東京都千代田区の国立近代美術館「アジアにめざめたら アートが変わる、世界が変わる 1960-1990年代」に車椅子で行きました。現地のバリアフリー状況を紹介します。
2018年10月10日から12月24日の開催。会場は国立近代美術館1Fの企画展示室です。観覧料は障害者手帳の提示で、本人と介助者1名まで無料に減免。身障者の利用に限り、国立近代美術館の前庭に駐車することができます。バリアフリートイレは近代美術館内複数箇所に配置。1Fにもあります。
「アジアにめざめたら」展は、車椅子で鑑賞しやすい展示です。大型の作品、あるいは映像作品が多く、鑑賞者用の通路はスペースに余裕があります。今回は入場無料の日に訪れましたが、それほどの混雑はなく車椅子でゆっくり鑑賞することができました。
20世紀後半にアジア各国のアーティストが製作した作品展です。したがって最新のアートではなく、戦後のアジアの変化と成長を感じる作品が多い。植民地時代への怒りを表現する作品、自国内の圧政や情報操作、暴力被害を訴える作品など、政治的な作品が多々あります。
オノヨーコ氏が観客に自由に服をハサミで切らせるパフォーマンスを撮った、映像作品の展示があります。作品の製作は1965年。アジア人、あるいは女性への抑圧を表現した作品だと思われます。
20世紀後半、アジア各国ではそれぞれ固有の問題がありました。その時代のその国の政治経済、文化の歴史を知らないと、本当の意味での作品の理解は難しいのかもしれません。
例えば中国の天安門事件が、当時の台湾当局によって自国の正当性を訴える材料に使われていた。1980年代のシンガポールでは、治安法の改悪で当局による反体制派の不当な逮捕投獄が行われていた。インドでは・・・。作品の背景にある、アジアの歴史を知ると理解が深まります。
国立近代美術館の1F企画展示室に約140点の展示。企画展としてボリュームがあります。1点1分平均の鑑賞でも2時間オーバー。せっかく国立近代美術館に来たのだからと、コレクション展も鑑賞するなら、それなりの時間が必要です。
日本、韓国、シンガポールの国立美術館などが中心になった、5年に及ぶプロジェクトの成果です。本展は日本の次に韓国、シンガポールへ巡回します。
国立近代美術館「アジアにめざめたら」展は、車椅子で鑑賞できます。そして時間に余裕をもって利用することをお薦めします。