滋賀県高島市の「今津ヴォーリズ資料館」は、2000棟以上の建築を手がけたヴォーリズを学ぶ資料館です。大正12年築の銀行を改装した施設で、車椅子でなんとか見学できます。現地の状況を紹介します。
青い目の近江商人、ウィリアム・ヴォーリズ。宣教師であり、建築家であり、近江兄弟社の創業者です。彼の設計で大正12年に建設された百三十三銀行今津支店の建物が、資料館として無料公開されています。
無料駐車場があります。やや段差はありますが車椅子での入館は可能です。バリアフリートイレはありません。
2F建ての大きくはない建物です。建物の出入口に低い段差があります。1Fが公開され、建物内部の壁面周辺にヴォーリズを学ぶ各種の資料が展示されています。
フロア中央部は、テーブルと椅子が設置され、カフェ機能もある市民のための自由スペースです。館内の床面はフラットで、車椅子での館内移動は可能です。車椅子での資料館の見学は、スペースに余裕はありませんが、十分に可能です。
ヴォーリズは活動の拠点を近江八幡においたので、滋賀県には多くの建築物が現存しています。関東地方では「山の上ホテル」「主婦の友社」「東洋英和女学院」などが有名です。生涯で2千棟以上の建築を手がけました。「今津ヴォーリズ資料館」では、それらの建築物の写真パネルと解説、ヴォーリズの経歴年表などが展示されています。
ヴォーリズの略歴です。
明治38年に25歳で英語教師として来日し、滋賀県商業高校に赴任。近江八幡を拠点にキリスト教の布教、建築設計、のちに近江兄弟社になる製薬会社を設立、結核診療所を設立、図書館を開設、出版活動も行い、昭和16年に日本国籍を取得。昭和33年に近江八幡市の名誉市民第一号となり、昭和39年に84歳でその生涯を終えました。奥様はもちろん日本人です。
今津ヴォーリズ資料館の建物の略歴です。
大正12年に百三十三銀行今津支店として建設され、昭和53年まで銀行の支店として使われました。その後町が買い取り、翌昭和54年からは町立図書館になり、平成13年まで図書館として利用。保存活用することが決まり、建設当初の姿に修復工事が行われ、平成15年から資料館として公開されています。
建築されてから約80年間にわたって、銀行、図書館として実際に使用されてきた建物です。国の登録有形文化財に指定されています。建物だけでも見る価値があります。
入口には小さな段差があり、屋内スペースは余裕がありませんが、今津ヴォーリズ資料館の内外は車椅子で見学できます。
琵琶湖畔の「白髭神社」を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。
(本稿は2016年9月の取材に基づいています)