。鎌倉別館の観覧料は障がい者減免制度があり、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。展示室入口で障害者手帳を提示する運用なので、チケット販売窓口に立ち寄る必要はありません。

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド 

館内に入ると正面右側に総合受付、その先を左に進むと2Fへ上るエレベーターがあります。

1Fと2Fの構造で、各フロア内は車椅子で移動できるバリアフリー仕様です。

2Fの展示室内はスペースに余裕のあるフラットな空間です。

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド 

今回取材時は20歳で夭逝した天才画家「関根正二展」が開催中でした。全ての展示品を車椅子から鑑賞できます。

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド 

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド 

○バリアフリートイレの状況

1Fと2Fそれぞれにバリアフリートイレがあります。2Fはウォシュレット無しのやや古い設備のトイレです。

1Fのトイレは新しく綺麗です。ユニバーサルベッドが備えられています。

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド 

○カフェのバリアフリー状況

1Fのトイレの先に、カフェ「ピナコテカ」があります。出入口は手動ドア。店内は明るくフラットな構造で、可動式のテーブル席が用意されています。ドアを通過できれば、車椅子での利用は可能です。

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド 

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド バリアフリー

大きなガラス窓から、お庭と屋外彫刻が楽しめます。

神奈川県立美術館鎌倉別館 車椅子利用ガイド  鶴岡八幡宮の賑わいを抜けた先の、鎌倉の閑静な住宅街にある美術館です。神奈川県立美術館鎌倉別館は、リニューアルでバリアフリーになりました。

横浜の春恒例イベント 花のフェア 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

毎年春に横浜みなとエリアで開催される花と緑のフェアは、車椅子で楽しめるイベントです。美しいお花を車椅子で鑑賞する主なバリアフリーコースを紹介します。

「ガーデンネックス横浜」として「みなとエリア」と「里山ガーデン」の2つのエリアがあり、春と秋の企画で「ガーデンシティ横浜」を推進します。横浜市の花は「バラ」で、春は「横浜ローズウィーク」が開催されます。そして「横浜市緑の協会」が40年以上前からおこなっている緑化推進運動「よこはま花と緑のスプリングフェア」が4月に開催されます。詳細は各イベントのホームページなどで確認してください。

横浜の春恒例イベント 花のフェア 

横浜スタジアムやチューリップ花壇がある横浜公園一帯から、山下公園方面へつながる日本大通りの歩道に、花壇、フラワータワー、ハンギングバスケットなど、様々なお花が飾られます。横浜公園内の「日本庭園」も含めて、このエリアは車椅子で散策できます。

過去の実績では、日本大通りの花壇は、4月中旬から5月のGWまで展示されます。

横浜の春恒例イベント 花のフェア 

春の花イベントのメイン会場は山下公園です。花壇「未来のバラ園」は、段差を回避すれば車椅子で園内を散策できます。

山下公園

山下公園内には、数多くの創作花壇やお花がアレンジされたアートが展示されます。

横浜の春恒例イベント 花のフェア 

山下公園全域、車椅子で散策できます。

横浜の春恒例イベント 花のフェア 

横浜の春恒例イベント 花のフェア 

例年、象の鼻パーク一帯にも創作花壇などが展示されます。山下公園から象の鼻パークへ車椅子で移動する場合、地上歩道を通行すると路面に小さなデコボコが多く、車椅子にガトゴト衝撃がきます。

山下公園出口横のエレベーターでブリッジに上り、そのまま象の鼻パークまで移動し、スロープ路を下りるルートは路面がフラットです。

象の鼻パークへ

山下公園に次ぐメイン会場は「港の見える丘公園」です。横浜イングリッシュガーデンを中心に、美しいお花を楽しめます。

車椅子では、元町駅から「アメリカ山公園」までエレベーターで上ります。そこから「港の見える丘公園」までは、一部急坂や狭い歩道を通行します。

「港の見える丘公園」から、洋館めぐりなど山手エリアの車椅子での散策路は、アップダウンが激しく、かつ歩道路面が石畳風でデコボコしています。車椅子向きの散策ではありません。

港の見える丘公園

港の見える丘公園

春の横浜はお花がいっぱいです。山下公園周辺は、車椅子で春の花のフェアを楽しめます。

2019年の「よこはま花と緑のスプリングフェア」の状況を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2020年2月に執筆しました)

小田原 一夜城ヨロイヅカファーム 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

神奈川県小田原市、秀吉の小田原攻めの拠点「一夜城」にあるパティシエ鎧塚シェフのお店です。HPなどでは紹介されていませんが、車椅子利用者への配慮があるバリアフリー店舗です。現地の状況を紹介します。

開店は2011年。ケーキ、アイス、自家製パン、ジャムなど、美味しいスイーツのお店です。店内にはレストラン、店外にはフリーテーブル席があり、その場でスイーツを味わうことが出来ます。また店内にはマルシェコーナーがあり、オーガニックな新鮮野菜が販売されています。

お店のすぐ横は、秀吉が築いた石垣があります。そしてお店の前からは、相模湾を臨む絶景が楽しめます。

小田原 一夜城ヨロイヅカファーム 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

お店は石垣山の高台にあり、周辺は「一夜城公園」です。山登りしながら歴史をたどる舗装路がありますが、駅からは徒歩40分以上かかる急な坂道なので、車椅子での徒歩アクセスは困難です。

店舗の前は、一夜城公園の無料駐車場です。舗装路面で、公衆トイレ棟の前に身障者用駐車区画が2台分用意されています。このトイレは新しくて綺麗で、オストメイトがあるバリアフリートイレが用意されています。

小田原 一夜城ヨロイヅカファーム 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

公園の駐車場から「一夜城ヨロイヅカファーム」のお店へ、階段を上ります。

車椅子でのバリアフリールートは、駐車場から店舗をみて右側のスロープ路です。

小田原 一夜城ヨロイヅカファーム 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

そこから店舗の裏側に進むと、店舗専用の身障者用駐車区画が1台分用意されています。

小田原 一夜城ヨロイヅカファーム 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

店舗専用の身障者用駐車区画からは、アップダウンなく店舗入口に移動できます。ルートは店舗の裏側に沿った舗装路で、車椅子で問題なく通行できます。

店舗裏のスタッフ用の通用口に車椅子マークがついています。扉は手動の引き戸です。ドアを開けると目の前がスイーツ造りの厨房です。

小田原 一夜城ヨロイヅカファーム 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

ドアの左手にバリアフリートイレが1つ用意されています。厨房からの甘い香りが漂うトイレです。

ただしドアからトイレへの通路の幅は狭く、トイレ内スペースは広くはありません。広いスペースが必要な方は、むしろ駐車場のトイレの利用が便利かもしれません。

店舗裏側の通路を進むと、屋外テラスに出ます。テラスはフラットな構造で、テーブル席は可動式なので、車椅子で利用できます。

小田原 一夜城ヨロイヅカファーム 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

テラスから車椅子で相模湾を臨む眺望が楽しめます。

小田原 一夜城ヨロイヅカファーム 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

テラス以外の屋外エリアは、未舗装路で段差があり、車椅子での散策は困難です。

スイーツ販売コーナー、マルシェ、レストラン、店内全体に段差はありません。車椅子での移動は可能です。

ただし絶対的なスペースはありません。人気店舗で、今回取材時はなかなかの混雑でした。店内が混みあうと、車椅子では苦戦するお店です。

小田原 一夜城ヨロイヅカファーム 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

一夜城について紹介します。秀吉が一夜にして城を建てたので「一夜城」と言われていますが、史実では4万人が動員されて約80日間で建設された本格的なお城です。この城で秀吉が茶会を開いたのは事実です。

元々は「笠懸山」と呼ばれていましたが、総石垣の城が築かれたことから「石垣山」になりました。

今に残る石垣を見学できる一夜城公園は、段差がある傾斜路、未舗装な悪路で、車椅子では散策できません。ヨロイヅカファーム周辺から、無理のない範囲での見学になります。

一夜城ヨロイヅカファーム

車でアクセスすれば、一夜城ヨロイヅカファームは車椅子で利用できます。店舗裏に来店者用の身障者用駐車区画が用意されています。

2020年に誕生した小田原駅東口「ミナカ小田原」の詳しいバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2020年2月の取材に基づいています)