東京国立博物館「快慶・定慶のみほとけ」車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都台東区上野公園。東京国立博物館の「快慶・定慶のみほとけ」展に車椅子で行きました。知られざる秘仏を拝む貴重な企画展で、全ての仏像が車椅子目線で見やすい展示です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

トーハク特別展「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」は、2018年10月2日から12月9日の間、平成館2Fでの開催。平成館のエレベーターは、スタッフの案内で利用します。車椅子利用者は1Fでスタッフに声をかけてください。

開催期間中、平成館2Fでは「マルセル・デュシャンと日本美術」が同時開催。そのためチケットの確認は2Fの会場入口で行われます。観覧料金は障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。会場入口で手帳を提示してください。

平成館では特別展のガイド番組が1Fでリピート放映されます。京都の大報恩寺に関する知識が得られるので、先に1Fでのガイド鑑賞をお薦めします。今回は8分の紹介映像をリピート放映。お寺の歴史、展示されている仏像のことがよく分かります。大報恩寺の本堂は鎌倉時代の築で国宝指定。柱には応仁の乱でついた刀傷が残っているそうです。

展示は3つのパートで構成されます。最初のパートは「大報恩寺の歴史と寺宝」。お寺全体の紹介コーナーですが、この最初のパートから早くも魅力ある仏像が多数展示。重要文化財の「二童子立像」は動き出しそうな造形です。車椅子での鑑賞に大きな問題はありません。

次のパートは「聖地の創出」。「薬師如来座像」と快慶の「十大弟子立像」が並びます。ガイドでの事前知識があれば、より深く理解して楽しめる作品群です。様々な角度から仏像を鑑賞できるバリアフリー展示。いずれの展示も、車椅子でしっかり鑑賞できます。

最後のパートは「六観音菩薩像と肥後定慶」。重要文化財の肥後定慶作六体の菩薩像の展示です。陰影を巧みに用いた展示で、光背の影が美しい。会期後半は光背を外した姿を展示します。このパートも車椅子での鑑賞に大きな問題はありません。

「快慶・定慶のみほとけ」は、空間を上手に利用したゆとりのある展示で、車椅子でとても見やすい企画展です。

別稿で「東京国立博物館 平成館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報」を掲載しています。ぜひご覧ください。

東京国立博物館「マルセル・デュシャンと日本美術」車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都台東区。上野公園のトーハクの特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」に車椅子で行きました。小さな資料の展示が車椅子から見やすいバリアフリー展示の企画展です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

「マルセル・デュシャンと日本美術」展は、2018年10月2日から12月9日の開催。平成館2Fで「快慶・定慶のみほとけ」と同時開催される特別展です。平成館はバリアフリー施設。車椅子利用者はスタッフに声をかけてエレベーターで2Fへ上がります。

「マルセル・デュシャンと日本美術」の観覧料は、障害者手帳の提示で本人と介助者1名が無料に減免されます。会場入口で手帳を提示してください。

企画展は大きく分けて2部構成。1部がデュシャンの作品および関連資料の展示。2部はトーハクが所蔵する琳派や浮世絵など、日本文化を象徴する作品の展示です。

サイズの大きい作品の展示は、空間を贅沢に使った展示方法。例えば有名な便器の芸術作品「泉」は、大きなガラスショーケースに入れられて360度から鑑賞可能。車椅子からしっかり鑑賞できます。

サイズの小さな作品は、高さが低いガラスケース内に傾斜をつけた展示。全ての作品が車椅子の高さから鑑賞可能な展示です。「マルセル・デュシャンと日本美術」展はバリアフリー展示です。

本展は「東京国立博物館・フィラデルフィア美術館交流企画特別展」です。最初の展示「自転車の車輪」から撮影可。ほとんどの作品は写真撮影ができます。

本展は「美術はみるんじゃない。考えるんだ。」というコピー。主催者からの質問は「花入と便器の共通点は?」です。

車椅子利用者からの目線で、「マルセル・デュシャンと日本美術」は、小物作品のショーケース内展示が見やすいのが特徴です。車椅子で全展示作品をしっかり鑑賞できます。

別稿で「東京国立博物館 平成館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報」を掲載しています。ぜひご覧ください。

東大建築ミュージアム 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都文京区の東大建築ミュージアムは、改修された重要文化財で車椅子で利用できます。現地のバリアフリー状況を紹介します。

「建築ミュージアム」は通称で、正式名称は「東京大学総合研究博物館小石川分館」。小石川植物園の西側エリアに建つ、「旧東京医学校本館」を活用した東大の無料博物館です。

専用駐車場はありません。徒歩なら茗荷谷駅から坂道を下り約10分。近隣にはコインパーキンギやパーキングメーター設置道路があります。

建物は明治9年の竣工。以後、改築や解体・移転などを経て、現在の地に移築されたのが1969年。翌1970年に国の重要文化財指定を受けました。

2001年に東京大学総合研究博物館小石川分館として開館。常設展、企画展、イベントなどが開催されています。

重要文化財指定の建物ですが、バリアフリー改修があり、車椅子で利用できます。

建築ミュージアムに直結する小石川植物園の出口は、回転バー式の出口なので車椅子では通行できません。一般道路からの敷地内への入口は、大きな段差はない舗装路です。建物内部へは裏側から向かいます。このエントランスへのルートはスロープです。

建物のエントランスに隣接して、エレベーターとトイレがある別棟が増築されています。1Fのトイレはバリアフリートイレ。自動ドアが横開きでなく、縦に開くトイレです。2Fのトイレは一般の男女別トイレです。エレベーターは1基。十分に車椅子が入るスペースがあります。

1F・2Fとも、フロア内は車椅子での通行の障害になるレベルの段差はありません。展示室の通路幅は余裕があり、車椅子での移動は可能です。

2018年時点では、2Fの中央部にある常設展示のケースが高く、車椅子からの目線ではケース内の展示物を見上げることになります。

1F、2Fとも、小石川植物園を眺望するテラスは、安全上の問題で立ち入り禁止です。

建物そのものの内部見学ポイントは、2Fの天井部です。天井板がなく、屋根までの内部構造がすべて見えます。立派な梁が使用されている木造建築です。

常設展示されているのは、東大所蔵のコレクションです。また展示ケースに使用されているのは、東大にあった棚などです。この点は、丸の内KITTE内の「インターメディアテク」と同じです。

重要文化財指定の明治建築物ですが、バリアフリーです。東京大学総合研究博物館小石川分館(建築ミュージアム)は、車椅子で見学できます。

総合研究博物館本郷本館の詳しいバリアフリー情報を別稿で掲載しています。ぜひご覧ください。

(本稿は2018年11月の取材に基づいています)