愛地球博記念公園(モリコロパーク)車椅子利用ガイド バリアフリー情報

(本稿は2019年4月の取材に基づいています)

愛知県長久手市で2005年に開催された「愛知万博」の会場が、公園として開放されています。現地のバリアフリー状況を紹介します。

190haの広大な公園です。園内のおおよそ半分は森林や緑地で、サイクリングコースが整備され、園内バスが運行されます。

広さに加えて園内はアップダウンがあるため、車椅子で公園全体を散策するのはかなり大変です。

スポーツ施設、芝生広場、観覧車などがあり、池やお花畑が整備されています。見学施設としては「愛・地球博記念館」と「サツキとメイの家」があります。

園内の全てのトイレにバリアフリートイレが併設されています。

愛地球博記念公園(モリコロパーク)バリアフリー情報

アクセス方法です。有料駐車場は3カ所。広い公園なので目的地に近い駐車場の利用が便利です。駐車場には、身障者用駐車区画の用意があります。

電車は愛知万博のために整備された「リニモ」が現在も運行されています。

愛地球博記念公園(モリコロパーク)バリアフリー情報

駐車料金は障がい者減免制度があり、障害者手帳等の提示で無料に減免されます。入場時にスタッフに手帳を提示する方式です。スタッフが不在の時は、ゲート精算機の呼び出しボタンを押してスタッフに連絡します。

「サツキとメイの家」の入館料も障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。ただし「サツキとメイの家」内は段差構造のため、車椅子での内部見学は出来ません。また「サツキとメイの家」は時間予約制です。定員に達した時間帯は入館できません。

大観覧車の利用料金は、本人と介助者1名が半額に減免されます。

愛地球博記念公園(モリコロパーク)バリアフリー情報

車椅子で利用出来る施設は、お花畑と「愛・地球博記念館」です。園内北側にあるので、車利用なら「北駐車場」を利用。「リニモ」利用なら駅から公園北入口へ。そこから季節のお花や池を眺めながら「愛・地球博記念館」を見学するコースは、車椅子で無理なく移動できます。

愛地球博記念公園(モリコロパーク)バリアフリー情報

愛・地球博記念館のバリアフリー状況です。「愛・地球博記念館」は入館無料です。エントランス周辺から館内にかけて、すべてフラットな構造で車椅子での利用に大きな問題はありません。館内にバリアフリートイレの用意があります。

館内はアプローチ展示から始まり、ギャラリーやシアターとして6つの部屋があり、愛知万博の展示品や当時の映像を視聴できます。「あの感動に、もう一度出会える場所」がキャッチコピーです。

愛地球博記念公園(モリコロパーク)バリアフリー情報

愛地球博記念公園(モリコロパーク)バリアフリー情報

愛地球博記念公園(モリコロパーク)バリアフリー情報

愛地球博記念公園(モリコロパーク)バリアフリー情報

愛地球博記念公園(モリコロパーク)バリアフリー情報

広い園内は園内バスが通る舗装路が整備され、サイクリングロードがあります。車椅子でもその気になれば園内を一周することは可能です。

公園北口から「サツキとメイの家」まで、徒歩で約20分かかる距離があります。アップダウンもあるので、車椅子での園内散策は無理のない範囲で楽しんで下さい。

愛地球博記念公園(モリコロパーク)は、車椅子で利用できる公園です。

国宝犬山城と犬山城下町 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

多くの観光客が訪れる「犬山城」。国宝犬山城の見学と城下町の町歩きが人気です。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。

○犬山城のバリアフリー概況

国宝犬山城は天守に上ることができます。ただし入口は段差があり、内部は土足禁止。4層構造を急な階段を手摺に掴まりながら上り下りするので、車椅子では無理なのはもちろん、少し足が悪い人でも天守へは厳しいルートです。

国宝犬山城は山城。天守に至る道も急坂です。最低限の段差解消は行われていますが、体力のある人、または力のある介助者がいないと上ることは出来ません。

城下町の古い町並みが残る「本町通り」は人気の観光ストリート。この道はフラットで車椅子での移動が楽に出来ます。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

○駐車場のバリアフリー状況

各駅からのアクセスは20分程度かかる距離。車椅子利用者は車でのアクセスが便利です。犬山観光の駐車場は「キャッスルパーキング」と呼ばれる第一駐車場が最も観光スポットに近く人気があります。

第一駐車場には身障者用駐車区画があります。駐車場の誘導スタッフに車椅子利用を申告すると、空きがあれば誘導していただけます。駐車料金の障がい者減免制度はありません。

第一駐車場に隣接した高台の「犬山丸の内緑地」は段差ルートで、車椅子では眺望良い展望スポットまで行くことができません。

犬山は人気の観光地です。好天の週末などは、午前中から第一駐車場は満車になることが多いので注意して下さい。その場合は、やや距離はありますが第二駐車場へ。あるいは身障者用の区画はありませんが、近隣の民間有料駐車場の利用になります。第三駐車場からは、犬山城まで約20分かかる距離になります。

第一から第三までの駐車場の公衆トイレには、バリアフリートイレが用意されています。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

○犬山城前広場から三光稲荷神社までのバリアフリー状況

「国宝犬山城」へ向かう急坂ルートの詳しい情報です。

出発地点は「犬山城前広場」。ここまではほぼフラットな舗装路だけで移動できるので、車椅子で広場に向かうことは可能です。「犬山城前広場」から「国宝犬山城」へ上がる坂道が始まります。またお城に行く途中に2つの神社が鎮座しています。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

最初の神社は「三光稲荷神社」。縁結びの御利益があり、ピンク色でハート型の絵馬が有名です。また境内には「銭洗い稲荷神社」や「姫亀神社」が鎮座します。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

正面の参道は、「犬山城前広場」の横から始まる階段ルートです。「国宝犬山城」へ上がる坂道を上ると、「三光稲荷神社」の裏側の参道に出ます。ここまでなら、少々体力のある車椅子利用者および介助者であれば、なんとか上がることが出来ます。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

「三光稲荷神社」の境内は、ほぼフラットで拝殿はスロープ構造。車椅子での参拝は可能です。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

○その上の針綱神社までのバリアフリー状況

更に坂道を進むと「針綱神社」があります。創建から1000年以上が経つ社で「御神馬」は子育てなどに御利益があります。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

「針綱神社」も表参道は階段ルートです。「国宝犬山城」へ上がる坂道からは「御神馬」の横から境内に入ります。境内はほぼフラットで、車椅子での参拝は可能です。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

「三光稲荷神社」の裏側の参道箇所から、「針綱神社」の「御神馬」の横までは、距離は短いながら傾斜角度があるもの凄い急坂になります。並みの体力の車椅子利用者では、登坂が困難な坂道です。

しかしながら「国宝犬山城」へ向かう急坂ルートは、石の路面はコンクリートで凹凸を低くする、階段路は半分をスロープ化するなど、車椅子で通行不能な決定的な段差は解消されています。坂を上る体力さえあれば、車椅子で2つの神社を参拝して「国宝犬山城」へ行くことができます。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

○犬山城までの急坂ルートの状況

「針綱神社」の「御神馬」の横の箇所から、「国宝犬山城」の入口までは、長距離の急坂が続く区間です。車椅子利用者の登坂は、相当な困難を伴います。

「国宝犬山城」の入場料は障がい者減免制度があり、入口で障害者手帳等を提示すると、本人と介助者2名まで無料に減免されます。

入口からお城までは、階段の一部をスロープ化したルートで上ります。傾斜角度はありますが短いスロープなので、ここまで来られる車椅子利用者なら問題なく上がることが出来るはずです。

「国宝犬山城」内部への入口は段差があり、その先は土足禁止で、内部は急階段です。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

車椅子では天守を下から見上げるところまでが限界です。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

○城下町の車椅子散策バリアフリー状況

五平餅などの食べ歩きが楽しい城下町は、人気の高い観光スポットです。「本町通り」を中心にした城下町散策は車椅子で可能です。

古い町並みが残る犬山城下町の中心部は、ほぼフラットな地形で坂道はありません。すべて舗装路で、2019年4月現在、日曜祝日の「本町通り」は歩行者天国になります。

お店のバリアフリーレベルはそれぞれで、車椅子では利用が難しいお店もありますが、十分に車椅子で城下町散策を楽しむことができます。町中にバリアフリートイレがある公衆トイレがあります。

問題があるとすれば混雑です。人気の高い店には、長い行列が出来ることも珍しくありません。この点はご注意ください。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

○城とまちミュージアムのバリアフリー状況

犬山城下町には「城とまちミュージアム」と「どんでん館」、2つの有料資料館があります。いずれも入館料の障がい者減免制度があり、本人と介助者1名が無料に減免されます。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

「城とまちミュージアム」は、エントランスには段差迂回スロープがあり、館内はフラット構造で、バリアフリートイレがあります。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

江戸時代を中心に犬山の歴史と文化を展示紹介する施設で、館内はバリアフリー。車椅子での展示見学は可能です。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

「城とまちミュージアム」には、道を挟んだ反対側に別館「からくり展示館」があります。出入口は手動ドアですが、車椅子で利用できる施設です。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

「犬山祭」で活躍する「からくり人形」の展示解説が中心の施設です。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

別館「からくり展示館」にはバリアフリートイレはありません。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

○どんでん館のバリアフリー状況

「どんでん館」は「犬山祭」の車山の展示を中心にした施設です。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

「犬山祭」では13輌の車山が曳かれます。通常その内の4台が展示されています。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

2フロア構造でエレベーターがあり、館内はバリアフリーで車椅子での展示見学は可能です。バリアフリートイレは1F。一般男女別トイレは2Fにあります。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

○犬山城の歴史について

犬山城は16世紀の築城。小牧・長久手の戦いでは、羽柴秀吉が入城して徳川家康と戦いました。江戸時代に入り1617年に成瀬正成が城主となってからは、成瀬氏が代々城主となっています。

天守は昭和10年に国宝指定。現存する天守では、最も古いという説があります。犬山は現在でも江戸時代とほぼ同じ町割りのまま、天守と城下町が残っている町です。

国宝犬山城と犬山城下町バリアフリー情報

「国宝犬山城」の内部は車椅子では見学できませんが、犬山は無理のない範囲だけでも、車椅子で観光を楽しめる町です。

(本稿は2019年4月の取材に基づいています)

別稿で「名古屋城」のバリアフリー状況を紹介しています。ぜひご覧ください。

名古屋城 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

本丸御殿が復元された名古屋城。2019年4月時点での、現地のバリアフリー状況を紹介します。

名古屋城バリアフリー情報

「名古屋城」は地下鉄、バスなど公共交通機関でのアクセスが良好です。また駐車場があり、駐車料金は障がい者減免制度があり、無料に減免されます。
身障者用駐車区画があるのは「正面前有料駐車場」で、「名古屋能楽堂」寄りの場所に身障者用駐車区画があります。
出庫時に障害者手帳をスタッフに提示して駐車料金の減免を受けます。出庫口は機械精算と有人精算の2レーンがあるので、有人レーンを選択して障害者手帳を提示して下さい。

名古屋城バリアフリー情報

「正面前有料駐車場」から「正門」へ進むルートで、現地のバリアフリー状況を紹介します。
駐車場内は多少路面が荒れている箇所がありますが、舗装されたほぼフラットな路面で、車椅子の通行は可能です。
駐車場の公衆トイレにはバリアフリートイレの用意があります。
駐車場から押しボタン式の横断歩道を渡り、名古屋城内へ入ります。横断歩道は段差解消されているので、車椅子での通行は可能です。

名古屋城バリアフリー情報そのまま正門まで進み、スタッフに障害者手帳を提示して下さい。本人と介助者2名まで観覧料が無料に減免されます。

名古屋城バリアフリー情報一般的なルートは「正門」から入った「西の丸」エリアを進み「本丸」に向かいます。

名古屋城バリアフリー情報

「正門」の先の右側に「総合案内所」があり、ここにもバリアフリートイレの用意があります。
「本丸」の入口「表二之門」にかけては舗装路で、ところどころ小さなデコボコがありますが、車椅子での通行は可能です。
「表二之門」をくぐると両サイドは砂利路面になりますが、中央部は舗装路が確保されています。右側に見えるのは「東南隅櫓」です。
「西南隅櫓」方面へは「本丸御殿」の横を通ります。ここは砂利路面ですが、中央部にゴムマットが敷かれ「西南隅櫓」の手前まで車椅子での移動は可能です。

名古屋城バリアフリー情報砂利路面に敷かれたゴムマット通路から、復元された「本丸御殿」の外観を車椅子から鑑賞することが出来ます。

名古屋城バリアフリー情報

ゴムマットから外れた砂利路面は、車椅子の移動が困難です。

名古屋城バリアフリー情報

豪華な造作の玄関が復元されました。

内部観覧の手順です。「本丸御殿」内は土足禁止。健常者の入口は階段で、その先で靴を脱ぎ靴箱に入れて御殿内に入ります。

名古屋城バリアフリー情報一般の御殿入口の北側に車椅子利用者用のスロープ入口があります。通常は入口が閉じられたスロープで、スタッフの誘導を受けて利用します。

名古屋城バリアフリー情報

先ず一般利用者と同じ本丸の見学者入口に向って下さい。その先はスタッフの誘導にしたがって御殿内に入ります。

名古屋城バリアフリー情報スタッフから「車椅子を乗り換え出来ますか」と尋ねられます。乗り換えが可能な方はスロープの先で、御殿内入口で館内専用車椅子に乗り換えます。靴は履いたままで可。簡単な靴カバーをかけて見学に向かいます。
重度の障がいがあり車椅子の乗り換えが難しい方は、その旨をスタッフに相談してください。おそらくは別の見学方法を提案してくださいます。

名古屋城バリアフリー情報御殿内の見学ルートに段差はありません。車椅子で一般見学者と同じコースを進みます。

名古屋城バリアフリー情報

廊下から各部屋の様子を見学できます。

名古屋城バリアフリー情報「本丸御殿」は人気です。混雑時は入館に100mの列が出来る事もあるそうです。御殿内は廊下を進みながら部屋を見学します。

名古屋城バリアフリー情報

廊下のスペースは限られるため、「本丸御殿」は混雑時の車椅子での見学は辛い施設です。車椅子利用者は混雑のピークをずらした見学を強くお薦めします。

名古屋城バリアフリー情報「本丸」にある売店の横のトイレにバリアフリートイレが用意されています。「本丸御殿」内にはトイレはありません。

名古屋城バリアフリー情報「本丸」エリアから「御深井丸」へ向かいます。2019年現在閉館中の「天守」の横を通ります。「御深井丸」の入口付近までは舗装路で、車椅子での通行は可能です。

名古屋城バリアフリー情報

「御深井丸展示館」は入口に段差があり、車椅子での入館は出来ません。
その先「西北隅櫓」を目指すと、途中から一部未舗装路になります。未舗装ですが路面は固く、デコボコを避けて進めば車椅子での通行は可能です。

名古屋城バリアフリー情報「御深井丸」から「西の丸」にかけての一部のエリアは、2019年4月現在工事中で立入禁止になっています。

次に「本丸」の「表二之門」から出て、東側の「二之丸」へ向かいます。
「二之丸」エリアは、舗装通路は一部でほとんどが未舗装路面です。しかし砂利路面は少なく、未舗装ですが路面は固いので、ルートを選べば車椅子でも広範囲に移動可能です。

名古屋城バリアフリー情報「二之丸」の先には「東門」があります。このエリアにある公衆トイレにバリアフリートイレが用意されています。

「正面前有料駐車場」の横に「金シャチ横丁(義直ゾーン)」、「東門」の先に「金シャチ横丁(宗春ゾーン)」があります。どちらのゾーンも敷地内に段差はありません。

名古屋城バリアフリー情報ただし、いずれの店舗もあまりスペースに余裕はありません。車椅子で利用できるかは、利用者の障がいの状況とその時の混雑状況によります。特に飲食店の利用は、車椅子では苦戦する可能性があるので注意してください。

名古屋城バリアフリー情報またどちらの金シャチ横丁にも、トイレ棟はありません。「義直ゾーン」には仮設トイレが設けられましたが、バリアフリートイレはありません。どちらのゾーンも、バリアフリートイレは駐車場の公衆トイレの利用になります。

人気の「本丸御殿」は、内部用車椅子に乗り換えて見学します。混雑を避けることが出来れば、復元された江戸アートを車椅子で堪能することが出来ます。

(本稿は2019年4月に執筆しました)

「国宝犬山城と犬山城下町」のバリアフリー状況を、別稿で紹介しています。ご参照ください。