霞ヶ浦浮島園地和田公園 車椅子観光ガイド バリアフリー情報

茨城県稲敷市の水郷筑波国定公園内に、美しい霞ヶ浦の風景が車椅子から楽しめる公園があります。現地のバリアフリー状況を紹介します。

その姿を眺望できるバリアフリースポットが少ない霞ヶ浦の沿岸部。和田公園は希少な景勝地です。

霞ヶ浦の南東部に突き出した「和田岬」の岬全体が「和田公園」です。岬の付け根付近までを含めた一帯が「浮島園地」で、春には「稲敷チューリップまつり」が開催されます。霞ヶ浦周辺一帯は「水郷筑波国定公園」です。

和田公園の施設としては、自由広場、キャンプ場、バーベキュー場などがあります。バリアフリーな霞ヶ浦ビュースポットは、堤防を兼ねて公園を周回する護岸舗装路上です。公園内の広場などからは、霞ヶ浦は見えません。

浮島園地 和田公園 

アクセスは車です。霞ヶ浦は広大で周回道路は未だ一部整備中です。

県道206号線を走ると「和田公園」への案内板があるので、やや狭い道に入っていきます。その突き当りが無料駐車場です。舗装された駐車場で、身障者用駐車区画があります。

この駐車場に公衆トイレがあり、バリアフリートイレが用意されています。また公園内の広場の公衆トイレにもバリアフリートイレがあります。またアクセス路の県道206号沿いには、バリアフリートイレがあるCVSがあります。

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和田公園の利用上のポイントです。駐車場の身障者用駐車区画は、公園の広場やバーベキュー場に近い場所にあります。そこから公園内に入ると、園内は未舗装路面になります。舗装された園路はありません。そして園内からビューポイントである舗装路に上るスロープは、急坂です。

身障者用駐車区画を利用したとしても、車椅子では逆に駐車場の出入口方面へ進んで下さい。駐車場を出た先に、護岸舗装路への車道があります。この車道の歩道の傾斜は緩慢な上り坂です。そのまま道なりに進むと、すぐに大きな霞ヶ浦が見えてきます。

霞ヶ浦に突き出している公園です。看板など商業的なものが一切見えない、自然公園らしい風景に出合えます。

護岸舗装路の上から見る霞ヶ浦は絶景です。特に青空の日は霞ヶ浦が青く光り、とても美しい。ただそれだけの眺めですが、見る価値があります。空気が澄んだ日は、霞ヶ浦の先に筑波山の雄姿がみえます。

浮島園地 和田公園

「浮島」の名の通り、昔は「島」だった場所です。古くは「常陸風土記」に風景を愛でた和歌が掲載されているそうです。当時の霞ヶ浦は「内海」であったということ。360℃オーシャンビューの地であったと思われます。

現在の「浮島」は陸続きで220℃くらいのオーシャンビューです。それでも対岸が遠くに見え、霞ケ浦奥方面は水平線がみえそうな景観です。

万葉の時代からの景勝地

霞ヶ浦周辺一帯は、周囲をドライブしていても、車窓から霞ケ浦がよく見えるスポットは、実はあまりありません。ここ浮島園地、和田公園は希少です。商業的ではないワイルドな霞ヶ浦の風景を車椅子から楽しめます。

(本稿は2015年12月の取材に基づいています)

「茨城の日光東照宮」の異名をもつ「あんばさま総本宮大杉神社」の詳しいバリアフリー情報を別稿で紹介しています。ぜひご覧ください。