群馬県昭和村の道の駅「あぐりーむ昭和」は、2011年に開業した段差のない構造の施設です。車椅子からみた現地のバリアフリー状況を紹介します。

昭和村は野菜王国を自認する農業が盛んなエリアです。あぐりーむ昭和は、赤城山の西側、関越自動車道の昭和ICからすぐの場所にある、農産物直売所と地元の食材を活かした食事処がメインの施設です。

駐車場には屋根なしで身障者用駐車区画が2台分あります。駐車場から施設までは、段差が全くないフラット構造です。


直売所は「旬菜館」。中規模なお店で、通路幅は一般的なサイズ、店内はフラットな構造で、混雑していなければ車椅子で買い物が出来ます。
地場産野菜は夏場がピークですが、通年なんらかの地場産品が並びます。販売台の高さは低めなので、車椅子からの目線に合います。

食事処は2軒あります。「農家レストラン」は定食やラーメンなど、農家がつくる一般的なご飯がテーマ。食券制セルフサービスのお店です。可動式のテーブル席なので、セルフサービスに対応できれば、車椅子で利用できます。

もう一軒は蕎麦とうどんの「ことぶき亭」で、地元の名物「大根そば」などがいただけます。席は小間上がり座敷席と、蕎麦屋によくある小型サイズのテーブル席があります。

無料で利用できる屋内型足湯があります。段差があり、靴を脱いで利用するので、車椅子では利用が難しい構造です。つかまり立ちができる人でも利用は難しく、短距離の歩行移動と立ち座りが出来る人は利用できます。

トイレ棟にバリアフリートイレが1つ用意されています。一般的な広さのトイレです。
他には「旬菜館」に併設してテイクアウトのクレープとアイスの店、「農家レストラン」に併設してお土産コーナー、そしてその奥に有人の観光案内所があります。いずれも車椅子での利用は可能です。


周囲には収穫体験ができる農場があり、施設の裏手からは美しい山並みが眺望できます。あぐりーむ昭和は、練馬インターから122kmの地にある、自然に囲まれたバリアフリー施設です。
赤城山の山頂周辺のバリアフリー観光情報を別稿で紹介しています。ご参照ください。
(本稿は2020年4月に執筆しました)