東京都目黒区恵比寿ガーデンプレイス内の東京都写真美術館(TOP)で開催されている企画展です。「自然界の報道写真家」宮崎学氏の、約50年にわたる活動から、代表的なシリーズが展示されています。会場はTOPの2F展示室。会期は2021年8月24日から10月31日までです。
「イマドキの野生動物」展は、観覧料の障がい者減免制度があり、本人と介助者2名までが無料に減免されます。TOPはバリアフリー施設。車椅子でのアクセス及び展示室内の観覧に大きな問題はありません。

展示は7つのパートで構成されます。第1章は「ニホンカモシカ」、第2章が代表的なシリーズである「けもの道」、第3章「鷲と鷹」、第4章「フクロウ」。ここまでのパートは、野生動物の生態をとらえた貴重な写真が並びます。幼い子供から大人まで、誰もが楽しめる作品群です。
第5章は「死」「死を食べる」。森の中で出会った野生動物の死体を、時系列的に追いかけた作品群です。「死」は死んだ動物が、他の動物や虫、最終的にはバクテリアによって、その姿を変える過程の記録。「死を食べる」は、死体をむさぼる他の動物が主役の作品。「真夏の死体に湧くうじの踊り食いをするツキノワグマ」など、野生動物の生命の営みを切り写した作品が心に残ります。
第6章「アニマル黙示録イマドキの野生動物」は、野生動物の生態を通じて、人間社会の問題を考えさせられるシリーズ。都市で生きるネズミ、海岸でゴミと暮らすヤドカリ、お供え物を盗むサル、どぶ川を泳ぐ外来種ティラピアなど、野生動物の現実を写します。宮崎学氏は、獣害被害のアドバイザーとして活動されています。
第7章「新・アニマルアイズ」と「君に見せたい空がある」は、動物の目線から見る世界がテーマ。2018年から2021年に撮影されたシリーズで、ロボットカメラなど宮崎学氏の技術が盛り込まれた臨場感あふれる作品群が展示されています。この章も、子供から大人まで楽しめます。
今回取材時、もっとも多くの観覧者を長時間釘付けにしていたのは、第5章「死」の映像作品でした。宮崎学氏によれば、正面から向き合わなくてならないテーマであったそうです。
東京都写真美術館「宮崎学 イマドキの野生動物」展は、幅広い層が楽しめる、車椅子で観覧できる企画展です。