徳川家の邸宅 松戸 戸定が丘歴史公園 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

徳川慶喜の弟で水戸藩最後の藩主となった徳川昭武が、千葉県松戸市に明治時代に建てた戸定邸が歴史公園として整備されて一般公開されています。戸定が丘歴史公園は、戸定邸や徳川昭武に関する資料が展示されている「戸定歴史館」、住居「戸定邸」、そして「庭園」で構成され、戸定歴史館と戸定邸は有料公開されています。

戸定が丘歴史公園

戸定が丘歴史公園は松戸駅から徒歩10分の案内ですが、小高い丘にあるので車椅子では辛い坂道を上がります。無料駐車場があり、もっとも公園入口に近い高い場所にある駐車場は収容台数4台の第3駐車場です。

戸定が丘歴史公園

戸定が丘歴史公園への入口は階段路です。第3駐車場の近くに戸定が丘歴史公園の迂回スロープ路入口があります。

戸定が丘歴史公園

車両進入禁止のスロープ路は角度のある坂道です。戸定が丘歴史公園を利用するには、どうしても急な傾斜路を上がる必要があります。

戸定が丘歴史公園

この坂を上がり戸定歴史館に向かいます。帰路は車椅子後ろ向きで下りた方が安全です。

戸定が丘歴史公園

戸定歴史館は有料の施設ですが障がい者減免制度があり、本人と介助者1名の観覧料が無料に減免されます。戸定歴史館内はバリアフリー。車椅子で観覧できます。

戸定が丘歴史公園

戸定歴史館のバリアフリートイレは、車椅子で利用するにはやや狭い個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

戸定が丘歴史公園

戸定歴史館の周囲は緩い傾斜はありますが、車椅子での移動に問題があるほどではありません。舗装路を通り戸定が丘歴史公園内を移動できます。

戸定が丘歴史公園

内部が有料公開されている戸定邸は、入口に段差があり、かつ建物保存のために内部は車椅子では観覧できません。入館料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。

戸定が丘歴史公園

戸定邸は国指定重要文化財、庭園は国指定名勝です。

戸定が丘歴史公園

無料公開されている庭園は、部分的ですが車椅子で散策できます。舗装路を通り庭園へ向かいます。

戸定が丘歴史公園

庭園の戸定邸に近いエリアは、フラットな舗装散策路が整備されています。高台から街並みを見晴らすことができます。

戸定が丘歴史公園

庭園から戸定邸を見ることもできます。庭園の奥は段差路や急坂があるので車椅子での散策は困難です。

戸定が丘歴史公園

松戸の戸定が丘歴史公園は、アップダウンがある公園です。坂道の移動ができる車椅子利用者は、戸定歴史館の観覧と庭園の一部の散策ができます。

(本稿は2024年11月に執筆しました)

松戸市にある「松戸市公設地方卸売市場 南部市場」のバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ご参照ください。

一般客歓迎 旬鮮劇場 松戸南部市場 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

千葉県松戸市にある「松戸市公設地方卸売市場南部市場」は、かつての築地場内市場のミニチュア版のような市場で、業者だけではなく一般客が買い物、食事に利用できる総合卸売市場です。ただし新しい施設ではありません。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。

松戸南部市場

徒歩圏内に駅はありません。車椅子利用者は車での来場が便利。100台以上を収容する無料駐車場があります。

松戸南部市場

駐車場には身障者用駐車スペースの設定はありません。混雑時は入口に誘導スタッフがいます。松戸南部市場の運営会社は、「いちごマルシェ(株)」です。

松戸南部市場

市場の入口付近が大きな駐車場スペースですが、施設等の周囲も駐車スペースです。松戸南部市場の敷地は約4万6千㎡あります。広い乗降スペースが必要な方は、市場内をまわりながら、使いやすい駐車区画を探してください。

松戸南部市場

バリアフリートイレは、メイン駐車場の反対側、関連食品棟の東側にあるトイレ棟に1つ用意されています。段差回避スロープを通り利用するトイレです。

松戸南部市場

トイレはスペースがやや狭い個室で、ウォシュレット付き便器が備えられています。

松戸南部市場

買い物のバリアフリー状況です。水産棟と関連食品棟の2棟があり、どちらも7割程度の区画で店舗が営業しています。

松戸南部市場

古い施設なのでバリアフリー仕様ではありませんが、決定的な段差のない舗装路面の施設なので、車椅子で利用できないことはありません。

松戸南部市場

周囲の路面から2棟への出入口に段差はありません。

松戸南部市場

棟内の通路幅は車椅子が通行できる幅はあります。ただし商品や荷物、台車などが置かれていることがあります。

松戸南部市場

買い物客がいると車椅子で移動できない通路幅の箇所があります。

松戸南部市場

混雑している状況では、車椅子での買い物は苦戦しそうです。

松戸南部市場

関連食品棟内には、空きスペースを利用した休憩スペースがあります。

松戸南部市場

店舗内の通路はそのお店次第ですが、菓子、金物、雑貨系のお店は、商品が溢れる店内の通路は狭いお店が多く、車椅子での買い物は苦戦します。魚、肉などの生鮮のお店は、棟内通路に面してワゴン販売をしているので、車椅子で買い物ができます。全般的には車椅子では苦戦するお店があるので、健常な同行者と一緒に買い物を楽しむほうが無難だと思います。

松戸南部市場

2棟の周囲にも数軒のお店があります。事務所棟1Fの酒屋は、フラットでスペースに余裕がある車椅子で買い物ができるお店です。駐車場の脇にある地場野菜のお店はテントショップで、段差はなく車椅子で買い物ができます。

松戸南部市場

グルメ店の状況です。寿司店は出入口に段差があり、店内スペースに余裕がありません。カウンター椅子席とテーブル席が1つありますが、車椅子のままで店内を利用することは困難なお店です。つかまり立ちや介助歩行が出来れば、何とかなるかもしれません。

松戸南部市場

食堂棟で5店舗が営業しています。関連食品棟側に出入口がある店舗が3軒、反対側に2軒あります。

松戸南部市場

どちらも、舗装路面から高さ数センチの木製デッキに上がり、石が撒かれたラインを超えて、店内に入ります。確認できた限り、食堂棟のグルメ店で、車椅子のまま簡単に利用できるお店はありません。介助歩行が可能な人は、なんとかなります。

松戸南部市場

グルメ店は市場らしく、安くて美味しいと評判。ほとんどのお店で、テイクアウトメニューが用意されています。

松戸南部市場

松戸南部市場の物販店は6時頃から昼過ぎ頃までの営業。正午になると片付けが始まるお店が多くなります。

松戸南部市場

食堂は7時頃から15時頃まで営業する店舗が多いようです。日曜祝日は休場。水曜日も休場日があります。ホームページのカレンダーで開場日を確認して利用してください。

松戸南部市場

松戸南部市場はバリアフリー施設とはいえませんが、バリアフリートイレがあり、生鮮店の多くは車椅子で買い物ができます。

(本稿は2022年1月に執筆しました)

「21世紀の森と広場」公園内にある「松戸市立博物館」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

松戸市立博物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

千葉県松戸市の「松戸市立博物館」は、身障者専用駐車場があり、スロープが整備された、車椅子で利用できる施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

「21世紀の森と広場」公園内にある「松戸市立博物館」へは、車椅子利用者は車の利用が便利です。「21世紀の森と広場」公園の駐車場は複数箇所ありますが、公園は広く、かつ公園内ルートは完全なフラットルートではありません。

松戸市立博物館には、身障者専用駐車場があります。現地には大きな案内板が掲示されています。博物館の北側で左折進入のみ、右折では入れません。

駐車場の利用は、事前連絡が推奨されています。利用日時と氏名を博物館に連絡してください。万全の態勢で迎えていただけます。

車椅子での専用駐車場から館内へのルートは、スロープの利用になります。やや急ですが、一般的な車椅子利用者なら通行可能です。

通用門から館内へ入ります。手動ドアですが、スタッフが開閉して下さいました。この箇所に小さな段差があるので注意してください。

通用門から館内を進み、1F受付に向かいます。松戸市立博物館は有料の施設ですが、観覧料は障がい者減免制度があり、本人と介助者1名の入館料が無料に減免されます。

博物館の展示フロアは1Fと2Fの2フロアです。1Fは企画展示室、2Fが常設展示室で、バリアフリートイレは両フロアに用意されています。

企画展示室は1Fですが、実際は半地下部にあります。健常者は階段ルートで移動します。車椅子利用者はスロープに案内されます。展示室内部はフラット構造で、車椅子での観覧に問題はありません。

2F常設展示室へは、健常者も1Fからスロープで移動します。長く緩やかなスロープを上がり常設展示室へ入ります。常設展示室を見終ってからの2Fから1Fへの帰りルートは、エレベーターを利用します。

常設展示室内はフラットでバリアフリーです。車椅子で観覧が出来ない展示はありません。ゾーン7の「都市へのあゆみ」の展示で、昭和30年代の「常盤平団地」を再現したセットがあります。このお部屋へは、車椅子は昇降機の利用になります。スタッフに操作を依頼してください。

博物館には縄文時代の竪穴住居を再現した野外展示「縄文の森」があります。中に入ることが出来る展示ですが、入口は梯子で車椅子での内部観覧は出来ません。

1993年に開館した博物館ですが、スロープが整備されて館内はバリアフリーです。松戸市立博物館は車椅子で観覧できます。

(本稿は2018年11月の取材に基づいています)