障害者政策員会 事業者の合理的配慮の義務化を法制化へ

障害者差別解消法の施行3年後見直しに関して、2020年12月14日に「第53回 障害者政策委員会」が開催されました。

そこで内閣府から提案された「障害者差別解消法改正」に盛り込む事項案は、「事業者による合理的配慮の提供を義務化」することが核になっています。

この他に「障害者差別に関する支援措置の拡充」、「相談体制の整備として人材の育成及び確保などを明確化」、「地域における障害者差別に関する事例等の収集、整理等を明確化」、「国及び地方公共団体の連携協力に係る責務を追加」が、障害者差別解消法改正案に盛り込まれるべき事項として提案されました。

以上の内容を踏まえた改正法案を、2021年1月に召集される次期通常国会に提出することを検討中としています。

関係団体へのヒアリング調査では、障がい者団体側は義務化に賛成。一部の事業者団体からは、義務化によるトラブルの増加を懸念する意見があります。そのために、相談体制の拡充と充実、合理的配慮の具体例の明確化、民間事業者よりも行政関係団体がより高いレベルの合理的配慮を行うこと、などをセットにした、事業者による合理的配慮の提供の義務化を核にした法改正案が検討されています。

《生きるちから舎ニュース 2020年12月16日付》

令和2年度第三次補正予算案「障がい福祉分野」の主な政策

2020年12月15日に閣議決定された「令和2年度第三次補正予算案」には、障がい者福祉に関わる政策が含まれています。その概要は以下です。なお政策の内容説明は、厚生労働省が公表した原文を転載しています。

○介護・障害福祉分野への就職支援 6.9億円

新型コロナウイルスの影響による離職者の再就職や、介護・障害福祉分野における人材 確保を支援するため、雇用と福祉の連携による離職者への就職支援を実施する(制度要求)。 また、求人事業所の詳細情報や求職者にとって有益な情報を個々の状況に応じダイレクトに発信するプッシュ型情報提供体制を強化することにより、福祉分野における人材の確保を図る。

○介護・福祉分野におけるデジタル化・データ連携の推進 36億円

介護保険関係業務や障害福祉関係業務、生活保護関係業務について、自治体における業 務プロセスや情報システムの標準化等を行いデジタル化を推進する。また、対面を伴わないデータ連携を行うための環境を整備し、業務の効率化を図る。

○障害福祉分野におけるICT導入支援 3.3億円

障害福祉分野において、ICTの活用による生産性向上の取組を促進し、安全・安心な障害福祉サービスを提供できるよう、障害福祉サービス事業所等におけるICT導入を支援する。

○介護・障害福祉分野におけるロボット等導入支援 5.3億円

介護ロボットの開発・実証・普及のプラットフォームの機能拡充や障害福祉サービス事 業所等におけるロボット等導入支援の実施により、介護業務の負担軽減等を図り、労働環 境の改善、生産性の向上等を通じて安全・安心な介護・障害福祉サービスの提供等を推進する。

※ 一定の要件を満たす介護施設等に対する介護ロボット・ICTの導入支援に係る補助率の引き上 げについては、既定予算を活用して実施する。

以上の4つの政策で、予算案額の合計は51.5億円になります。

また文部科学省補正予算案では、学校設備整備政策が計上されています。

○学校施設等の整備(衛生環境改善等含む) 2,365 億円

児童生徒・学生等の生命を守り、自然災害発生時には地域の避難所となるほか教育研究活動を支える重要な知的インフラでもある学校施設や災害支援機能を有する船舶等に対し、衛生環境改善や耐震対策、老朽化対策、防災機能強化等の整備を推進する。

(内訳)公立学校等 1,305 億円、国立大学・高専等 670 億円、私立学校 95 億円、認定こども園 150 億円、独立行政法人等 72 億円、文化財の防火・防災対策 72 億円

令和2年度第三次補正予算案の追加歳出総額は、21.8兆円です。

《生きるちから舎ニュース2020年12月16日付》

障がい者のための「駐車禁止除外標章」を正しく使うポイント

不正利用は論外ですが、正しく駐車禁止除外標章を掲示して駐車していたつもりなのに、駐禁や保管法違反になることがあります。悪意のない過失による取り締まりを防ぐための、駐車禁止除外標章の正しい利用方法を紹介します。

○駐車禁止の標識がある場所に駐車する

駐車禁止が除外されない場所があることは、ほとんどの人が知っています。交差点の中や横断歩道の上など、解りやすいダメな場所に、駐車禁止除外標章を掲示して駐車する人はいません。

しかし、駐車禁止が除外されない場所は、様々な要件があり、そのすべてを理解している人は多くはありません。住宅街の地味な交差点から5m以内の場所や、交通量の少ない道路のカーブから5m以内の場所、消火栓から5m以内の場所などは、悪意のない違法駐車がおこる場所です。

以上のような、そもそも駐車してはいけない場所には、駐車禁止の標識は設置されません。逆にいえば、駐車禁止の標識がある場所は、駐車禁止除外標章が有効になります。

○パーキングメーターの枠からはみ出さない

パーキングメーター設置道路の駐車枠は、駐車禁止除外標章があっても、はみ出すと駐禁になります。

○昼間は12時間未満、夜間は8時間未満まで

同じ場所に12時間以上駐車すると、保管場所法違反になります。駐車時間が表示されるパーキングメーターは、決定的な証拠になります。

日没から日の出までの夜間は、8時間以上で保管場所法違反です。

○路側帯は要注意

路側帯は悪意のない違法駐車がおきやすい場所です。路側帯の種類と道路幅によって、正しい駐車位置があります。原則は路側帯を踏まずに、ラインの車道側に沿って駐車します。その状態で車道に3.5m以上の余地が必要です。

○一方通行路も左寄せ

一方通行路の右側に駐車すると駐禁になります。

△居場所を掲示する

掲示しないと駐禁になるわけではありませんが、車から離れるときは、行先を一緒に掲示するのが運用ルールです。これは災害や事故などにより、車両を緊急に移動させる必要がある場合などに、警察が連絡できるようにするためです。

行き先の掲示をしていない駐車禁止除外標章の車両をよくみかけます。よく利用する先は名称を記したカードを用意しておく。小さなホワイトボードを用意して行先を記載するなど、ドライバーの居場所がわかるようにします。

駐車場所と行先が不自然に離れていると、駐車禁止除外標章の正しい使用方法とは言えずに、駐禁の対象になることもあり得ます。

以上のポイントは特に気を付けて、駐車禁止除外標章を正しく使用してください。

別稿の関連記事です。ぜひご覧ください。

「思いやり駐車場 パーキング・パーミット制度をやさしく解説」

「イオンの身障者向け専用駐車場 登録申込み手順と利用方法ガイド」

(本稿は2020年12月に執筆しました)