千葉県九十九里町の「海の駅九十九里」は、1Fに直売所と鮮魚店、2Fには海を臨むフードコートがあるバリアフリー施設です。車椅子からみた現地の状況を紹介します。
2015年にオープンした「海の駅九十九里」は、九十九里浜、片貝漁港の横に建つ商業施設です。2018年に一部リニューアルしました。
砂浜に隣接した立地で、2Fテラス席からは九十九里浜の雄大な眺めを楽しむことが出来ます。
アクセスは車が便利です。細長い敷地の駐車場があり、施設の横に身障者用駐車区画が2台分用意があります。ここに停められれば問題はありません。
身障者用駐車区画が満車の場合は、余裕のある乗降スペースが必要な車椅子利用者の場合、混雑を避けると細長い敷地の端、遠くて空いている駐車スペースの利用になります。
遠い端のスペースも満車の場合は第二、第三駐車場の利用になりますが、隣接する第二駐車場は歩行者ルートに段差があり、第三駐車場は未舗装路面です。
駐車場に隣接して展望台がありますが、エレベーターはなく階段のみの施設です。
身障者用駐車区画から施設へのルートはフラットでバリアフリーです。
施設出入口は自動ドア。施設建物内はバリアフリー設計です。
バリアフリートイレは1Fに1つあります。
ウォシュレット付き便器、オストメイト装置、ユニバーサルベッドが備えられています。
2フロア構造でエレベーターがあります。
1Fの約30%のスペースは入館無料の「いわし資料館」です。
資料館の入口にいわし3000匹が回遊している水槽があり、海の駅九十九里のシンボル的な存在になっています。
資料館は、九十九里の伝統的ないわし漁の姿を今に伝えます。
出入口の床面に魚が泳ぎます。
かつてこの片貝に「いわし博物館」がありました。2004年に地下に溜まった天然ガスが引火爆発し、1名職員が死亡する痛ましい事故が起こり閉館しました。
1Fの70%は産地直売コーナー。通路幅は余裕があり、車椅子での買い物は可能です。
隣接する別棟には鮮魚店。フラットな構造なので車椅子で買い物が出来ます。
エレベーターで2Fへ。3店舗あるフードコートと海を臨むテラスがあります。
フードコートはセルフサービスなので、車椅子利用者は同行者がいると助かります。
フードコートは一般的な可動式のテーブルと席なので、車椅子での利用は可能です。テラスにもテーブル席が用意されます。
「海の駅九十九里」から100mほどの場所に、漁協の直営ショップがあります。このお店も車椅子で利用できます。
「海の駅九十九里」は、身障者用駐車区画に停められれば、車椅子で問題なく利用できるバリアフリー施設です。
(本稿は2022年1月に加筆修正しました)