両国 刀剣博物館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都墨田区、旧安田庭園の一角に建つ「刀剣博物館」は、2018年に開館した車椅子で利用できる施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

日本刀の専門博物館です。建物は3フロア構造で、展示室は3Fに1室あり、年間を通じて企画展が開催されています。2019年は年間6本の企画展が開催予定です。

1Fには講堂があり、イベントやセミナーなどが開催されます。また日本刀を紹介する常設の「情報コーナー」があります。2Fは「閲覧室」があり、資料の閲覧ができます。利用は予約制です。

刀剣博物館

JR両国駅から徒歩7分の案内です。この間のルートにアップダウンはありません。来館者用の駐車場があります。収容は3台程度で、内1台が身障者用駐車区画になっています。

来館者用の駐車場

スタッフに確認したところ、車椅子利用者が車で来館したときに駐車場が満車だった場合は、臨機応変に駐車スペースを案内していただけるそうです。

来館者用の駐車場

博物館のエントランス周辺はフラットで、建物出入口は自動ドアです。

来館者用の駐車場

3F展示室での企画展の観覧は有料です。障がい者減免制度があり、障害者手帳等の提示で本人と介助者1名の観覧料が無料に減免されます。1Fの総合案内で減免手続きを行い、無料観覧券を発行していただく運用です。

1Fの総合案内で減免手続

バリアフリートイレは1Fと3Fにあります。どちらもとても綺麗なトイレです。ユニバーサルベッドはありません。

障害者用トイレの状況

各フロアはフラットな構造で、車椅子での利用に大きな問題はありません。1Fの「情報コーナー」、無料休憩所である「カフェ」、ミュージアムショップは車椅子で利用できます。

無料休憩所であるカフェ

エレベーターが1基あり、上下階移動は可能です。

エレベーター

3F展示室の出入口は自動ドアです。ドアの先に受付があり、観覧券を渡します。受付時に、ケースのガラス面を指で触らないように注意されます。指紋が付くから、という理由です。

展示室のバリアフリー状況

展示室内は完全なフラット構造で、車椅子での移動に問題はありません。

展示室のバリアフリー状況

今回取材時の企画展の展示は、壁面ケース内と中台ケースを使用していました。中台ケースの展示も車椅子からの目線で観覧できる高さです。

展示室のバリアフリー状況

すべての展示物を車椅子から鑑賞できました。

展示室のバリアフリー状況

3Fロビーには、書家の金澤翔子さんが揮毫した「宝刀」が飾られています。

金澤翔子さんが揮毫した「宝刀」

3Fに「屋上庭園」があります。バルコニーのような形状で、眼前に国技館、眼下に旧安田庭園を見下ろします。

両国車椅子散歩 旧安田庭園 バリアフリー情報

3F屋内から屋上庭園に出るには、手動ドアを2枚開閉する必要があります。

屋上庭園のバリアフリー状況

またバルコニーの壁面は車椅子目線ギリギリの高さなので、眼下の旧安田庭園は車椅子からはその全貌は見えません。つかまり立ちが出来る人は、景観を鑑賞できます。

屋上庭園のバリアフリー状況

「刀剣博物館」は、日本刀に特化したバリアフリーな専門博物館です。

(本稿は2019年10月の取材に基づいています)

国立博物館「正倉院の世界」展 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報

東京都台東区上野公園、国立博物館(トーハク)の特別展「正倉院の世界」とミュージアムシアターでのVR作品「正倉院」を車椅子で観覧しました。現地のバリアフリー状況を紹介します。

特別展「正倉院の世界」は2019年10月14日から11月24日の開催。ミュージアムシアター「正倉院」は2019年10月9日から12月22日までの上映です。

ミュージアムシアター「正倉院」

トーハクへはJR上野駅公園口から向かうと、アップダウンが少ないルートでアクセスできます。現在公園口は改良工事中です。連絡橋の完成後は更にバリアフリーになる予定です。

身体障害者手帳をもっている人に限り、トーハクの駐車場が利用できます。事前予約が推奨されています。利用する場合はトーハクに電話で問い合わせてください。

特別展「正倉院の世界」

特別展「正倉院の世界」とミュージアムシアター「正倉院」は、障がい者減免制度があります。障害者手帳の提示で本人と介助者1名の観覧料が無料に減免されます。

どちらも受付で手帳を提示する運用です。ミュージアムシアターは観覧を希望する上映時間の観覧券が発行されます。開場は上映時間の5分前です。

ミュージアムシアター「正倉院」

会場は平成館2Fです。一般来場者はエスカレーターを利用。車椅子ではスタッフの誘導によるエレベーターの利用になります。

平成館の1Fと展示会場の2Fにバリアフリートイレが各1つあります。ややスペースが狭いトイレです。広いトイレを借りたい場合は、本館B1の多機能トイレがスペースに余裕があるトイレです。

特別展「正倉院の世界」

第1会場と第2会場に分かれて第1章から第6章までの展示です。

「国家珍宝帳」など平面的な展示品のほとんどは、ショーケース内に傾斜をつけて展示されています。車椅子からの低い目線でも、鑑賞できます。

大型の展示品、立体的な展示品は、問題なく車椅子から鑑賞できます。

展示会場内の通路はフラットでスペースに余裕があり、車椅子で移動できます。

特別展「正倉院の世界」

「五弦琵琶」の展示は混雑するので、行列ができるスペースがあり、順番で鑑賞する運用です。車椅子で順番待ちの列に並ぶことはできます。

全体的に車椅子での鑑賞に問題のない展示です。今回取材時、会場は混雑していました。その状況では、壁面ケース内の小さい展示物の車椅子での鑑賞は苦戦します。それでも順番を待って鑑賞することは出来ました。

特別展「正倉院の世界」

第1章「聖武天皇と光明皇后ゆかりの宝物」のコーナーは、「国家珍宝帳」など平面的な展示品が壁面ケース内にある展示が多く、混雑時の車椅子観覧は苦戦します。

第2章以後は、大型の展示品が多く車椅子での鑑賞はそれほど困りません。

第5章では小型の工芸品の展示がありますが、展示室内の中台ショーケースを用いて360℃鑑賞可能なので、混雑時でも車椅子から見やすい展示です。

第6章の後半は写真撮影エリアで、大画面による動画放映もあります。スペースに余裕があり、車椅子で鑑賞しやすい展示です。

混雑時は第1章の鑑賞をどうするかが、車椅子利用の最大のポイントです。あまり執着せずに、第2章から先をしっかり鑑賞するのも作戦です。

特別展「正倉院の世界」

ミュージアムシアターは東洋館のB1にあります。東洋館のバリアフリートイレは1Fにあります。B1にはありません。

観覧には上映時間指定の観覧券が必要です。トーハク正門のチケットセンターかミュージアムシアター前の受付で手続きを行います。

開場は上映の5分前。車椅子利用者は最初に案内をしていただけるので、開場前にシアターに着くことをお薦めします。上映時間は約35分間です。

ミュージアムシアターのVR作品「正倉院」

車椅子用の鑑賞スペースが、最前列に1席分用意されています。その横に一般シートがあるので、介助者と並んで鑑賞できます。

正倉院の内外の様子と五弦琵琶の紹介を中心にしたプログラムです。特別展「正倉院の世界」の観覧よりも先に、ミュージアムシアターで「正倉院」を観覧したほうが、より特別展の内容を深く理解できるかもしれません。

ミュージアムシアターのVR作品「正倉院」

国立博物館の特別展「正倉院の世界」とミュージアムシアターでのVR作品「正倉院」は、車椅子で楽しめるプログラムです。特別展は混雑に注意して下さい。

別稿で「東京国立博物館 東洋館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報」「東京国立博物館 平成館 車椅子観覧ガイド バリアフリー情報」を掲載しています。ぜひご覧ください。

市立市川歴史博物館 車椅子利用ガイド バリアフリー情報

千葉県市川市の歴史博物館は、車椅子で利用できる施設です。現地のバリアフリー状況を紹介します。

北国分駅から徒歩10分の案内です。30台程度を収容する無料駐車場がありますが、未舗装路面で車椅子では通行が辛いデコボコがあります。施設の敷地内、門扉の先に1台分の身障者用駐車区画があります。

エントランスは階段ですが、段差回避スロープがあります。博物館入口は手動ドアです。床面には段差はありません。市川歴史博物館は入館無料です。簡単な記帳をして入館します。

新しい施設ではありませんが、館内に段差は無く、車椅子で利用できます。バリアフリートイレが1つあります。取材時の状況では、設備はやや老朽化していました。展示室内の通路はフラットで、車椅子での見学に大きな問題はありません。

良く工夫された展示です。

第一室は鎌倉時代からの市川の歴史の紹介。

第二室は行徳地区の塩や海苔作りの紹介。

第三室は江戸時代からの市川の水路、陸路の紹介。

第四室は農業の歴史や民家の展示。

第五室は郷土の有名人紹介。

スタッフに質問をすると、一段と深い理解が出来ました。勾玉づくりなど体験型の企画もあります。

市川歴史博物館は、堀之内貝塚公園の一角にあります。同公園内に「市立市川考古博物館」があり、駐車場は歴史博物館と共用です。

考古博物館は、歴史博物館から急坂を上った先にあります。車椅子では登坂がきつい坂です。考古博物館前にも1台分身障者用駐車区画があるので、車椅子利用者は、近いながらも車での移動をお薦めします。

市立市川歴史博物館は、施設は古いながら展示内容は深い、車椅子で見学可能な無料博物館です。

市川市中山にある日蓮宗大本山「中山法華経寺」を別稿で紹介しています。ご参照ください。

(本稿は2017年5月の取材に基づいています)