雪や凍結、悪路に強い 四輪駆動車があるメーカーカタログ福祉車両

雪や凍結、悪路に強い 四輪駆動車があるメーカーカタログ福祉車両

障がいのある家族の通院、通所などのために、福祉車両の購入を検討している方。なかでも雪の多い地方にお住まいの方は、安全のために四輪駆動車の検討が必要です。

主要メーカーのカタログモデルにも、数多くの四輪駆動車が用意されています。

2020年4月現在で、四輪駆動車を選べる主な車種を紹介します。

《軽自動車部門》

「スズキ」では、車椅子のまま乗車するタイプで「エブリイ」、前席昇降タイプで「ワゴンR」に四駆設定があります。

「ダイハツ」は福祉車両を「フレンドシップシリーズ」と名付け、「ハイゼット」「タント」「アトレー」「ムーブ」など、主力車種に様々なタイプの福祉車両の用意があり、そのほとんどの車種・タイプに四駆設定があります。

「ホンダ」は「N-WGN」に四駆設定があります。「N-BOX」はFFのみです。

「スバル」は「シフォン」「ステラ」に四駆設定があります。

《リッターカークラスの小型車部門》

このクラスの福祉車両は、ほとんどが前席への昇降または回転シートのタイプです。

トヨタのヤリス(新型ヴィッツ)は、2020年4月に四駆設定がある仕様で福祉車両が発売される予定です。

トヨタの「アクア」はFFのみで四駆はありません。

日産「ノート」は回転シートタイプに四駆設定があります。

「MATUDA2」は、2グレードでそれぞれに四駆設定があります。

ホンダは全体的に福祉車両の四輪設定車種が少ないメーカーで、現時点では「フィット」「シビックシャトル」はFFのみです。

《コンパクトミニバン部門》

この部門になると、トヨタを中心に選ぶのに困るほどの車種があります。主な車種で、「ポルテ」「スペイド」「タンク」「ルーミー」など。なかでも売れ筋は「シエンタ」です。

「シエンタ」のライバルである、ホンダの「フリード」はFFのみです。

《5ナンバーサイズのミニバン部門》

人気が高いこのクラスでは、トヨタの「ボクシー」「ノア」。そして日産「セレナ」に四駆設定があります。

ホンダの「ステップワゴン」はFFのみです。

《ステーションワゴン部門》

市場で人気がないため、福祉車両にも車種が少なくなりました。四駆を選べるのはスバル「レガシィアウトバック」「レボーグ」です。

トヨタの「カローラツーリング」の福祉車両は、現時点では発売されていません。

《フルサイズミニバン部門》

主要車種にはすべて四駆が用意されています。

トヨタ「アルフォード」「ヴェルファイア」「ハイエース」、日産「エルグランド」、ホンダ「オデッセイ」、以上すべてに四駆設定があります。

ちなみに、メルセデスベンツの「Vクラス」は、日本にはFRしか導入されていません。

《SUV部門》

マーケットで大人気のこの部門で、前席乗車の福祉車両が用意されている車種があります。

日産「エクストレイル」、マツダ「CX-5」、スバルは「XV」と、SUVの範疇に入るかは微妙ですが「インプレッサ」にも設定があります。

いずれの車種も、そもそも四輪駆動設計なので、悪路でもそれなりの4WD走行が楽しめます。

障がいのある家族と一緒に、福祉車両で安全安心な外出ができる社会になることを願います。

(本稿は2020年4月に執筆しました)

別稿で「車好きが斬る 主要メーカー福祉カー 間違いのない選び方」を掲載しています。ご参照ください。